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第8期東京都福祉のまちづくり推進協議会 第1回専門部会 議事録

1 日時

平成22年5月20日 木曜日 午後3時5分から午後4時まで

2 開催場所

東京都庁第一本庁舎33階 特別会議室N6

3 会議次第

開会
議事等
 審議事項
(1)東京都における福祉のまちづくり施策の展開について
閉会

4 出席委員

高橋部会長 坂巻委員 川内委員 中野委員 小林(圭)委員 木村委員 市橋委員 越智委員 小西委員 横矢委員 西久保委員 小池委員 野崎委員 荒井委員

5 配布資料

資料1 東京都における福祉のまちづくり施策の展開
資料2 平成22年度 福祉のまちづくり関連事業
資料3 東京都福祉のまちづくり推進計画の評価体制
資料4 平成22年度福祉のまちづくり推進計画の事業評価スケジュール(案)
参考資料 「東京都福祉のまちづくり推進計画」事業一覧
○第8期東京都福祉のまちづくり推進協議会専門部会委員名簿

6 議事録

開会 午後3時05分
○ 花本福祉保健局生活福祉部副参事(福祉のまちづくり担当)
 それでは、定刻の3時5分になりましたので、引き続き専門部会を開催させていただきたいと思います。
 それでは、本日の委員の出欠状況について報告させていただきます。
 本日は、窪田委員、今井委員、吉田委員、高橋正人委員、平林委員、岡部委員、小林文雄委員、斉藤委員から御欠席との連絡をいただいております。
 続きまして、お手元の会議資料の確認をさせていただきたいと思います。
 資料1「東京都における福祉のまちづくり施策の展開」、A3の大きな1枚ものです。資料2「平成22年度福祉のまちづくり事業予算概要」です。資料3「東京都福祉のまちづくり推進計画の評価体制」です。それから、資料4「平成22年度福祉のまちづくり推進計画の事業評価スケジュール」でございます。それを配布してございます。
 参考資料としまして、「東京都福祉のまちづくり推進計画」事業一覧、それから専門部会の委員の名簿を配布しております。
 そろってないものがございましたら、事務局にお申しつけください。よろしいでしょうか。
 それでは、これ以降の議事の進行につきましては、高橋部会長にお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○ 高橋部会長
 それでは、お疲れのところ大変恐縮ですけれども、引き続きまして第1回の専門部会をこれから開催させていただきたいと思います。ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 先ほど、もう既に専門部会の議論に入っているような感じもいたしますけれども、この審議事項、より詳しい資料が今出てきておりますので、まず東京都における福祉のまちづくり施策の展開についてという議題に関連しまして、資料の説明を事務局からお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○ 花本福祉保健局生活福祉部副参事(福祉のまちづくり担当)
 それでは、資料1について御説明させていただきます。こちらは、これまでの東京都における福祉のまちづくり施策の流れをまとめたものでございます。平成7年度から始まっておりますけれども、平成7年3月に東京都福祉のまちづくり条例を制定いたしております。その後、上のほうにある大きな矢印のところですけれども、平成12年に一部改正を行いまして、対象施設を拡大しました。共同住宅を整備対象施設に加えたりですとか、ベビーチェア、ベビーベッドを整備項目に追加するなど改正しております。そして、昨年、平成21年ですけれども、ユニバーサルデザインを基本理念とした条例へと改正しております。
 続きましてこの推進協議会の状況でございますが、東京都福祉のまちづくり推進協議会ということで、太い矢印がたくさんついていますけれども、平成7年度に第1期がスタートしまして、今年度で8期になりますけれども、これまで条例改正をはじめ福祉のまちづくりの今後の課題など幅広いテーマで御審議をいただいております。
 そして、次に普及啓発等にかかる様々な取組のところですけれども、こちらの中を見ていただくとわかりますように、福祉のまちづくり条例の運用ですとか、各種連絡会の開催、福祉のまちづくりホームページの運営、福祉のまちづくりステッカーの作成や、福祉のまちづくり功労者の知事表彰などを行っております。
 続きまして主要事業でございますが、先ほども西久保委員からお話がありましたように、区市町村を主体とする福祉のまちづくりの推進として事業を行っておりまして、こちらに書いてありますように、ユニバーサルデザイン福祉のまちづくり事業や、とうきょうトイレ整備事業を平成19年度から実施しております。また、昨年度から区市町村における福祉のまちづくりの先駆的な取組を他に波及させるために、シンポジウムも開催しております。
 そのほかユニバーサルデザインの推進といたしまして、平成18年1月、福祉のまちづくりを進めるためのユニバーサルデザインガイドラインを作成したり、また昨年10月には商店街などにおけるおもてなしサービスについてまとめた「みんながまた来たくなるお店づくり」を作成し、普及・推進に努めております。
 公共交通の基盤整備につきましては、鉄道駅におけるエレベーター等の整備やノンステップバスの導入支援などを行っております。また、平成12年から18年においては、福祉タクシーの整備支援なども行っております。
 続きまして資料2でございますが、資料2は今年度の福祉のまちづくりの関連事業をまとめたものでございます。A4の横書きになっております。先ほどの説明とちょっと重なる部分もありますが、まず福祉のまちづくりの普及・推進ですけれども、この推進協議会の運営をはじめ、インターネットの活用による情報提供などによりまして、福祉のまちづくりの推進を図っております。
 続いて、ユニバーサルデザイン整備促進事業ですが、こちらは区市町村の取組を支援する2つの補助事業から成っております。1つは、ユニバーサルデザイン福祉のまちづくり事業で、公共施設や駅周辺など多くの人が集まる地域を区市町村が設定して、事業者や住民の参加を得ながら、ユニバーサルデザインの視点に立った整備を行う事業となっております。また、とうきょうトイレ整備事業ですが、こちらはだれでもトイレの面的整備を行う事業です。それぞれ区市町村から基本計画書を提出してもらい、選考委員会の開催やヒアリングの実施などによりまして、実施地区の指定を行っております。続きまして、鉄道駅エレベーター等整備事業でございますが、今年度は25駅のエレベーター等の整備を支援する予定となっております。次に、だれにも乗り降りしやすいバス整備事業。こちらは民営バス事業者へのノンステップバスの導入支援であり、今年度は201両のバスについてノンステップ化を支援する予定でございます。そして、最後に、区市町村福祉のまちづくり取組発表会。今年の秋ごろ、シンポジウムを開催する予定でございます。以上でございます。
 引き続きまして、資料3と4を一緒に説明させていただきます。
 まず、資料3です。今年度の審議テーマである推進計画の評価を行う評価の体制でございます。見ていただくとわかりますように、大きく2つございます。左側は庁内の推進体制、右側は条例に基づいて設置した知事の附属機関として推進協議会、そしてこの専門部会等がございます。
 庁内の推進体制ですが、推進本部(幹事会)の下に、計画に関係する局の課長級で構成する評価委員会を設置しております。庁内につきましては、実質的にこの評価委員会が中心となって推進計画の評価を行います。
 右側の都民参加による事業の評価につきましては、推進協議会の下に設置した専門部会で行いまして、最終的な決定は先ほどの親会の推進協議会が行います。専門部会の下に意見、報告という形で矢印が出ていますけれども、この評価ワーキングは、先ほど皆様に御承認いただいた都民参加による事業評価を行う実施組織、実働部隊として設置した5名の方から成るグループでございます。実際にこの5名の方が事業評価を行って、この専門部会に報告するといった流れになります。それに対して必要に応じてこの専門部会からワーキングのほうに意見を述べて、ワーキングは専門部会の意見を踏まえて評価を行うという密接した関係になっております。
 続きましてスケジュールですけれども、資料4を御覧いただきたいと思います。
 スケジュール(案)と書いておりますけれども、今年度からいよいよ事業評価を行いますが、上の段の行政による事業の評価は、先ほど言いました評価委員会が中心となって行います。今日の午前中、実は第1回の評価委員会を開催いたしまして、行政評価票の作成について依頼したところでございます。6月末締め切りでお願いしておりまして、評価票の内容確認を照会したり、追加資料を依頼するようなことをしまして、10月までに取りまとめを行う予定でございます。
 一方、都民参加による事業評価ですけれども、都民参加の事業評価の下のほうに書いてありますように、今年度は区市町村福祉のまちづくり取組発表会と、ユニバーサルデザイン福祉のまちづくり事業という2つの事業を評価いたします。ユニバーサルデザイン福祉のまちづくり事業については、それぞれ区市町村ごとによって取組が違いますので、2つの地区で行う予定でございます。先ほどの5名の評価WGで順次評価を行いまして、評価案としてまとまった段階で、この専門部会に状況報告する予定となっております。
 評価WGの第1回は今月の5月26日に開催する予定です。それから、まだ日程は決まっていませんけれども、もう一回7月ごろ第2回を開催しまして、この評価WGについては2回ぐらいで1つの評価案を完成させます。完成し終わりますと、この専門部会に状況報告という形で来まして、この専門部会で審議していただくという流れになっております。
 専門部会で決定しました都民参加による事業評価につきましては、2月には決まるんですけれども、庁内の評価委員会に報告されます。第3回の評価委員会で行政による事業評価と、都民参加による事業評価が合わさり、今年度の事業評価案となります。そして、最終的にそれが庁内の推進本部幹事会で、今年度の事業評価として決定するという流れになっております。

 資料4の2枚目、参考という形で都民参加による評価対象事業予定ということで載っていますけれども、こちらは都民参加による評価を行う対象事業の一覧でして、推進計画自体は全部で112事業ありますが、すべてを都民参加で評価を行うのは大変困難ですので、代表的な事業を昨年度10事業選んでおります。22年度はそのうちこの2つの事業、まちづくり取組発表会とユニバーサルデザイン福祉のまちづくり事業を行います。23年度はとうきょうトイレ整備事業、鉄道駅エレベーター等整備事業、都営地下鉄駅へのだれでもトイレの整備という形で行っていく予定でございます。
 スケジュール等は以上でございます。
○ 高橋部会長
 ありがとうございました。
 まず、資料1から御説明をいただきながら、資料2ということでそれぞれの事業の御説明をいただきました。これまでの過去の歴史も含めてたくさん書かれていますので、一気に全部読み取っていくのは大変な作業ではありますけれども、また資料2のほうは平成22年度の福祉のまちづくり関連事業の一覧表が出されております。これらが大きな意味で評価の対象になっていくことになるかと思います。
 今日の第1回の専門部会は、過去のことも含めて東京都の福祉のまちづくりをさまざまな角度から御意見を伺う場ですので、そして細かな具体的なことはまた評価委員会のほうで作業をしていただくということですので、どうぞ、それぞれ御自由に忌憚のない御意見をお願いしたいと思います。
 資料については不明な点なんかもいろいろあると思いますので、どの順番でもよろしいかと思います。
 それでは、お気づきになったところですとか、そういうところがありましたら、御意見をお寄せいただければと思います。はい、どうぞ。越智委員さん、お願いします。
○ 越智委員
 越智です。意見を申し上げる前に、今回初めての方もいらっしゃいますので、お願いがございます。
 この会議には私のように聴覚障害者、また、今日は欠席ですが、視覚障害者の方もいます。その場合は、私は手話通訳を通して情報を得ています。そのために進行について、発言のときは挙手をし、指名を受け発言するとか、まず自分の名前をおっしゃってから発言内容に入るというルールで進めていただければと思います。また、私の場合、手話通訳を介しますので、どうしても情報がワンテンポおくれます。発言のタイミングを逃し、発言を戻ってということもございますので、御了承いただきたいと思います。
 では、質問といいますか、確認をしたいことがございます。今、国では制度が変わるということで、障がい者制度改革推進会議というのが行われております。今後もいろいろ国の障害者福祉が変わってくると思います。その会議の進め方、その状況とここはリンクできていくのかどうかの確認なんですが、理念的な内容についての会議が進められているようですが、こちらは実質的な事業ということなので、直接的な関わりは弱いかと思いますが、将来的な変化の展望を踏まえて、都としてはどのような見解をお持ちなのかお聞きしたいと思います。
○ 高橋部会長
 国の障害者の制度改革の動き、そこでの議論とこの推進協議会、あるいは都の事業がどういうふうに絡んでくるかという御質問かと思います。
○ 花本福祉保健局生活福祉部副参事(福祉のまちづくり担当)
 国のほうで障害当事者の方が入って、いろいろな制度について今検討している会議があるというのは存じております。それとこの推進協議会とどう関わり合うかということですが、直接的な関わり合いはございません。例えば国のほうで制度改革を通して障害者施策が大きく転換すれば、それは都のいろいろな事業にも関与してくると思いますので、2次的、3次的には関わってくると思います。しかし、直接的にその会議とこの推進協議会がリンクするということはないと思っております。
○ 越智委員
 直接的な関わり合いはないということはわかりましたけれども、おっしゃるように施策が変わると、こちらでも見直さなければいけない状況がある場合は、また審議しなければいけないということでしょうか。
○ 花本福祉保健局生活福祉部副参事(福祉のまちづくり担当)
 国の施策が変われば、それぞれ都のいろいろな局で、例えば、福祉保健局でも障害者施策でいろいろな事業がありますが、それに伴って事業自体は変わると思います。そして、事業が変われば、推進計画に入っている事業であれば、計画自体にも影響はあると思います。直接的にこの協議会でそれをもとに議論するかどうかは、福祉のまちづくりを進める上で障害者施策の制度が大きく変わって、それをこの推進協議会で緊急的に議論すべき課題であるということになれば、議論のテーマの一つにはなっていくと思いますが、ただ、都の中でも障害者施策推進部もありまして、そちらでも会議体がありますので、それぞれ役割分担を図りながら議論していくことになると思っております。
○ 越智委員
 わかりました。
○ 高橋部会長
 既に法基準等、そういう制度が喫緊に変わるとか、そういう事態になると、すぐこちらの議論でも反映しなければいけない部分が場合によっては出てくるかと思いますけれども、理想的にはこれから国のほうでさまざまな制度改革をするために、詳細な部分について審議をするような場がつくられていくんでしょうけれども、そういうところに東京都のさまざまな議論の反映がなされていくと、それはベストなんですけれども、現実的にはなかなか難しいところがあるかと思います。私たち委員一人一人としては、制度の動向も議論の推移を見守りながら意見交換なんかもできればよろしいかと思います。これからの作業でそれがダイレクトに影響することはなくはない。先ほどのさまざまな公共交通機関ですとか、いろいろ影響する部分もあるかとは思いますけれども、まず手元の作業を中心に着実に行っていきたいと思っております。
○ 越智委員
 わかりました。
○ 高橋部会長
 市橋さん、お願いいたします。

○ 市橋委員
 市橋です。今の越智委員の発言といろいろ関連するんですけれども、国の障がい者制度改革推進会議の議論の1つの方向性は障害者権利条約の批准なんですね。批准がされると、まちづくりが大きく変わっていくので、これは、高橋委員が言われるように、そのときになったら、議論をしていく場合が出てくるかもしれないということが一つ言えると思います。
 もう一つは、この前、全国の僕らの肢体障害者団体が国土交通省に要請をやったとき、ご存じだとは思いますけれども、国土交通省が交通基本法を今つくっていると。これは、今国会か次期国会、秋の国会か、あるいは来年の通常国会と僕は聞いているんですけれども、そのときにも、大分変えていかなきゃならない、議論しなきゃならない内容がでてくるのかなとも思うんです。そこは川内先生がご存じかなとは思いますけれども、そこら辺のこともちょっとにらみながら、評価基準だけじゃなくて、そういうことも考えながら今回の論議が必要ではないかなと思います。
○ 高橋部会長
 ありがとうございました。
 ほかに御意見。はい、どうぞ。
○ 市橋委員
 もう1つあるんですが、評価ワーキンググループに加えさせていただいて、これをやっていく、わかるかわからないかというところから、勉強していかなければいけないと思いますけれども、1つ聞きたいのは、例えばこういう事業の評価をやる場合に、ほかの事業評価、ほかの問題で結構ですから、福祉と関係なくてもいいですから、今、事業評価というものをやりながら行政が進められている訳ですけれども、東京都の中に、なにか基準というのはあるのでしょうか。例えば評価するときに、こういうものや、こういうところを加味しなきゃいけないとか、そういうところの評価の縛りがあるのか。あるいは評価基準も評価票からつくっていくということだと、そういう意味では全くゼロに近い状態から始めていいのでしょうか。ちょっとそこら辺がわからなかったもので、行政がやっている評価について教えていただきたいと思います。
○ 高橋部会長
 評価の基準、これは先ほどの資料4の中で、評価委員会というのが行政の中で行われていますから、そこで評価票というのがつくられていくと、ある面ではその評価票がガイドラインみたいな形になっていくのかもしれませんけれども、具体的に今市橋委員がおっしゃったように、それぞれの部門、部局で対象事業によっては違うのかもしれませんけれども、評価に関する何らかの目安があるのか、もし今の御質問に対してお答えできるようであればお願いしたいと思います。
○ 花本福祉保健局生活福祉部副参事(福祉のまちづくり担当)
 行政による事業評価を今年度からやっていきますけれども、今回のこの評価はユニバーサルデザインという視点で行う評価です。全く本当にゼロからで、ほかの自治体でもやっていませんし、東京都が初めてユニバーサルデザインという視点で計画や事業の評価を行っていくものだと思っています。ですので、委員がおっしゃるように、ゼロに近い状況で始めるものです。
 都民参加による事業評価につきましては、昨年度、1年間かけて皆さんの意見を聞きながら実際に現場を見て、こんな評価項目はどうだろうという意見をいただきながらつくってきました。
 行政による事業の評価につきましては、今日の午前中に評価実施の依頼の会議を行いましたが、正直言いまして、都民参加の評価項目と比べますと、それほどたくさんの項目はありません。事業所管において、ユニバーサルデザインの視点から効果性・必要性を評価してくださいと。それを踏まえた総合的な評価という形で評価してくださいということでお願いをしております。
 その評価のやり方につきまして、事務局のほうで評価の記載要領を作り、今日、午前中の会議でお渡しをしています。結構大ざっぱな評価じゃないんですけれども、効果性・必要性といった漠然とした評価で、これではそんなに細かく評価できないんじゃないかという意見もありましたが、初めて行うものなので、まずやってみて、それで評価が上がってきた段階で、これではどの事業も同じような書きぶりで、評価になってないよねという意見があれば、評価のやり方を変えていくというのもスパライルアップではないかと思っています。全く本当にゼロからのスタートなので、最初まずやってみて、毎年毎年レベルアップしながら評価をしていく。それが事業の改善とか推進計画、東京の福祉のまちづくりの方向性とかにも結びついていけたらなと考えております。
 東京都で今までそういった評価の基準があったかという質問に対しては、今までなかったので、これから皆さんと一緒につくっていきたいと思っております。
○ 高橋部会長
 荒井委員さん。
○ 荒井委員
 今のに関連しまして、具体的に資料2をちょっと教えてもらいたいんですけれども、資料2で鉄道エレベーターとか、だれでも乗りやすい、22年度予算と書いてあるんですけれども、これが22年度の僕は目標だと思っているんです。これに対して評価はどうだというふうにちょっととらえているんです。例えば2番目だったら、13地区、16地区。これに対する評価、これが達成どのぐらいかというふうに考えるのかなと思ったんです、具体的には。それでいいかどうかということ。
 それから、この数字が、例えば25駅というのは、これはちょっと知識的な質問なんですけれども、全体に対する何%の進捗なのか。今年25駅やることによって10%なのか、50%なのか、100%なのかと。そのようなのがわかれば非常にわかりやすいし、逆にこれが25年度、26年度までに対してどうなんだという、それに対する評価というふうに僕なんかはよく考えるんです。だから、そこが質問の大きな1点目でございます。
 それから2点目は、評価を論議している場で非常に結構なんですが、福祉のまちづくりって全体的に見ると、私、町田市なんですけれども、ユニバーサルデザインの推進という、この推進自身が非常にまだまだ遅れている。ハード面の推進は非常に進んでいるんだけれども、ソフト面における推進、A3の資料でちょうど真ん中辺にある、この帯状のユニバーサルデザインガイドラインを18年に制定はしたんだけれども、これがちゃんと確立されているかどうか、推進されているかどうかという評価、それがさっきの資料2のどこに相当するのか。1番目の「福祉のまちづくりの普及・推進」のところなのか、一番下の「発表会」じゃないと思うんですけれども、そういうところがここの会議では評価に対する論議だとすると、推進だとか、例えば普及だとか、そういうところはうまく評価に対して絡み合わせないと、うまく結論が出てこないのかなという気がいたします。
 ちょっと質問だか何だかわからないことを言っていますけれども、よろしくお願いします。

○ 高橋部会長
 ありがとうございました。
 2点ほど今、御質問があって、平成22年度の予算と書いてありますけれども、これが評価の目標になっていくのではないかという御意見と、もう一つはユニバーサルデザインの評価の対象は何かということですけれども、改めて御説明いただければと思います。
 資料2に平成22年度予算ということで、駅のエレベーターであれば25駅、バスならば201両ということで目標というか、これだけやりますとなっていますけれども、この進捗状況を何%達成したかどうだという評価は、これまでも行政で行っている評価なんです。今回行う評価はそういった進捗状況だけではなくて、もちろんそれも必要です。
 ただ、例えばエレベーターであれば、利用者がほんとうに使いやすい位置に使いやすいものができているのか。だれでもトイレであれば、機能は入っているけれども、実際、使ってみたら使えないトイレってありますが、そうなっているのかどうか。それがちゃんと適正配置、ほんとうに必要なところに配置されているのかというのを含めて質の面での評価をするということを、今回のユニバーサルデザインの視点での評価というのが1つになってくると思うんです。
 ですので、進捗による評価を行いつつ、それプラス質の面でのユニバーサルデザインという視点から、だれもが使いやすいものになっているかどうかという評価をしていくものだと考えております。
○ 高橋部会長
 あと対象ですね。ソフト面とか、そういったことも入ってくるのではないか。
 今の荒井委員さんの御質問にお答えしますと、資料4の2つ目で、当面、評価ーキンググループで22年度大きな2つの事業を対象にしていくということで、この中で今御指摘のようなソフト的な事業が効果があるのかどうかとか、それから途中でもお話がありましたけれども、各区市町村の発表会の取組がありますけれども、この中にもいろいろ区が総合的に取り組まれているようなものも出てくると思いますので、項目を分けて評価できるかどうかわかりませんけれども、取組発表会の中でのさまざまな事業、東京都のものを使っているもの、あるいは独自の事業も含めて評価の対象になってくるのではないかと思います。
 よろしいでしょうか。
 じゃ、坂巻委員さん。
○ 坂巻委員
 坂巻でございます。評価といいますと、どういう形で評価票をつくるのかもさることながら、いいのか悪いのかって当然評価になりますよね。そうすると、例えば落第の評価がついた場合に、都の補助金を返せとか、22年度に13地区で都が2分の1の負担割合をして事業をさせて、評価はしたけれども、全然なっていないと。そういう場合に、評価がだめな場合にはペナルティみたいなものとか、そういうことをお考えになっているのかどうか。私は池袋の西口でよく飲んでいるんですけれども、19年から21年で、ユニバーサルデザインのまちづくりでそんなによくなったかなという感じもあまりしないので、そのあたり評価がだめな場合どうするのか、そのあたりどういうふうにお考えになっているんでしょうか。
○ 花本福祉保健局生活福祉部副参事(福祉のまちづくり担当)
 今、先生がおっしゃったユニバーサルデザイン福祉のまちづくり事業、これは区市町村が地域を指定して、例えば池袋西口ですとか、地域を指定して、そこでハード・ソフト一体的な整備を行う区市町村の事業に対して都が支援する事業です。昨年7期の推進協議会で実際に葛飾区のユニバーサルデザイン福祉のまちづくり事業の実施場所をみんなでモデル的に評価を行いました。そのときに確かにそういった区や市の取組で、ここはちょっと問題だねというのが出てきました。しかし、そういう問題が起きたのは区や市独自の理由なのかと。そうではなくて、例えばそれは東京都の事業のスキームとして問題があったから、こういう取組になったんじゃないかという視点から評価をしていただくんです。
 これはあくまでも都の事業の評価ですので、区市町村が行った評価というのはもちろんそれぞれの個別の取組の評価がありますけれども、それを都の事業としてどうなのか。去年の例でいいますと、3年間の補助事業ですが、お金を出すだけじゃなくて、1年ごとにその取組状況にもう少し都のほうで関与して、例えば専門的なアドバイスをしたりとか、そういった取組が必要だったよねという形で、都の事業のスキームの見直し、改善に役立てるという観点からの評価を行ったわけです。そういった意味での評価を考えております。
○ 高橋部会長
 むしろペナルティを科すのは、都のほう。自ら自己批判をしなければいけない。そういう評価の進め方になっていますね。ただ、区市町村は、あるいはほかの事業も直接対象にはならないけれども、先ほど全体としては112の事業があるという話がありましたけれども、都民参加による評価の対象はその中からの一部分ですけれども、行政の内部では、全体の事業評価が行われますので、そうするとうまくいけばいろいろ伝播していく、波及していくということになります。そういうことも事務局としては期待しながらまず2つ評価してみるということかと思います。そして、区市町村であると、その2つ以外のものもいろいろ内部で検討しなきゃいけないということにつながっていくのではないかと思います。
 よろしいでしょうか。
 ほかに。中野委員さん。
○ 中野委員
 中野です。2点お願いしたいんですが、まず1点は今の評価と関係することで、大学でも今さまざまな評価を我々は受けるわけですが、その際に評価というのは決して裁判的な内容ではなく、内容をよりよくしていく目的での評価がすごく大切なのではないかという議論を大学内でもやっています。批判されて終わるだけだと疲弊して、次につなげていくという話にならないので、改善に向かうための評価であってほしいなということを期待します。
 例えば今のトイレやエレベーター、エスカレーターの話でも、うまく設置できていなかったときにそれを指摘するだけではなくて、現時点でできること、先ほどソフト面という話がありましたが、例えばハード面ではうまくいかなかったけれども、それを改善するためにサービス面でこういう工夫をしていったらどうであろうかという視点での、良くしていこうという意欲を育てるような評価にしていただけると非常にいいのかなと思いました。これが1点です。
 それからもう一点ですが、だれもが使えるということを表明してあるわけですが、その「だれも」というのをどのように進めていくかというのが各行政が今一番困っているところで、ぜひとも東京都でモデルを出していただきたいなと常々考えていまして、今回の資料でいうと都民参加と書いてあるんですが、どのような都民に参加をしていただくかというのが、ユニバーサルデザインの発想ではとても大切になるのではないかと思っています。
 いきなりいろいろな人たちをというのは難しいと思うんですが、この都民参加を広げていくというのも一つのユニバーサルデザインの取組、スパイラルアップの取組として考えていただいて、まずはとても困っている人から始めて、あまり注目していない人たちのことへもだんだんと視点を広げて、そういう人たちの意見を聞き入れることができるような仕組みづくりというのも同時に考えていただけると、非常にいいものになるのではないかなと思っています。
 以上、2点です。

○ 高橋部会長
 大変重要な御指摘かと思います。事務局のほうで何かありますか。よろしいでしょうか。ありがとうございます。
 小西委員さん、お願いいたします。
○ 小西委員
 知的障害の団体から出ております小西です。よろしくお願いします。2点ほどちょっとお願いというか、気がついたところです。
 行政のほうでも知的障害者の雇用が少しずつ進んでおりまして、チャレンジ雇用という形で都庁でも働いている人がいると思うんですけれども、通勤時間帯の満員電車はすさまじいものがありまして、声を上げられなくて遅刻をしてしまったりとか、恐ろしくなって行けなくなったりという人も、たくさんではないですけれども、いらっしゃるようなので、満員電車をどうにかするというのはなかなか難しいことですけれども、何とか方法を考えられたら、もう少し社会に出て働ける人の数が増えるかなと日ごろ思っております。
 それから、だれでも使えるトイレ、そのことで私はこの会議に出るのよと言ったら、どうしても必要なときに長い間違う目的でトイレを使っているような人がいるということを耳にしまして、今、中野先生もおっしゃいましたけれども、その辺のところもお考えいただけたらいいなと思います。
以上です。
○ 高橋部会長
 1つのこれからの評価の視点ということになるかと思います。小林(圭)委員さん、今の満員電車のことについての問題とか、そういうのは利用者からメールですとか、何か来ておりますでしょうか。
○ 小林(圭)委員
 ありていにお話をさせていただきます。私どもは事業者団体ということで、実はさまざまな方々からさまざまな御要望をいただいています。精いっぱい取り組んではいるんですけれども、なかなかお褒めいただくことは少なくて、大変厳しい御指摘もいただいています。
 それで、満員電車の問題は御指摘のとおりでして、昭和40年代から相当混雑度というのは厳しくて、昔は電車の中でも新聞、雑誌も読めないということで、実は2、30年の長期にわたりまして輸送力増強ということをやっておりました。それは1つには、最近ですと複々線のように、片方の電車をまたもう一本増やしてあげるとか、今、近くでは小田急さんが複々線にしたり、下北沢のところを地下化したり、いろいろなことをやっています。
 また、もう片方で車両編成を長くする。ここはなかなか難しい部分がございまして、今、東急さんが東横線を渋谷駅で地下化されておりまして、副都心線関係をつないで、埼玉方面から池袋、渋谷をつないで、あと2、3年たてば地下に入ったまま現在の東横線につながって横浜まで行き、それからMMの中華街まで1本の電車で行けるということで、これについても現在、実は8両の区間しかないものですから、10両にするために大規模な投資をしております。
 そのような意味で、ここ20年来にわたって10兆円に近い大規模な投資をしているんですけれども、今、御指摘いただきましたとおり、どうしても会社のワークスタイルが、通勤時間帯が早いところでも7時半から8時半とか、そういう時間帯に集中してしまうと。全体のお客さんの2割から3割が朝のラッシュ帯に入ってしまうものですから、どうしても構造的にできないということで、実は14、5年前から厚生労働省さん、国土交通省さんと御協力させていただいて、オフピーク通勤ということで、いろいろな取組をさせていただいています。
 そのような意味では最近は少し改善されて、何とか新聞、雑誌等々は読めるようになっていますし、相当な改善効果があるとは言っていただいているんですけれども、今、お話ししていただきましたとおり、個別の対応を見てみますと、東急さんあたりでも1つの特急、快速的なものにお客さんが集中してしまうと。そうしますと、そこはとても乗れないというのがございますし、お子様連れの方ですとか、ベビーカーを持っておられる方とか、あとは妊婦の方々とか、そういった方々がラッシュ帯になかなか利用できないというお声もいただいています。
 そこで、私どもはハードの面は鉄道事業者さんと連携をしながら対応させていただくとともに、1つソフト面ですね。私、このまちづくりも2年ほど出席をさせていただいていますけれども、ハード面も大変重要なんですけれども、ハードについては常に資金、予算、物理条件等々の限られた、いわゆる制約条件の中でハードものは整備しなきゃいけないという構造的な課題がございます。それらをより効果的に、利用者の方々にとって使いやすいという観点から、ソフト面も連携をしていただくなり、あとは利用される皆さん方に御理解をいただくような啓発、啓蒙的なあり方も大変重要だろうと思っています。
 私ども、できるだけ精いっぱいの取組をしたいと思っているんですけれども、利用者の皆様方にもより御理解をいただけるように、また障害者の方が利用されるときに、鉄道事業者側はハード面の整備もしていますけれども、皆さん方の御理解、御協力がいただければ、多くの方々がより快適な気持ちで交通移動ができるのではないかと思っていまして、私ども大変重要なポイントはハードとソフトの連携、それからさまざまな関係者の方々の理解をより浸透化していただいて、皆さん方で手を握りながら取り組んでいく姿勢が大事かなと思っております。
 ただ、そうは申しましても、通勤地獄はまだ変わっていないということは承知しておりますので、これからも一生懸命取組はさせていただきますので、御理解をいただきたいと思っております。よろしくお願いします。
○ 高橋部会長
 ありがとうございました。いろいろと御丁寧に御説明いただきました。よろしいでしょうか。
今、御説明いただきましたけれども、あきらめることなく要望を繰り返していただくことが重要になりますので、社会全体のシステムといいますか、そちらともいろいろ関係していかなくちゃいけないということがありますので、難しい課題だったかと思います。
 はい、どうぞ。西久保委員。
○ 西久保委員
 評価といった場合に、いわゆる到達度評価、プロセスの評価、それから都民の側からいいますと、ユニバーサルデザインによってできたものに対する満足感、充実感があるか、さらに改善点があるかという3つの視点があるんじゃないかと思うんです。先ほどの通勤ラッシュの問題も、そういう点から見る必要もあるんじゃないかと思うんです。例えば、あるところでエレベーターができたと。その場合に障害者の人、あるいはたくさん荷物を持った人だけが乗るんならいいけれども、元気のいい若い娘さんがいっぱい乗っているというソフトの面の改善点も出てきているところもあると思うんです。そういう点で、都民参加の評価の中に満足度、充実感、改善点という評価の視点があればいいんじゃないかと感じています。
○ 高橋部会長
 ありがとうございました。
越智委員。

○ 越智委員
 先ほどの通勤の問題ですけれども、私自身は埼京線を使っておりますが、たしか10年前はラッシュがひどく、死にそうな思いをしておりましたが、ここ数年は以前に比べれば随分よくなったと思っています。これは評価を差し上げたいと思っております。
 それとは別にしまして、最近聞いた話ですが、電車の最後尾、あるいは前のほうに女性専用車両というのがありますね。あれは女性だけではなく、障害者も使えるという話を最近聞きました。そういうことを知らない人も多いのではないかと思います。また、障害者の中には見た目でわからない方もいます。そういう人が満員で大変なので、女性車両に乗ったのですが、変な視線を感じたということもあるようです。そのあたりも御検討いただければと思います。
○ 高橋部会長
 ありがとうございます。はい、どうぞ。
○ 小林(圭)委員
 今、越智委員御指摘の女性専用車両へのいわゆる障害者の方ですとか、お供されている方、あと小学生のお子さんは、実は今利用できる形になっております。これにつきましては、ここ数年来そういうふうな広がりをとっておりまして、私ども業界といたしましても、また国土交通省さんも含めて、さまざまなPRをさせていただいております。私どもは民鉄関係でございますけれども、民鉄関係のホームページを見ていただきますと、女性専用車両というところを開いていただければ、そのような周知をしておりますし、あとは電車のところにステッカーですとか、さまざまなことで周知を図るようにしております。越智委員御指摘の点につきましては、今後もそのような取組はさせていただきます。
 ただ、参考で、それとはまた逆に、最近は女性専用車両に反対派の方々が、これは男性の方なんですが、乗り込んでこられて、女性の方々と結果としてトラブル的なものを起こしております。これは実は女性専用車両そのものは鉄道会社の自主的な取組ということで、利用者の方々の御理解をいただきながら行っておりまして、お客様の流れの関係から女性専用車両の位置がどうしても一番後ろとか、真ん中とか、若干、御不便な部分があるんですけれども、そこは今申しましたとおり、通勤時のお客さんの混雑が著しくなってしまうという問題がございますので、そのあたりを含めて対応をとらせていただいています。
 私どもも実はさまざまな動きがございまして、さまざまな方々の御意見もいただいてはいるんですけれども、そういったことも今後いろいろ幅広い中でやらせていただきたいと思っています。
そのような意味では、このまちづくりの関係も様々な方々が入っておられますし、先ほど都民代表の委員の方からも大変率直な御意見をいただいたと思っております。せっかくの機会でございますので、私ども業界団体も含めて様々な関係者がそれぞれの立場で、当然、その事情もございますので、それらをある程度のみ込む形で建設的な議論をいただくことが大変重要であろうと思っていますし、我々の業界団体といたしましても、多分、23年度には鉄道駅を評価していただくということですので、大変厳しい御意見が出ようかと思っておりますけれども、1つでも2つでもそのあたりを改善して、先ほどお話しいただきましたとおり、利用する方々にとって便利だな、工夫をしているねという取組が大変重要だと思っておりますので、そのような方向で私どもも一生懸命頑張りたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
○ 高橋部会長
 ありがとうございました。
 時間も少しなくなってきたんですけれども、また、もし関係した取組で、皆様方、この委員会に提出できるような資料等がありましたら、次回の専門部会でもぜひご案内いただければ大変ありがたいと思います。
 時間の関係もありますので、まだ御発言がない方にもこれからの取組について御発言を少しいただければと思います。お願いいたします。
○ 野崎委員
 野崎でございます。私、最近思いますけれども、今、いろいろとお話を伺っていますけれども、今、子供から健常者でも、お年寄りからみんな生活が不安になっています。そういう面でもっと明るく、みんなが笑顔で思いやりあるというふうに考えたときに、ユニバーサルデザインというのは大きな意味で、健常者でも今失業している人がいっぱいいて、ほんとうに不安な人がいっぱいいるわけです。そういう人たちのためにもまちづくりってあると思うんです。それで、ユニバーサルデザインももちろんあると思います。
 そうゆうことを思うと、東京都でやっているハートフル東京は、ソフト面でマンパワーにもっと予算をつける、ハード面だけじゃなくて。今、精神的に病んでいる人がすごく多いと思います。だから、そういう人たちのことを思って、東京都は日本、世界のユニバーサルデザインのパイオニアとして、すばらしいマンパワーのハートフルな東京を目指していただきたいなと思います。
以上です。
○ 高橋部会長
 ありがとうございました。
 木村委員さん、いかがでしょうか。
○ 木村委員
 フランチャイズチェーン協会の木村と申します。昨年の途中からこの会に参加させていただいて、いろいろお話を伺ってくる中で、協会としてこの福祉のまちづくりにどのようにかかわっていくのかというところ、この辺はいろいろ考えていかなきゃならない。むしろ皆さんから、どういう要望があるのかということを聞かせていただいたほうがいいのかなと思います。
 一昨年、コンビニエンスですけれども、社会インフラとしてのコンビニエンスストア宣言という宣言を出しまして、取組としてはまちづくりの中で社会貢献ですとか、環境問題ですとか、こういう点での取組は広くインフラとしての活動をやってきているわけですけれども、ただ1つ、福祉という点で考えますと、まだ遅れているのかなと思います。一時期、コンビニエンスの店舗の展開の中では、車いすの方でも利用できるような施設ですとか、トイレの改善ですとか、いろいろ取り組んだ時期がございましたけれども、今、それは投資のかかることです、あるいはまた事業者に負担がかかることですので、なかなか取組が進んでないということがあります。
 そういうモデル店をつくってきた事例はあるんですけれども、今後、そのような店舗で福祉におけるまちづくりにどのように取り組んでいくのかという点では、まだ課題が多いと思うんです。ですから、これは協会のことですので、東京都におけるフランチャイズチェーンストアが、どの程度協会に参加しているかというのもありますけれども、今後どのようにまちづくりの中でかかわっていくのかという点は、逆に、私どもから皆さんにお伺いをして、それを参考に取り組んでいくことだろうと思います。その辺で御意見をいただければと思います。

○ 高橋部会長
 ありがとうございました。
 横矢委員、いかがでしょうか。
○ 横矢委員
 子どもの危険回避研究所の横矢でございます。私は前回から参加させていただいていますけれども、評価という話になると、なかなかいい意見を言うことができないというのをちょっとじれったく思っているんですけれども、きょうもお話を伺っていましたら、最後の電車の話が一番興味深かったんです。具体的に困っている方がいて、それに対してこういうことをされているんだよというお話があってということが、きょうとてもためになったなということでした。
 それで、せっかくいろいろなお立場のリーダー的な方がいらっしゃっているので、そういう御意見を聞く場、そしてそれに対して得た知識をまた皆さんに啓蒙していく。今、議論の中でソフト、ソフトって出ていますけれども、ソフトの部分を生かす会議という部分も大事にしてほしいなと思います。評価はちょっと難しいというか、専門過ぎて、それが全部になってしまうと、せっかくの集まっている人たちが何となくうまく活かしきれないかなという気がしました。
 私としては、電車の話で、ベビーカーの人たちについてとか、駅のエスカレーターについてとか、最近はポスターなんかも頑張って張ってくださっているし、活動してくださっているなということとか、言いたいことはいろいろあるんですけれども、ちょっと時間がないので言えません。そういうことをまた違う機会に皆さんでお話しできると、いろいろな立場の方のお話が聞けていいのになと思いました。
 すみません。勝手な意見です。
○ 高橋部会長
 ありがとうございました。
 ちょっと過ぎてしまいましたけれども、最後に、これから評価ワーキンググループの委員長をやっていただきます川内委員さんに、簡単にコメントをいただきたいと思います。今の横矢委員さんのお話でも、評価が目的化しないことがとても大事だという御指摘がありましたけれども、皆さんの御意見にもしコメントがありましたらお願いします。
○ 川内委員
 評価ワーキンググループを承っている東洋大学の川内です。ここで評価というのは、きょうの御説明にもありましたけれども、ユニバーサルデザインの重要な考え方であるスパイラルアップを行うためには、まず、それがはたして有効に働いているんだろうかということを評価した上で、どういうふうに改善するかというところにつなげていかなくてはいけないというので、これはかなり以前から言われていたことですけれども、どこも取り組めなかった。それを今度、東京都がやろうとしているわけで、はっきり言うと、海図のない海に出ていくようなものなんです。
 ですから、いろいろと行ったり来たりすることがあると思いますが、私が承っている評価に対する私のワーキンググループにおける役割というのは、まず1つは、行政がやっている評価委員会という組織がありますが、ここでは先ほどお話が出ていたように、数値目標をクリアしているかとか、費用対効果はどうかとかいう評価をやっていきますが、それとは異なるユーザーの視点での評価、つまり、あることをやられていったときに、それが本当にユーザーに喜ばれているのかという視点が私どもの役割だろうと思っています。
 それで、昨年の夏に私どもがやった葛飾柴又でも出てきましたけれども、出てきたのは担当者の方が予算消化に一生懸命で、いろいろガイドラインがあったりして、それを守ることに一生懸命で、もうちょっとその背後にある、どういう方向であるべきかというところがなかなか消化し切れてないねと。
 これは問題点としては、都なり何なりからお金だけでなく、もうちょっと専門家のサポートとか、そういうものが必要だったのではないかというところが出てきたわけですが、どうしてその問題が起きるのか。目の前の事例からその後ろにある制度というか、仕組みがちょっと問題なのではないか。
 つまり、今回の一つひとつの事業の評価というのは、事業の下に、例えばユニバーサルデザイン福祉のまちづくり事業というのは、この1つの事業の下にさらに葛飾柴又だとか、日野だとか、いろいろなものがぶら下がっているわけです。その中の葛飾柴又なら葛飾柴又を見ながら、その背後にあるユニバーサルデザイン福祉のまちづくり事業の問題点を探し出そうという作業なので、どこまで見られるかわかりませんけれども、委員としてはその背後にある仕組みにこういう問題があるんじゃないかという視点を忘れないように評価しなくてはいけないだろうと考えています。
 そして、きょうの御意見にもありましたけれども、柴又のときにも出てきましたが、それを改善するためには、例えば専門家のサポートが要るねとか、そういうところをどういうふうに改善できるかの視点も持ちながら、事業ごとの問題が出てきたとしたら、どういうふうによくしていくことがあるのかということも、これは多分、私たちは評価に忙しくてそこまで議論できるかどうかわかりませんが、必ずこちらの部会にお願いをして、こういうことを考えていますということは御報告しますし、ここでこういう視点が要るんじゃないかとかという御指摘をいただけるだろうと思っていますので、部会と協力しながらやらせていただければと考えております。
 以上です。
○ 高橋部会長
 ありがとうございました。
 こちらの進行の不手際で予定よりちょっと延びてしまいましたが、そろそろ収束したいと思いますけれども、きょうは専門部会ということで具体的なものではないですけれども、これまでの事業の説明、そして22年度の事業等について御意見を伺いました。途中で御意見がありましたけれども、なかなか評価は難しいし、またその方法もガイドラインも難しいかと思いますけれども、とにかくひとつやってみて、その結果、行政当局とも議論しながら、協議会としても議論しながら進めていきたいと思います。もうちょっといくと、公表をどうするかということにもなっていくかと思います。
 それから、きょう初めて参加された都民公募の方が3人いらっしゃいますけれども、自分たちの役割は何か。先ほどの推進協議会でも御発言いただきました。このワーキンググループ、それから専門部会も含めて、それらの意見も大切にしながら議論を進めていきたいと思いますので、7期までにやり進めてきた方法と若干違う手法もとらせていただくことがあるかもしれませんけれども、事務局とも協議しながら皆様にお諮りしていきたいと思いますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 次の日程は、先ほどのスケジュールでは7月ぐらいに専門部会ということになりますので、また追って議題等が説明されるかと思いますけれども、それぞれの区市町村の取組の事例についてはワーキンググループのほうで評価していくということですので、そのあたりがポイントになってくるかと思います。これもまたかなり幅広い議論になるかと思いますけれども、ひとつよろしくお願いしたいと思います。
 それでは、この辺で議論については収束いたしますが、事務局のほうから何かございますでしょうか。
○ 花本福祉保健局生活福祉部副参事(福祉のまちづくり担当)
 今日は、本当にいろいろな貴重な御意見をいただきましてありがとうございます。次から具体的に評価ワーキンググループで出た評価案をもとに、この専門部会で活発な御意見をいただきたいと思っておりまして、より具体的なことが議論になってくると思いますので、そのときはよろしくお願いします。
 評価ワーキンググループを、1回目は今月の26日に開催しまして、2回目を7月に開催する予定です。ワーキンググループ2回目が終わった後に、7月中にこの推進協議会「専門部会」を開催する予定となっております。日程等につきましては、また後日調整させていただきまして、皆様方に御連絡したいと思います。
 以上です。
○ 高橋部会長
 どうもありがとうございました。
 これで第1回の専門部会を終了させていただきたいと思います。御協力、どうもありがとうございました。
閉会 午後4時11分

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