「重症心身障害児・者の心肺停止についての検討」研究参加のご案内
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1.はじめに
重症心身障害児・者は、摂食や嚥下の問題、栄養や消化管の問題、呼吸不全、てんかん発作、側弯など、様々な併存疾患をきたしやすく、これにより介護者とご本人は、日常生活及び社会生活を営むために恒常的に医療的ケアや訓練を行う必要があります。医療的ケアとは、人工呼吸器による呼吸管理や喀痰吸引その他の医療行為のことです。
心肺停止の合併も高くなるとの報告がありますが、心肺停止を経験すると、さらに医療的ケアを要し、ご本人と介護者の生活の負担が増加します。しかし、重症心身障害児・者の心肺停止についての報告は少なく、どのような状態だと合併しやすいのかは明確になっていません。
2.研究の目的
本研究は、重症心身障害児・者に合併した心肺停止の特徴を明らかにし、心肺停止の潜在的な予測因子を知ることを目的としました。
本研究は当院臨床研究倫理委員会で審議を経て承認をうけています(「 重症心身障害児・者の心肺停止についての検討」研究番号2023-13)。
3.研究実施グループ
東京都立北療育医療センター 小児科 責任者 鈴木ことこ
4.研究の方法
診療録を用いた後方視的調査を行います。診療録から収集する情報は、年齢、性別、疾患名(蘇生後脳症、低酸素性虚血性脳症、心肺停止に該当するか)、重症度、医療的ケア、栄養摂取方法、心肺停止の発症時の年齢・場所・原因、です。
5.対象者の条件
2013年7月から2023年7月までの間に、当院レスパイトサービスのために短期入院された患者さんを対象とします。
6.予想される負担、利益と不利益について
【予想される負担】
この研究のために、患者さんに新たな負担が生じることはありません。また、この研究に対する経済的負担や謝礼はありません。
【予想される利益】
研究で得られた結果を、重度心身障害児・者の心肺停止合併予防に活かすことができます。
【予想される不利益】
本研究では、患者さんの氏名や生年月日、基礎疾患名など個人を特定し得る情報を含めません。データの保存と同時に氏名の代わりに新しく符号をつけ匿名化されます。この符号がもし外部に出てしまったとしても、その情報があなたのものであると特定することは困難です。この研究により得られた成果を学術集会や論文などで発表させていただく場合には、あなたの情報であることが特定されないような形で発表します。
7.研究に関連した健康被害が発生した場合に患者の方が受けることができる補償について
健康被害の発生する恐れはない研究であり、該当しません。
8.自由意思による参加について
本研究への参加は、患者さん・ご家族の自由意思によるものです。研究の参加をされなくても、当院でお受けになる診療には影響はありません。
9.同意撤回の自由について
研究への参加を取りやめるのも、患者さん・ご家族の自由意思によります。参加を取りやめたいとご希望される場合は、すみやかに研究責任者にご連絡下さい。
10.参加した患者の方のプライバシー保護について
本研究に関わる者は、研究目的で得た情報など、知り得た情報を正当な理由なく漏らしてはいけない守秘義務を負っています。また、研究に携わらなくなった後も同様にプライバシーの保護に最大限配慮していきます。
11.研究により得られた結果の取扱い
研究で得られた知見を関連学術集会や論文等で発表する可能性があります。また、この研究によって生じた知的財産権は研究者に帰属します。研究に参加していただいた方にこの権利が生じることはありません。
12.情報・データの保管及び管理の方法
この研究で得られた情報は、当院の小児科でソリッド・ステート・ドライブを用い、パスワードをかけて保管します。また、研究終了後3年間保存し、保存期間が終了後に情報を完全に消去した上で廃棄いたします。
13.研究の資金について
外部資金の提供はありません。
14.患者さんの権利に関する情報についてお聞きになりたい場合の相談窓口
この研究やこの研究対象となる患者さんの権利に関して、さらに詳しい情報が必要な場合には、下記の担当者にご連絡下さい。その他、何かお聞きになりたいことがありましたら、遠慮なくご連絡ください。
問い合わせ先(本研究に関する質問等は下記へ御連絡ください)
東京都立北療育医療センター
〒114-0033 東京都北区十条台1丁目2番3号
電話番号:03-3908-3001(内線211) ※平日午前9時から午後5時まで
担当:事務室庶務担当
メール:S1143901@section.metro.tokyo.jp