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医局の紹介

1 新センターになりました

東京都立府中療育センターは、昭和43年に開設された地上5階地下1階の重症心身障害児者施設でしたが、令和2年6月に多摩メディカルキャンパス中央南側にある府中病院跡地に新築移転し、地上3階地下1階の新センターに生まれ変わりました。さらに昭和51年に開設された重症心身障害だけでなく肢体不自由や発達障害をもつ児者の外来部門や通園を担ってきた多摩療育園と統合することで、施設だけでなく診療内容もさらに魅力的で先進的な療育センターとなりました。
これからも、日本の障害児者医療において重要な役割を担うセンターとして、その責務を果たせるように努力したいと思います。

2 協力体制で診療しています

院長、副院長以外に、常勤医科医師の定数は18名、常勤歯科医師の定数は3名の計21名で、医科医師に関してはほとんどが小児科医(小児科専門医、小児神経専門医、てんかん専門医)で、整形外科医が1人おります。その他、主に外来担当医師として小児科、児童精神科、耳鼻科、眼科、皮膚科の会計年度任用職員が多数在籍し、診療しています。


外来は基本、重症心身障害児者、肢体不自由や知的障害をはじめとする神経発達症群を有する18歳未満の小児が対象で、小児科や整形外科(一般診療や装具診)だけでなく、非常勤医師で児童精神科、眼科、耳鼻科、皮膚科に関して診療を行っています。またレスパイトのための短期利用者の登録のための診療も行っています。長期利用者(定数227名)は未就学児から80歳代まで幅広い年齢層の重症児者が入所されており、健康管理や治療を行っています。症状や疾患によっては府中療育センターでの対応が困難な場合があり、主に多摩メディカルキャンパス内の小児総合医療センター,多摩総合医療センター,神経病院の各専門医師と協力して診療しています。また、短期利用者枠は33名を設定しており、月に100名前後を受け入れております。


歯科は、歯科麻酔専門医を含めた常勤歯科医師3人の他に、非常勤歯科医が2人で、障害を持った小児から成人までの診療を行っています。外来ではプレパレーションを利用した(レディネス)診療や全身麻酔下での歯科治療も可能ですが、必要に応じて入院して治療することも可能です。今後、外来規模も拡充していく予定です。また、長期利用者の歯科の衛生管理や治療を行っています。

3 障害児者医療の専門家がそろっています

外来では医師だけでなく、看護師、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、心理士など多職種が協力して対応しています。障害児者の診療だけでなく、それを取り巻く環境の理解や調整を含めて家族の支援を行っています。また、親子通園(医療型児童発達支援)を介して、幼児の成長・発達の支援を行っています。さらに重症心身障害者の通所(生活介護)を介して、特別支援学校高等部卒業後の障害者の診療や地域で暮らせる一助となる役割を担っています。

経管経腸栄養(経鼻胃チューブ、経鼻十二指腸・空腸チューブ、胃瘻、胃瘻経由十二指腸チューブ、空腸瘻)、単純気管切開、喉頭気管分離、カフアシストやコンフォートカフなどの排痰補助装置、IPVやRTXなどを利用した呼吸理学療法、人工呼吸管理や中心静脈栄養などの高度な医療を提供する一方で、生活の質を高めるための取り組みも積極的に行っています。

センター内活動として専門知識をもつ多職種が連携し、栄養(NST)、摂食・嚥下、痙縮(緊張緩和:ボトックス)、褥瘡、緩和ケア、感染対策(ICT)、呼吸サポート(RST)などチーム医療に取り組んでいます。

4 若手医師を応援しています

重症心身障害児者について学ぶことができるため、希望に応じて小児総合医療センター、多摩総合医療センター、多摩北部医療センターのシニアレジデントの研修協力も行っています。小児神経専門医研修認定施設であり、小児神経専門医が多数在籍しており、専門医の取得も可能です。福祉保健局医学研修生制度を利用して他施設との共同研究を行い、学位を取得した医師が複数います。

5 研究活動が可能です

入所者のQOL改善につながる臨床研究や他施設との共同研究も行っており、日本小児科学会、日本小児神経学会、日本重症心身障害学会、日本てんかん学会をはじめとする国内外の学会発表や論文を通して多数発信しています。東京都医学総合研究所、多摩総合医療センター、小児総合医療センター、国立精神・神経医療研究センター、国立成育医療研究センターなどとの共同研究も行っており、研修や講習会で講師を務める医師も多数在籍しています。

週1回の診断会議では、症例検討だけでなく研究等の情報共有も行い、互いにレベルアップを図っています。

6 ライフスタイルに応じた様々な働き方が可能です

子育て中の女性医師が多数働いています。未就学児がいる場合、東京都の育児時間・介護時間制度等を利用した勤務で保育園の送迎をしながら、勤務時間中には責任ある仕事を任され、常勤でキャリアを継続することも可能です。チーム医療で対応することで、個人の負担をできるだけ少なくし、ライフワークバランスがとれた勤務が可能になっています。

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以下 奥付けです。