災害時のこころとからだ
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回復は、人とのつながりの中で促されます。
災害後のストレスは、恐怖を伴う被災体験、家財の損壊や喪失、家族と離別した暮らし、新しい土地での慣れない暮らしなど、いくつも重なり合ってこころとからだに影響を及ぼします。
一人で悩まずに相談していきましょう。
(三宅島ネイチャーセンターアカコッコ館ホームページより)
次のような症状はありませんか
眠れない | 寝つきが悪くなったり、夜中に途中で目が覚めたりする |
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イライラする | ささいなことで怒りっぽくなったり、家族の中でもちょっとしたことでけんかになる |
気分が落ち込む | 意欲がなくなったり、泣いたり大声を出したり感情の起伏が激しい |
恐怖感や不安感がある | ちょっとした揺れなどで災害を思い出し、強い恐怖感や不安感が現れる |
疲れやすい | 手足のだるさ、吐き気、ぜんそくなど |
これらは、ストレス反応によるものです。災害によって引き起こされる自然な反応で、たいていの場合は、時とともに薄らいでいきます。
災害発生後1ヶ月ぐらいで現れますが、半年以上経ってから現れることもあります。
自分自身でこころがけること
ご自身に、今大切なことは、規則正しく食事や睡眠をとる、軽い運動をするなど、こころとからだのリズムをなるべく崩さないようにすることや、人と会う時間をつくるようにこころがけることです。
つらい気持ちは、一人で抱え込まずに人に話すことで緩和されていきます。
がまんをせずに、家族や知人、友人、主治医、保健所、精神保健福祉センターなどに相談しましょう。きっとあなたを支える力となることでしょう。
周囲の方にできること
ストレス症状は、誰でもが感じる当たり前のことで、ことさら人に話すようなことではないと思われるかもしれません。
しかし、つらい気持ちは、人に聞いてもらうことで緩和されていきます。
- 本人のそばにいて、「あなたは本当によくやっている」と支えましょう。
- 「がんばって」「時間が経てば忘れる」などの励ましは、かえって本人を傷つけることがあります。
- いらいらしたり、怒りっぽい言動があっても、非難したり否定したりせず、また怒りに伴う行動を責めないようにしましょう。「怒るのも当然だ」と受け止め、本人が孤立しないように配慮してください。
特別な援助が必要なとき
多くの人は、ストレス反応が徐々に薄らいでいきますが、助けを必要とする場合もあります。
次のような反応が激しいときには、早めに神経科・心療内科などの専門機関を受診する必要があります。
周りの人からみて、次のような人がいたら、受診をさせてあげましょう。
どこに行けばよいのか迷うときは、保健所・保健センターや精神保健福祉センタ―に相談しましょう。
1 現実に起こってないことが起こっているかのようにふるまう |
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2 極度の興奮状態 |
3 表情が全くない |
4 ストレスによる身体症状が深刻 |
5 自殺のおそれが感じられる |
医療機関を受診した方がよいとき
不眠などの症状は、診療所などの医師に相談して薬を処方してもらいましょう。内科や眼科、整形外科などに受診している方は、ストレス症状について主治医に相談してみるとよいでしょう。
お近くの診療所などがわからないかたは、保健所に相談しましょう。