第9期東京都福祉のまちづくり推進協議会 第2回専門部会議事録

更新日

1 日時

平成24年7月27日 金曜日 午前10時から午後0時

2 開催場所

東京都庁第二本庁舎31階 特別会議室23

3 会議次第

1 開 会

2 議 事
(1)世論調査(福祉保健基礎調査)結果の報告・分析
(2)都民参加による事業評価・宿泊施設バリアフリー化支援事業の現場調査等の報告

3 閉 会

4 出席委員

高橋部会長  川内委員  今井委員  小林委員
二井田委員 木村委員  市橋委員  宮本委員
笹川委員  斉藤委員  横矢委員  西久保委員
菅原委員  野崎委員

5 配布資料

・説明資料1 福祉のまちづくりに関する「世論調査」結果のまとめ
・説明資料2  評価ワーキング・グループによる現場調査等の報告

【参考配布資料】※(2)、(3)、(4)は会議終了後回収
(1) 第9期東京都福祉のまちづくり推進協議会委員名簿
(2) 第9期東京都福祉のまちづくり推進協議会・専門部会 過去資料ファイル
(3) 第7期福祉のまちづくり推進協議会の意見具申
   「東京都福祉のまちづくり推進計画の評価の基本的考え方」
(4) 東京都福祉のまちづくり推進計画

6 議事録

○村西福祉のまちづくり担当課長  おはようございます。東京都福祉のまちづくり担当課長、村西です。
 本日は、忙しい中お集まりいただきありがとうございます。  
 定刻となりましたので、第9期東京都福祉のまちづくり推進協議会第2回専門部会を始めさせていただきます。
 最初に、前回、推進協議会並びに専門部会の委員で、今回初めて参加される委員、交代のあった委員の方々をご紹介させていただきます。
 株式会社ユーディット研究員の今井委員です。
○今井委員  よろしくお願いします。
○村西福祉のまちづくり担当課長  東京バス協会、平林委員の後任の二井田委員です。
○二井田委員  二井田です、どうぞよろしくお願いします。
○村西福祉のまちづくり担当課長  次に、本日の委員の出欠状況についてご報告します。
 本日は、14名の委員の方々にご出席いただく予定となっています。民営鉄道協会、小林委員については、おくれる旨のご連絡を受けています。また、加 山委員、中野委員、窪田委員、大森委員、谷口委員、高野委員、小西委員、仲島委員につきましては、ご都合による欠席連絡をいただいています。
 続いて、手元配付資料の確認をします。まず、本日の次第をつけています。
 続いて座席表、資料ですが、左上ホチキス留めのもの、説明資料(1)福祉のまちづくりに関する「世論調査」結果のまとめ、同じく左上ホチキス留め資料として、説明資料(2)評価ワーキング・グループによる現場調査等の報告、参考資料として、第9期東京都福祉のまちづくり推進協議会委員名簿、委員の手元に、ハードファイル、ドッチファイルで、前回の推進協議会、専門部会資料のファイリングをしています。
 資料については、今後持ち帰りいただいても、前回資料を持ち込まなくても、このファイルで用意しますので、手元資料については、ご自分で活用されても結構です。
 続いて、冊子は、第7期東京都福祉のまちづくり推進協議会意見具申、「東京都福祉のまちづくり推進計画評価の基本的考え方」、同じく冊子で「東京都福祉のまちづくり推進計画」、以上8点を配付しています。足りないもの等ありましたら、事務局に申しつけてください。
 それと、次回専門部会の日程調整表をお配りしています。恐れ入りますが、次回9月17日の週、または10月1日の週で開催を考えています。ご都合について記入お願いします。会議終了後に回収をしますので、よろしくお願いします。
 それでは、これ以降の議事進行については、高橋部会長にお願いしたいと思います。部会長、よろしくお願いします。
○高橋部会長  東洋大学の高橋です。おはようございます。大変暑い中、忙しい中をお集まりいただきありがとうございます。数日前からまた急に暑くなってきて、ここまで歩いてくるのは結構大変かと思いますが、体に気をつけていただければと思います。
 それでは早速ですが、議事次第を進めていきたいと思いますが、きょうは第2回です。第1回に、今年度第9期方向性についてご確認いただきます。手元の次期福祉のまちづくり推進計画について立てていくためのこれまでの最後の評価を、これから1年間をかけて行っていくという形になっています。
 きょうはその最初のスタートという形にはなるかと思いますが、まず、議題としては二つほどあります。世論調査ということで、これを福祉保健基礎調査の結果の報告になります。これについては、私とワーキング委員長の川内委員と2人で、この検討に参加させていただいています。8月下旬に、最後の分析の検討の場も設けられます。それについては、また関連するようなデータが集まりましたら、またご報告する機会があるかと思います。
 それから、もう一つは、都民参加による事業評価ということで、一昨年度から続いています事業評価の第9期版ということになりますが、宿泊施設のバリアフリー化支援事業の現場調査の報告があります。
 それでは、早速進めさせていただきたいと思いますが、ご協力よろしくお願いします。
 それでは、最初の議題の世論調査の結果報告と分析について、事務局からお願します。
○村西福祉のまちづくり担当課長  それでは、「福祉のまちづくりに関する「世論調査」結果のまとめ」の説明資料をご覧ください。1枚めくりまして、まず、世論調査ですが、平成23年度に東京都福祉保健局が、東京都内に居住する6,000世帯、20歳以上の世帯について、世論調査を実施しています。回収率については約6割でして、6,000世帯、20歳以上の世帯員で、3,594世帯から回答がありました。3,594世帯のうち、20歳以上の6,264人から回答がありました。内訳ですが、男性2,962人、女性3,302人です。平均年齢は52.6歳という形になっています。なお、都民の方、無作為に抽出した都民の方ですが、その6,264人のうち、290人の方が障害者でした。
 続いて、結果です。次のページをご覧ください。まず、東京の福祉のまちづくりの印象について、バリアフリー化の進捗度合いと、都民の一般的な意識はどのようなものであったかという調査結果です。その結果、「施設や設備のバリアフリー化が進み、それらが適正に利用されている」と回答された方は27.5%、「施設や設備のバリアフリー化は進んだが、それらが適正に利用されていない」が24.9%、同じく「施設や設備のバリアフリー化が進み、適正に利用されている。加えて、思いやりの心が醸成されている」と回答された方が4.9%でした。設備の適正利用という観点を除くと、一定程度、施設や設備のバリアフリー化が進んだとの印象を持っている人の割合は、合わせて57.3%、約6割の方でした。
 一方、施設や設備のバリアフリー化はまだまだ不十分であり、さらに整備を進める必要があると回答された方の割合は38.1%、約4割の方でした。6割の方が一定程度進んだと回答し、まだまだ不十分だと回答している方が約4割いました。
 次のページをご覧ください。同じようなことですが、日常よく出かけるところ、職場や学校や買い物先などに着くまでに、道路や駅、電車やバスなどで、バリアフリー化が進んでいないために不便や不安を感じるところはありますかという質問をしています。「ある」つまりバリアがあると答1えた方の割合が39.2%、「ない」と答えた方の割合が59.4%でした。特徴的なのは、平成16年度は7年前の調査ですが、バリアがあると回答した方の割合が約20ポイント減少して、先ほどご説明しました、一定程度バリアフリー化が進んだと回答した方の割合が6割いたという結果を反映した形になっていると思っています。
 次のページをご覧ください。それでは、先ほどの質問に関連して、日常よく出かけるところに着くまでのバリアの場所、どこら辺がバリアの場所としてありましたかという質問です。最も多い割合だったのが、道路の割合が最も高くて71.5%の方が選択されています。続いて、公共交通施設、鉄道の駅やバスの乗り場が61.6%、公共交通機関、いわゆる電車やバスの車両の割合が、これはぐっと減って34.7%、公園の割合、これもぐっと減って15.5%ということでした。主に、道路と駅にバリアがあると回答した方は、考えて、思っているという印象の結果が出ています。
 続いて、5ページをご覧ください。それでは、次に、道路でバリアがあると感じている方が、じゃあ道路を利用しやすくするためにどのような整備が必要かというご質問をしています。一番多かったのが、歩車道の歩道と車道の分離、歩道の拡幅、歩道を広げるという方の割合が最も高くて71.6%、歩道上の障害物をなくす、これは放置自転車等も含みますけれども56.5%、段差を少なくするとの割合が54.1%、ぐっと下がるのですが、信号の時間を改善、視覚障害者の方のための音響式信号機などを設置するといった方の割合が18.4%でした。道路の場合、段差解消の整備を集中的に進めているところですけれども、車道と歩道の分離ということは、歩道の幅を広げるとの回答の割合の方が多くて、段差の解消ももちろんそうですが、最近の安全性への配慮ということが都民のニーズとして非常に高く出ているのかなと事務局では考えています。
 次の6ページをご覧ください。公共交通施設(鉄道の駅、バス乗り場など)で整備が必要なこと。公共交通施設にバリアがあると感じられた方の回答でございます。じゃあ、どのような整備が必要かということで、これはもう圧倒的に「エレベーターやエスカレーターの整備」の割合が最も高くて57.8%、「出入口、通路の段差解消、幅を広げる」の割合が45.3%、「車両とのすき間や段差をなくす」の割合が33.4%、「転落・接触防止用のホームドア等を設置する」の割合が31.3%、「だれでもトイレ、障害者用トイレなどの整備」の割合が23.6%でした。「エレベーターやエスカレーターの整備」の割合が最も高く57.8%という都民の結果が出ていますが、後ほど話しますが、都内のJR、東京メトロ、都営地下鉄も含めたエレベーターの設置率は、現在都内の駅では9割を超えていますので、何らかの形でやはり不便さを感じている方が多いことがわかります。
 7ページをご覧ください。次に、公共交通機関、いわゆる乗り物、電車やバスなどの車両で整備が必要だと回答した方が、どのような整備かということで聞いたところ、これはもう「乗り降りしやすいノンステップバスの整備」のニーズの割合が最も高くて73.0%、「車いすやベビーカーなどの専用スペース」、「車内の専用スペースの整備」と答えた方が48.2%でした。「ノンステップバスの整備」の要望が強いですが、このあたりも、本日バス協に来ていただいていますが、民営バス・都営バスともに今集中的な整備を行っていまして、都内の路線バスの約8割が現在ノンステップバスになっています。
 8ページをご覧ください。続いて、公園の整備が必要だと回答した方に、どこの整備が必要かという質問をしました。公園の場合は、「だれもが使いやすい、だれでもトイレの整備」の割合が最も高くて70.0%、「園内通路の段差解消、拡幅」が61.3%、「ベンチなど休憩できる場所」の整備が49.5%でした。
 次の9ページをご覧ください。道路、駅、公園と見てきましたが、続いて、建築物のバリアフリーの進捗状況についてです。過去1年ぐらいの間に都庁のような官公庁施設を利用したことがあると答えた方に、官公庁施設のバリアフリー、ユニバーサルデザインの整備状況について、建物の出入口や中の通路、エレベーターの設置、だれでも使いやすいトイレの整備、9項目について質問をして、その整備の印象を聞いています。官公庁の場合は、整備されているとの割合が最も高かったのは、「建物の出入口」でした。76.8%。官公庁の施設で整備されていないという部分については、「授乳とおむつ交換ができる場所」の整備が50.5%というところでした。
 続いて、10ページをご覧ください。病院や診療所の整備です。過去1年ぐらいの間に病院や診療所を利用したことがあると答えた方に、その整備状況について質問をしています。病院についても、整備されている項目で最も高いのは「建物内の通路」で74.4%、やはり整備がなかなか進んでいないというのが「授乳とおむつ交換ができる場所」で52.3%の方が整備されているという回答をしています。
 続いて、次のページをご覧ください。喫茶店や食堂、ファミリーレストランなどの、いわゆる飲食店について、民間の主に中小規模の建築物についての整備状況の質問をしています。過去1年ぐらいの間に飲食店を利用したことがあるという方が回答をしています。整備されているという割合が最も高いのは「建物内の通路」で43.7%、整備の割合が最も低かったのは、「案内標示や視覚障害者用(点字)ブロック」26.2%でした。次のコンビニエンスストアでもそうですが、整備されていると回答した項目でも、4割ぐらいにとどまっていまして、前ページの官公庁や病院施設と比べると、民間の中小規模の建築物のバリアフリー化には課題があると、改めて事務局として認識しています。
 続いて次ページ、コンビニエンスストアの整備状況です。同じように、建物の出入口については6割の方々が、大体整備されていると回答していますが、案内標示や視覚障害者誘導用ブロックでは、約2割の方しか整備されていないと回答していて、このあたりの課題が浮き彫りになっているところです。
 次ページをご覧ください。施設等を整備するための費用負担、当然、バリアフリー化には一定程度の費用負担、お金がかかるというところですが、ではその費用をどういった形で負担すれば都民の方はいいと思っているのかということの質問です。最も多かったのが、施設所有者・管理者が中心となって整備を行いますが、当然、国・地方公共団体の負担(補助)も必要であると回答した方の割合が最も高い状況で45.5%でした。現在の費用負担のあり方も基本的にはこのようになっていまして、原則、施設所有者・管理者の方々が費用を負担し、必要な部分について国や地方自治体が補助を出すという形の仕組みになっています。
 次ページをご覧ください。心のバリアフリーについて。いわゆるハードではなくてソフト部分の質問ですが、過去1年ぐらいの間に外出したときに、高齢者・障害者、妊産婦・乳幼児を連れた方などが困っているのを見かけたり、出会ったりしたことはありますかという質問に対して、あると回答した方の割合が42.7%でした。平成16年度調査よりも約4ポイント減少していますが、まだ都民の約4割の方は何らかの要因で、ハード整備が恐らく要因だと思いますが、困っている人を見かけるということなので、依然としてハード整備等、要望等、そのニーズはあるということです。
 次ページをご覧ください。外出先で困っている人を見かけたときの行動です。見かけたことがあると回答した方の割合は4割だったのですが、そのときにどのような行動をとったかということを聞いています。「積極的に自ら手助けをした」方の割合が58.1%でして、これは平成16年度調査と比べると8.3ポイント増加しています。積極的に困っている人に介助・手助けをするというソフト面の意識が極めて重要でありますが、その部分についても若干、16年度よりも増えています。
 次ページをご覧ください。困っている人に手助けをした内容はどのようなものだったかという質問をしています。一番多かったのは、「乗り物などで席を譲った」割合が一番高くて62.7%、「扉を開けた」37.1%、「車いすやベビーカーを押したり、持ち上げたりするのを手伝った」35.0%、「道を教えた」32.4%、などの順になっています。
 続いて、次ページをご覧ください。建築物のうちでも特に住宅、ここではマンションやアパート等の共同住宅のバリアフリーについての質問をしています。共同住宅についてのバリアの有無、バリアフリー化が進んでいないために不便を感じるところはあるかどうかを聞いたところ、あると回答した方の割合が25.4%でした。平成16年度調査よりも、約7ポイント減少していまして、いわゆる民間の共同住宅でもバリアフリー化整備が少し進んだというのが、都民の意識・実感としてもあらわれているという結果になっています。
 続いて、その共同住宅でバリアを感じる箇所についての質問です。最もバリアを感じる箇所として多かったのが、道路からマンション・アパートなどの共同住宅の出入口に至るまでの通路という項目の割合、また建物内部ですが、風呂場・洗面所に段差があると回答した割合の方が、ともに43.0%でした。
 次ページをご覧ください。ユニバーサルデザインの認知度です。東京都は、平成21年の条例改正で、その場でのバリアフリー、バリアを前提としたその施設改修という概念から、初めからだれでもが、高齢者・障害者を含めただれもが使いやすい都市または環境を整備すると、ユニバーサルデザインの理念を掲げて平成21年で条例改正をしたところですが、都民へのユニバーサルデザインの認知度を質問しています。「以前から言葉も意味も知っていた」、「言葉は知っていたが、意味は今回はじめて知った」を合わせた割合は53.6%ということで5割を超えました。ただ、依然として、言葉も意味も今回始めて知った方の割合が4割ぐらいいましたので、さらなる普及啓発が課題となっていると認識したところです。
 次ページをご覧ください。それでは、ユニバーサルデザインについて、行政が取り組む必要があるのはどのようなことですかという質問をしています。最も多かったのが、まちづくり、いわゆる建物の整備やわかりやすい案内標示の割合が最も高くて、74.3%ということでした。これは先ほどからもそうですが、続いて、情報提供とか商品開発、ユニバーサルデザイン化の教育と続いていまして、ただ圧倒的にハード整備に対する要望が強いというのが、結果として出てきています。
 次ページをご覧ください。まちの中での情報提供というところですが、いわゆる案内標示、外出時に行きたい建物や施設への案内標示や駅など乗りかえの誘導標示など、まちの中の標示の説明がわかりやすく整備されているかを聞いたところ、「整備されている」「やや整備されている」を合わせた割合は72.5%で、全体の7割を超えました。ただ、まだ3割の方が依然としてわかりにくいという回答を、整備されていないという回答をしています。
 次ページをご覧ください。その標示をどの辺の整備に力を入れたらいいかという質問ですが、まず、「わかりやすい場所に設置し、数を増やす」が、当然のことだと思うのですが66.6%、「大きい文字で標示」するが56.8%、「必要な情報が伝わりやすいように整理する」が41.6%でした。案内板は設置しているがわかりにくいとか、文字が小さいとか、そういった課題があるかというところが見てとれます。
 次ページをご覧ください。福祉のまちづくりで特に今後東京都が重点的に取り組む必要がある項目について質問をしています。これは先ほどの結果と、また繰り返しになってしまいますが、改めて「道路の整備」の割合が最も高く63.0%です。公共交通施設・機関、車両の整備が59.7%、「災害への備えと対応」が54.2%でした。「道路の整備」、「公共交通施設」については、やはり不特定多数の方が利用されて、移動、動線に最も深くかかわるものということで、引き続き都民のニーズが強いということがわかります。また、「災害への備えと対応」については、災害時の要援護者に対して、十分その方々が不自由なく避難対応等ができるよう、しっかりと行政でやるべきだというように都民が考えていることが、改めてわかったところです。
 結果については以上ですが、最後のページ、その結果を幾つかの項目でまとめたいと思います。
まず、福祉のまちづくりの進捗に対する都民の全体的な印象については、約6割の方が、大体一定程度は進んだという回答をしています。4割の方が、まだまだ不十分という回答でした。ただ、7年前と比べるとかなりの方が、約2割の方が、大体進んだというふうに回答しましたので、この推進協議会を含めたこれまでの取り組みの成果が、7年前と比べればそれなりに一定程度出てきたと考えています。ただ、依然として、まだ4割の方が足りないと回答しているので、引き続き強力に施策を進める必要があると考えています。
 繰り返しになりますが、都民の意識として、バリアを感じる場所、ニーズが強い整備内容は何であったかという部分ですが、道路、鉄道駅、車両、公園の順番でした。特に道路と鉄道駅については、極めて高いニーズになっています。この部分については、現在の福祉のまちづくり推進計画のさまざまな事業でも集中的な整備を実施中でして、都民のニーズと都の事業は合致しているというところです。まだ都民の実感としてあらわれてきていないところですが、例えば現在、道路については、区市町村のバリアフリー構想に位置づけられた特定道路について、その整備が都道の整備が約7割、進捗していますし、鉄道駅のエレベーターについては、都内の駅については、整備率は9割です。ノンステップバスについても、整備率は8割、これはノンステップバスの整備率が8割というのは、全国的に見るとかなり高い整備率になっています。全国で見ると、約4割という形になっていますので、都内ではかなりノンステップバスの普及は進んでいるところです。同じく公園のトイレ等も、現在、区市町村立の公園については、バリアフリー改修、だれでもトイレの設置を都として、補助金を出して進めているところです。
 次ページをごらんください。建築物のバリアフリー化ですが、その整備状況に対する都民の意識はどうであったかと。官公庁、病院・診療所、民間の中小規模の飲食店、コンビニエンスストアという形で、今回調査項目を整理した結果ですが、官公庁、病院・診療所については、整備状況の平均値については、大体6割以上になっていますが、やはり民間の中小規模の飲食店も、整備割合がなかなかそこまで行っていないということで、ここらあたりに大きな課題があると認識しています。もちろん、官公庁や病院・診療所は、最もニーズが高いところですので、我々も引き続き整備をきちんと続けなければいけないのですが、特に中小規模の建築物については、引き続き課題が出ているという結果となっています。
 最後です。次ページをご覧ください。改めてユニバーサルデザインということで、東京都は普及啓発を図っていますが、認知度は5割にとどまったということです。21年度に、理念として正式に条例に掲げましたが、その浸透度はまだまだだということで、普及啓発の必要性について我々も認識しているところです。また繰り返しになりますが、特に重点的に取り組む必要があるのが、やはり道路・公共交通施設の整備、災害時の備えと対応というところで、都民の意識があったということです。
 少し長くなりましたが、報告をさせていただきました。
○高橋部会長  どうもありがとうございました。
 それでは、基本的には単純集計ですが、皆様のご感想も含めて、ご意見をお寄せいただければと思います。あるいは、こういう部分についての考察をしてほしいとかいうことがありましたら調査した事務局に伝えたいと思います。どうぞ、どのページでも結構ですので、よろしくお願いします。
○今井委員  今井です。調査結果のご説明ありがとうございました。大変参考になりました。
 7年前に比べますと、環境意識への高まりから自転車の利用がふえてきていると思いますが、それが、自動車と歩行者の間にあいまいに位置づけられているので、そのあたりに対する、特に道路の整備に絡んだ部分で何か特別に問題点が上がってきているかどうかわかりましたら、教えていただけますか。
○村西福祉のまちづくり担当課長  今回の調査では、自転車の利用等、いわゆる車道分離とか、今、この取り組みが進み始めたところで、特にその部分について分けるといった意見は上がってきてはいないのですが、ほとんど放置自転車に対するものについては、やはり視覚障害者の方とか、歩道を歩きにくくする原因だということで、その対策を進めてほしいという意見は、自由意見でも上がってきています。
○高橋部会長  ありがとうございます。
 今の設問に関連するのは5ページになりますが、自転車と歩行者のあり方について、ここでは細かく具体的に設問項目といいますかカテゴリーがないので、その部分は回答しづらいといったことかと思います。
 ほかに、ございますか。はい、どうぞ、笹川委員、お願いいたします。

○笹川委員  7年前に比べますと、バリアフリーという面では十分に進展しているということが、この結果でよくわかります。
 ただ、一つ問題なのは、我々視覚障害者の場合、最も重要な課題として、公共交通機関での安全確保ということがあります。最近、各鉄道関係事業者で、可動柵の整備を進めていただいていますが、そういう面では、かなり遅れているような気がします。そのあたりについて、東京都で今度の取り組みとして、何か計画があるのかどうか、都営地下鉄については、計画として可動柵の整備に取り組まれているように聞いてはおりますが、具体的な計画があれば教えていただきたいと思います。
○高橋部会長  ありがとうございます。いかがでしょうか。
○笠原交通企画課長  都市整備局交通企画課の笠原と申します。公共交通機関、ホーム柵等の整備については、現在、試行的ですが、民間の鉄道事業者に対して補助を出して整備を進めています。その中で、今後、整備に当たっての課題等を洗い出して、また今後の取り組みにつなげていきたいと考えています。
○村西福祉のまちづくり担当課長  少し補足しますと、ホーム柵の整備については、国土交通省が包括的な補助金を今回整備しまして、鉄道事業者の方に交付して、整備が緒についたばかりというような感じです。同じく東京都でも都市整備局で、民営鉄道について試行的なモデル事業という形で取り組みを始めたばかりですので、笹川委員ご指摘のとおり、まだまだホーム柵については事業を開始したばかりで、この部分については進んでいないのが現状だと考えています。今後、国とともに、東京都についても、どのような整備のあり方が促進することになるのかということを、今後この推進協議会の専門部会でも、公共交通施設の部分各論で議論することがありますので、まさしく次期計画のポイントとして、この中でも議論を進めていきたいと思っています。
○高橋部会長  笹川委員、よろしいでしょうか。
今の関連で、試行的ということですので、もう少し具体的に予算規模ですとか、あるいは箇所数というのがあるのか、そのあたりについて、具体的な交通事業者の小林委員はおわかりになりますか。じゃあ、小林委員のほうに。
○小林委員  日本民営鉄道協会の小林です。ホーム柵の整備は、笹川委員ご指摘のとおり、さまざまな方々からホーム上の安全対策ということで、ホームドア設置のご要望が大変強いということを、私ども承知しています。
昨年、バリアフリーの基本方針が10年来改められた際に、鉄道局の中でホームドア検討会ということで、障害者団体の方々のご意見も伺いながら検討をさせていただきました。その際、笹川委員もご意見を述べておられて、私どもも拝聴させていただき大変勉強になりました。高橋先生にも当時、委員としてご参加いただいたような気がしていますが、そういった事柄の中でできる限り整備を進めていくことは望ましいのですが、なかなかハード面の問題、また物理的な問題、技術的な問題、またコストの問題、さまざまな課題があるものですから、そのあたりできる限り関係者で工夫をしながらやっていきましょうというところです。
 ただ、一方で早急にできるものとしては、点状ブロックということで、その整備が、もう経年化していて機能が果たし切れていないというようなものもあり、それについては、いわゆる自主企画等の最新型のもので、できる限り安全性を向上するという、次善策的なものをやっています。それで、本来のホームドアの整備については、新設型の場合には基本的には当初から設置できるのですが、これは鉄道でも住宅でもそうですが、改良ということになると大規模な改良になるので、コスト、手間暇、期間等、さまざまな課題がありますので、そうした条件が整った場合について、できる限り速やかに整備をしているというのが実情です。
 今、東京都さんからご説明いただいた観点でいいますと、現在、京王と小田急の新宿駅の整備をしております。また、東急電鉄の大井町駅も整備をしています。また、東急が新たに、来年3月から副都心線が地下化して、埼玉方面から横浜まで相互直通でつながるということもありまして、中目黒駅にホームドアを設置するということで、できるものから着実に整備してきています。
そういった意味では、私どもとしては、できる限りの対応もしますが、なかなか鉄道事業者だけでは整備ができないということ、また、かなりの資金的な負担も伴いますので、私ども常々各関係方面にお願いをし、事業者の努力も行いますが、できる限り公的支援も含めて、関係者のご理解もいただきながら、ホームドアの利用についても、いわゆるソフト対策的な利用者の方々のご理解・工夫・助け合い・支え合いもいただきながらやっていきたいと考えています。笹川委員のご指摘は、私どもも大変重く受けとめております。
○高橋部会長  ありがとうございました。笹川委員、よろしいでしょうか。ありがとうございました。小林委員、ありがとうございます。  市橋委員。
○市橋委員  この世論調査は、調査項目をつくる段階から、高橋先生、川内先生をはじめ、協力いただいたところ、感謝します。それで、世論をみても、理解が大きく見ればわかること、大変貴重な資料になると思いますが、もし1つつけ加えるなら、やはり背景に障害者や私たちの運動があったということ、これは業者やあるいは行政がやってくれたという形じゃなく、そうした意見があったということをつけ加えていただければ、大変いい資料になると僕は思います。
そういう意味では、笹川委員が言われたように、ホームドアでいう、バリアフリー、安全面ではまだまだおくれているということがあると思って、そこも僕は見ていかないとバリアフリーが進んで万々歳とは言い切れない面が多いと思います。
 その意味では、笹川委員を初め、僕ら障害者団体も、駅にエレベーターをつくる運動を僕らがやったように、僕は日本中の駅ホームにホームドアをつける運動を大きく繰り広げることが、今重要な課題になっていると認識しています。そういう意味では、東京でも大江戸線につけ始めたとか、そういう事業者は評価しつつ、そこをやはり大きくしていく必要があると思います。
 小林委員に一つお願いがあるのですが、私が住んでいる調布市では、京王線の調布駅が突如地下化になって、駅にホームドアをつくりました。僕は大変いいことだと思いますが、過渡的な問題として、乗った駅にホームドアがあるとき、降りた駅にはホームドアがないという非常に危険な状態が、特に視覚障害者にとって危険な状態にあるということ、これは非常に注意をしながら進めていかないと、過渡的な問題で人命を失うような事故が絶対にあってはならない、ということをお願いしたいと思います。
 世論の問題では、そういうことが書いてあると思いますが、本当に世論で言うことは非常に重要で、僕はよく講演とか大学の講義に招かれたときに起きるのですが、駅のトイレに入った場合、男の場合、大をもよおした場合に、和式トイレと洋式トイレと、どっちを選びますかというと、今大体、和式に手を挙げるのが、100人に2人か3人ですね。ほとんど、どっちかにあいているとしたら洋式に入るというほうが多いという。これは15年前この委員会でやったときに、いや、半々ぐらいじゃないかと、前の野村委員長から言われた。その後、僕は、根拠は間違えではないと思いますけど、それだけ世論が進み、それが車いすトイレだったら、進んだ一つの要因になっているということも見ていく必要があり、その経過は世論の動きと世の中の方向とを掛け合わせてみると、非常におもしろい結果になると思います。
 ただ、心のバリアフリーでも僕の実感で、ここで起こったわけではありませんが、やはり僕なんかが電車に乗ると、席を譲られて、もちろん僕も10年前、15年前よりは足がふらふらしているからかもしれませんが、席を譲ってもらう率が非常に多くなったと。今、100%に近く、大体乗れば席を譲ってくれる、90%ぐらいから、きょうも譲っていただいて、座ってここまで来られたのは幸いですけれども、そういう意味では、世論がこうなったということです。この間驚いたことは、僕も経験したのですが、ファミリーレストランのフリードリンクで、僕なんかアイスクリームを持って歩けませんが、フリードリンクで持ってきてもらうことを拒否された経験がある障害者が、懇談で聞いたのですが、15人中14人、1回は経験したということですね。そういうところから言えば、1回じゃないですよ、1回経験した人が14人いるということでは、まだまだそういうところまで続けていく必要があると思います。
 最後に質問ですけが、これはいつ発表して、どういう形で知らせるのか、あるいは僕らこの結果を団体として見ますので、その意味ではどういう手順でプレス発表するのか教えていただきたいと思います。
○高橋部会長  ありがとうございました。それでは、ご意見について皆さんおわかりだと思います。最後の質問、時間の関係もありますので。
○村西福祉のまちづくり担当課長  この世論調査の結果の内容ですが、きょう出しているこの調査結果は単純集計の結果でして、ただ、この結果自体は、この会議でもう出していますので、団体で利用されるなり、一般の方にお渡しするなり、それはもう自由にやっていただいて結構です。この結果自体の資料については、もうオープンなものとして取り扱っていただいて結構です。
 先ほど、前段、最終的な集計結果、いわゆるクロス集計といわれる部分について、今現在その作業をやっていまして、予定ではことしの10月ぐらいに、クロス集計の結果も含めて東京都としてプレスできる、発表できるという予定になっています。この単純集計の結果については、もうきょうここでのオープン扱いで結構です。
○市橋委員  高橋部会長、短く一言だけ言わせてください。
○高橋部会長  はい、市橋さん、どうぞ一言だけ。
○市橋委員  ごめんなさい、言うのも必要ですが、そういう意味では世論の結果として、1ページに書いてある、外出の際に介助が必要な方290人がどう感じたかという記述結果をぜひとも載せていただきたいと思います。
○高橋部会長  そのあたりの属性別、年齢等も含めて、職員を含めてこれから出てくると思います。
この結果について、事業者の方々、小林委員にコメントをいただきましたけれども、ほかの方はいかがでしょうか。もし何かありましたら、いただければと思いますが。どうぞ、宮本委員。いいですか。二井田委員や木村委員、いかがでしょうか。もし、ご感想等でもありましたら、一言お願いいたします。
○木村委員  フランチャイズチェーン協会の木村です。この中で関係してくるのはコンビニエンスストアのところですが、ここで案内表示、点字ブロックというのは、具体的な例として、一番整備が進んでいないということですが、コンビニの場合は売り場が狭くて、安全性の面から障害者等見えられましたら、お店のスタッフが案内するというのは基本になっているのですね。ですから、どのような整備を望まれているのかということを、具体的な例としてあるならば、教えていただきたいと。逆に、ここで22%整備されているという、どういう形で案内表示をすると、障害者の皆さんにとっては助かるのか、あるいは点字ブロックというのは、どこで点字ブロックを整備されると、それが活用されるのかです。入り口も1カ所ですし、レジも決まったところにあるわけです。ですから、お客様が入ってこられれば、従業員がすぐわかるわけです。ですから、その意味で、安全性からご案内するというのは、私は一番いいのではないかと思っています。
 それから、障害者用の駐車スペース、これも随分進めていると思うのですが、ここも駐車場が整備されている中で、そのようなスペースがあるのかないのか、このあたりももしわかったら教えていただきたいと思います。基本的には、都内のお店というのは、まちの中ではフリースタンディングといわれる郊外型のお店では駐車場をとるということは可能ですが、市街地では駐車場は逆にとれません。ですから、とれないことを評価としてアンケートとして答えられているのかというところが、ちょっとわからない点ですが、逆にこういった具体的な例がわかれば、事業者に対してこのような取り組みだとか調査結果を開示して整備を進めていただきたいというふうには思っています。そのあたりもしおわかりになったら教えていただきたいと思います。
○高橋部会長  ありがとうございました。事務局、いかがでしょうか。
○村西福祉のまちづくり担当課長  今のお話でもっともだと考えたのは、障害者用の駐車スペースの整備については、ここのアンケートは、今確認しましたところ、スペースの整備があるかどうかという質問をしていますので、実際に都民の方が、あるコンビニに行って、駐車場自体がなかった場合にどのように回答されたかというのは、なかなか追求することはできないと、不明だという点で、そういう部分についてはある意味正しい結果というか、その部分が出ていない可能性があるというのは、今認識しました。今後、やはりこういう調査をするときに、今回平成23年度はこういう形でやりましたが、そういった点も含めて、そもそも設置できないところについてこういう質問というのがやはり成立するのかどうかというのは、非常に大事なところですので、そのあたりは改善していただきたいと考えています。
○高橋部会長 本来ですと、多分6,000名でしょうか、その方、都民の方がお答えになっていますので、本来ですと、欲しいというような視点もかなりあるかもしれません。現実的には、いろいろな形状の問題でできない。だから、全体から見れば、ある面ではコンビニエンスストアというものの障害者用の駐車場の整備率といいますか、大きく言えばそういうものを示している数値でもあるのかなというふうには思いますが。
 ありがとうございました。どうぞ、それでは斉藤委員、お願いします。
○斉藤委員  今の話に関連していることですが、私の住んでいる近くの鷺宮の某スーパーは、最近新規開店しまして、そして割と大きい面積なので、1階を駐車場・駐輪にして、2階が店舗になっています。それで、駐車場・駐輪場を見るのですが、画期的なことに障害者の駐車スペースが、1台分設けられて、それを見てすごくうれしく思いました。
それで、私はそこのスーパーに買い物に行くときに、使われているかどうかということが気になって、ぜひ利用されたらいいなというふうにいつも注目しているのですが、実際利用されているのを、自分としてはまだ1回も見たことがないのですが、せっかくできた車いす用駐車場スペースは利用されたらいいなと思っています。
そして、スーパーの中に自動ドアで入っていくと音声が流れていて、エスカレーターが2階へと続いているのですが、音声が流れているので、割とバリアフリーなのかなと思いまして、すごくいいスーパーができたなと感じています。こういういいスーパーがふえたら、障害者にとってはとてもいいと思っています。以上です。
○高橋部会長  ありがとうございました。宮本委員、先ほど手が挙がりました。失礼しました。
○宮本委員  東京都聴覚障害者連盟の宮本です。意見・質問、たくさんありますが、特に集めて、整理をして分析して、今、仮の報告書をつくられたことは本当にありがとうございます。いろいろ評価、私からも実際にやりまして、その評価はすごくうれしいと思います。
 5ページです。数が少ないのですが、休憩するところということで、ベンチが書いてありますね。今、12%と少ないと思うのですが、この報告の高齢者の1ページを見ると、高齢者が60歳から64歳のところがすごく人数が少ないです。そういうところから見ると、ベンチが必要という人も数が少ないと思います。とにかく東京都も今後は高齢化になると思うので、ベンチが必要だということの声が段々増えてくると思います。例えば、駅から公園まで、またはまちの中にベンチが必要なのかとか、岐阜の観光地は高齢者に対しての評価結果は、ベンチを一定の間隔に置くとか、ベンチの高さも評価がいろいろ書いてあります。それが参考になります。そのおかげで岐阜県の高山市の観光地では、高齢者のリピーターが増えてきているというような評価もあります。それらを参考にされたらいいと思います。
 また、6ページです。6、7ページにたくさん載っておりますが、案内表示と整備に関して、文字とか絵等も同じですが、関心度が低いです。また、ニーズも必要という人も少ない、それはすごく残念だと思います。私たち聴覚障害者だけでなく、一番困っているのは何かというと、想像的には知的障害者の方とか、視覚障害者の方も理解も進んでいますが、そういうところがないと、整備が進まないと、知的障害者に対しての案内板、例えば文字とか記号とか絵を用いてどのような形でしたほうがいいのか、また、文字をあらわすときの高さ・程度・文字の数とか、漢字が必要なのかとか、ふりがなが必要なのかとか、そういう判断もまだないですよね。
 そのようなことを考えれば、そのあたりをもっと、何に基づいて判断すべきなのかが、まだ全然載っておりませんので、今後の課題になると思います。
 次に16ページです。聴覚障害者の立場では、すごく残念な結果になっています。
 見てわかるように、どういう支援をしますかということで、例えば、簡単な手話を使って案内したとか、紙に書いて説明したとか、そういうものが一切載っていません。全く載っておりません。少しデータ不足かと思いました。
 20ページです。ユニバーサルデザインについて。その啓蒙が、どこの範囲なのか、学校なのか、どこの範囲でそういうものを教育しているのかがわかりません。
 例えば、私立とか都立など公立の範囲で進めているのか、私立も含めているのか、または大学まで含めているのか、そういうあたりがわかりません。
 今のところ、公立はほとんどがソフト、つまり心のバリアフリーになるように、学校の授業の中で、障害者が来て、話に来るというような心のバリアフリーを進めていますが、ハード面ではどうするのか。本当に障害者でない人たちがわからない状態となっています。実際に私の経験から話をしますと、私は、工学院大学を卒業しました。そして、工学院大学の中で初めてわかったことは、バリアフリーの知識を学ぶための講義または授業をほとんどやっていませんでした。やっているところは、先生が積極的に取り入れて、講義をつくって、授業をつくるというようなところです。それを広めております。
 でも、それではだめだと思います。学校のバリアフリー教育というのは、当事者が来て、困ったことを話す。それを聞くだけではだめです。例えば段差がある。それはどうやって解決しましょうか。文字が読めない人がいます。どのようにして解決しますか。そのような考えの議論をして、議論を組み立てるような内容をつくって、教える必要があると思います。それを実施している学校はゼロに近いと思います。
 東京都として、まず、私立、都立など公立も含め、学校の教育の中でどのようにやっていくのか、研究をする必要があると思います。その話は、こことは関係ないというか、教育委員会の管轄になるとは思いますが。
 そのような講義があったおかげで、例えばコンビニで、店員がどのようにコンビニの中で配慮ができるのか、どのように配慮していくのかを考えることになると思います。もし、そういう講義の授業がないと、何も思いつかないので、とにかくお世話をすればいいというような考えになると思います。実際に来るかどうかは関係なく、お店の中で、もし車いすの方がお店にお見えになったら、この幅がいいのか、足が悪いとか、高齢者がお見えになったときには、物を取る高さがこれでいいのか。それは店員自身が考えて行動することが、それが教育の場で必要になると思います。
 先ほど市橋委員がいわれたように、まとめを書くときに、当然、私たちは背景が必要です。東京都の理解が進んだかという話ではなく、障害者がいろいろ困ったことがあって、困難なことがあって、東京都に対して要望を出した。それを繰り返し、繰り返し出した。その結果で、それで運動が始まったわけですから、そういう背景をきっちりと説明する必要があります。それが書いていなければ、東京都として、障害者の存在に対する、どのような認知度になるのかという疑問になりますので、やはり疑問が残らないように、要望があった、それを受けたというような文書を書く必要があると思います。
 それからもう一つ、最後に23ページですが、避難所のことが書いてございますね。非常にそれは重要な問題だと思います。実際に、もし東京都において、地震等が起きた場合、避難所に行ったときにまず困るのは、避難所にいる人たちの交流というか、会話ができない人たちのことです。例えば、私たちのように聴覚障害者は、手話通訳とか筆談が必要ですが、また、私たちだけではなく、視覚障害者の人は案内をする人が、誘導が必要です。でも、それは誘導が困難だからとか、知的障害者、精神障害者の場合は、突然知らない人と会ったり生活をすると、それが恐怖になったり、一緒にまたそういう人たちとなじめないとか、逆に聞こえる人たち、健常な方々は、知的障害は変な行動をするから、それを排除するというようなことが起きます。そういうところがない避難所をつくる必要があると思います。それは、まだ避難所をつくることは、東京都の中でも、区市町村を見ると、そういう議論がまとまっているということも見たことはありません。
 ですから、東京都としても、早く災害対策の避難所づくりについて、指示は考えて議論を取り組む必要があると思います。
 以上です。長い時間、申しわけございませんでした。
○高橋部会長 たくさんのご意見・ご感想、ありがとうございました。
 幾つか、今後の作業にも、最初に文字表記等のガイドラインがないのではないかと。これはある程度、マニュアルというか、東京都の福祉まちづくり整備基準の中に書いていますが、より集中的な対応が必要かと思います。
 それから、学校教育については、東洋大学では頑張っていますので、もし何かありましたらどうぞ。PRしてもしようがないのですが。

○村西福祉のまちづくり担当課長  部会長、すこし事務局から。大変貴重な意見、ありがとうございました。
 まず、7年前より一定程度進んだという、成果の背景についてですが、東京都が成果を出したということではなくて、その事情としては、基本的には障害者の方々の運動がもとにあって、それが動かしてきたというのは、その点について、東京都ではそれは強く思っていますし、ほかの事業者団体の方々も、そういったことは変えていこうということで、今回の資料について、記載がなかったことについては配慮が足りませんでした。
 今後は、その辺の部分について、または、ここの推進協議会の意見具申の際の記載の際には、その部分の障害者の方々の運動についての記載もさせていただくという形にしたいと思います。
 それと、今、案内表示については、高橋部会長のほうから補足があったとおりで、整備基準にはそれなりのことが書いてはあるのですが、その部分について、十分都庁の中で、普及啓発というか、その部分が、ある意味ガイドライン的な意味合いで、きちんと広まっているかというと、その部分については、なかなかそういった広まりはまだないので、引き続き課題として認識したいと思っています。
 もう一つ、教育の部分、どこで、どんなふうに教育がされているかという部分につきましては、もう少し体系的に、どんな形で教育庁として教育をやっているのか。きょうは関係者がいませんので、事実関係を確認しまして、次回、事務局から報告させていただきたいと思います。
 バリアフリー教育につきましては、エコロジー・モビリティ財団とか、さまざまなところが小学生または中学生の教材をつくって、それを学校教育で利用できるような取り組みが進んでいますけれども、では一体、体系的にカリキュラムとしてどのように取り入れているのかとか、そのあたりのことを含めて、事務局の中で調査して、次回の部会で報告をさせていただきたいと思います。
 避難所のお話がありました。まさしく去年以来、避難所自体について、要援護者の方に対してどう対応するかというのは、東京都の福祉保健局でも大きな課題と認識していて、去年、障害者団体の方々に調査をしまして、例えば避難所がバリアフリーになっていないとか、今、宮本委員が話したコミュニケーション、それぞれの障害の特性に合ったコミュニケーションの手段がやはり整っていないとか、そういったご指摘を調査でいただいているところです。
 都としては、そういったご意見を踏まえまして、ことしの秋ぐらいに、全庁的に地域防災計画という都庁全体の防災計画の見直しを今かけているところですが、秋ぐらいに防災計画の見直しに合わせて、災害時、いわゆる要援護者と言われている方々の対応について、全庁的にまとめる予定でしたので、その防災計画がまとまったときには、この専門部会で特に報告をさせていただきたいと思います。
 前後してまことに申しわけありません。手助けの内容について、特に手話で手助けしたとか、コミュニケーションボードを使った手助けがなかったという部分につきましては、これもちょっと調査のやり方ですが、そういう選択肢自体がなかなかなかったというところで、今後の調査の際に、そのあたりは改善させていただければと思っています。すこし雑駁ですが。
○高橋部会長  ありがとうございました。宮本委員、よろしいでしょうか。
○宮本委員  ありがとうございました。
○高橋部会長  それから、今の避難所関係のもの、昨年度の8期の1年間、緊急的な提言になりますけれど、それを取りまとめたものが、前任者のほうに多分渡っているかと思いますので、もう一度ご確認いただければと思います。
 横谷委員、お願いします。
○横谷委員  25ページですが、官公庁や病院や診療所で、授乳とおむつの交換施設がすごく少ないと認識されているということはわかったので、注目していただくのはありがたいのですが、本当かなというのがすこし気になったのですね。
 というのは、今回答えていらっしゃる方に、ちょうど授乳室やおむつ交換をされるような方が非常に少ない、割合的にもすごく少ないし、この内容の性質上、人に見えないような行為なので、授乳とかということがわかりにくい。特に気づかれにくいところなので、意識していないと気づかない可能性がとても高いのではないかと思ったのです。
 なので、意識の結果はわかったのですが、では、現実はどうなのかと。官公庁で、施設で、まだこんなに低いのかなというのが気になりました。そこのあたりを調べていらっしゃるならば教えていただきたいのと、ちょっと意識していただければ気づくように、何か標示の問題があるのか。関係ない方には、余りみんなに知っていただく必要があるのかどうなのかがよくわからないですが、そこのところが知りたいと思いました。
 あと、もう一つ、全体を見ていて、道路の整備をしてほしいという要望がすごく高いのに、結局5ページのところ、評価を、何をしてほしいか、必要なのは何かといったら、2番目に歩道上の障害物をなくすというのが来ているのがすごくびっくりしたのですが、せっかくバリアフリーが進んでいるのに無駄になってしまう。使い方によって無駄になってしまい、評価が下がってしまっているのだなということがすごくよくわかりました。
 放置自転車の話もありましたが、看板が歩くことに邪魔になることを、これは警察が一生懸命頑張ってやっているのですが、いたちごっこになって、取り締まってはまた違う人が出してというようなことで、随分苦労しているようなことも聞いているのですが、そのあたりをどういうふうに連携してよくしていくのか。そして、それをまたPRしていくのか。そして、例えば気軽に学生とかが放置自転車をしていることが、皆さんにとってどんなに大変な危険なことにつながるのかを知らせていく教育とか、ここをすごく力を入れると、評価が全然変わってくるところが大きいのではないかと思いました。
 以上です。
○高橋部会長  たくさんのご意見、ありがとうございました。
○村西福祉のまちづくり担当課長  ありがとうございます。
 まず、授乳とおむつ交換ができる場所の官公庁の整備状況ですが、具体的なデータについては、今後、この推進協議会で建築物のことを個別に取り扱うときがありますので、そのときまでにはデータを整理して、トイレの障害者用、だれでもトイレの整備状況と一緒にご報告をさせていただきたいと思います。
 今、データがないものですから、事務局の印象というか、それで申し上げますと、基本的に官公庁の施設では、こういう都庁とか本庁舎の部分については、大体、授乳、おむつ交換ができる場所については、整備をされています。ただ、この質問が、官公庁とはいっているのですが、例えば近くのコミュニティ施設も官公庁ですし、集会所も官公庁の施設になりますので、過去1年ぐらいに行ったところの場所によって、こういった結果になっている可能性がございますので、今後そのデータがとれ次第、そのあたりの分析もご報告ができればと思います。
 その点では、確かに、通常意識しないとわからない場所なのに、どうかという部分とか、では実際に、本当にそんなに整備されていないのかという部分については、データをそろえた上で、ご報告をさせていただければと思います。
 それと、放置自転車の部分、道路上の障害物の部分ですけれども、看板については、取り組みについて、また都庁内の各部局でもう一度確認したいと思うのですが、放置自転車については、この間、随分取り組みが進んで、放置自転車の数自体は、非常に減少しているという結果になっています。
 その理由は、やはり放置自転車が非常に危ないものだと。歩道上で危ないものだという印象が広まって、区市町村が特に駐輪場の整備に力を入れたことが大きな要因になっていて、随分この間クリーンキャンペーンというのを都と区市町村で、もちろん警察も含めてやってきた関係で、駐輪場が大分整備されてきたということで、減ってはいるのですが、やはりまだ一部の部分で、整備されていないところで非常に多くあるという報告がされています。
 看板については、調べさせてください。またご報告をさせていただきたいと思います。
○高橋部会長  ありがとうございます。
○小林委員  今の自転車の関連ですが、駐輪場問題ということで、我々、民間事業者も駅前に駐輪場を整備してほしいということで、これまで取り組んでいて、今、東京都からの話のとおり、自治体の協力もありまして、数が減ってきています。
 それから、今井委員からもご指摘あったとおり、自転車問題、昨年の大震災以降、かなり利用が増えていて、マナー、事故等々、実はさまざまな課題が浮き上がっていて、この6月から東京都の中で、自転車対策懇談会の検討が始まっています。私共も委員長として参加しています。学識経験者、様々な関係団体も入って、大変有意義な議論をしています。
 その中で、導入する空間の問題、または障害物の問題等を議論していて、今後、ある程度まとまった段階で、中間取りまとめとして一定の方向性が出るかと思いますので、東京都の中で、そのあたりの連携をとって、機会をとらえて話をいただければ、今の様々なご指摘にもお答えできるかと思いますので、その点よろしくお願いします。
○高橋部会長  情報提供ありがとうございます。
○菅原委員  先ほど、小林委員から、ハードでの不足分はソフト面で補ってほしいみたいなこと、今の経済状況から言ったら、ハードをどんどん広げるということは大変難しいと思うので、ソフトとか、啓蒙とか、そういうのがもっと進んだらすばらしいと思うのですが、そんな中で、山手通り沿いに道路が広くなって、歩行者用歩道と、そこに自転車用道路ができたのですが、今の話でもあったように、自転車は免許証がなくて乗れるものですから、キープレフトが全然守られていなくて、すごいスピードで右側から来るということがあるので、ぜひ、そういう点も啓蒙の中で入れていただけたら幸いです。
 以上です。
○高橋部会長  ありがとうございました。どうぞ、野崎委員。
○野崎委員  何点かお尋ねと意見を述べさせていただきたいと思います。都民公募の野崎です。今のバリアフリーの点ですが、当然、ハードとソフト面があって、今までの議論で言うと、目に見えるものは割とはっきりいろいろ出てくるのですが、一番重要なのは、さらにその中で言うとソフト面。特に高齢者の方、障害者の方を含めて、その部分をやはり重視していかないといけないかと。
 これは先日のテレビ番組にもありましたが、日本の国民性として、人に優しくという部分はあるかと思いますが、これはまだまだ醸成していく必要があるかと思います。
 その中で、教育も重要だということで、特に子供たちへの教育を展開する予定もあるかと思いますが、私どもはその中で言うと、今のいじめの問題ではないですが、教える側は、あるいはこの問題提起をする側が、きちんとそのことに対応していないと、子供から質問が出ると思います。では、なぜうちの学校はそういうことをやっていないのですか。私たちに言う前に、やることが先ではないのですかというようなことが出てくると思います。いやいや、お金がないからと。みんなお金がなかったらやらなくていいのですかとなってくるので、このあたりの呼びかけを重要にしていく必要はあると思います。
 ただし、当然のごとく、そういう子供たちが、これからの将来を背負っていくわけですから、十分に理解させていく。その中で言うと、先ほどの自転車の問題等も、やがて解決していく部分も出てくるのかな。声を上げていくということになってきますから、そういうことは非常に重要ではないかと思います。
 ここで一つ質問があるのは、先ほどもあったかと思いますが、25ページの官公庁の施設整備状況ですが、民間のおよそ倍ぐらい。私から言うと、あれはあえて当たり前だという気がします。民間の場合は、先ほどのコンビニエンスの例もありましたが、なかなか費用対効果の中で、やりたくてもできない状況があります。しかし、官公庁の場合となると、同じような部分はありますが、予算措置の中で、何年か計画で100%に持っていこうという計画が立てられてしかるべきだと思います。そうすると、今の時点では、例えば66%ですが、これはこういう理由だと。しかし、今後はそういう方向の中で、予算化して100%に持っていくというこが、もう少し出てきてもいいのではないかと思います。特に、例えば東京都の場合には、オリンピックもあり、実施されるとなると、当然、その意味では、世界的な評価の中でまちづくりがどうかということも出てくるわけで、それこそお手本のまちづくりができてくれば、そのことが今度、海外へのビジネスにもつながる可能性もあるわけで、こういったところが非常に重要ではないかと思います。
 それと同時に、公的な機関を含めてですが、法令なり条例の違反があったらいけません。自分たちみずからが決めて、このことも含めて、一応は念のために確認をしておきたいということもあるわけです。
 そういう点で、前回もいいましたが、率先垂範の中で、こういう機関がやっていくことで、民間の事業者の方も参考にしていただくということは、非常に重要ではないかと。
 それと同時に、バリアフリーがなくなっていくことは、みんな望んでいることわけです。これは、あるほうがいいという人はほとんどいないわけで、そのことは考えてみると、いろんな災害時や何かを含めて、事故防止にもつながる。このことは、人命の救助というか、亡くなることも防げるわけであるし、事故や災害によって被る損失も防げるわけで、費用対効果でいうとメリットも大きいわけです。このことを重要と考えながら進めていく必要があるのではないかと。
 7年間ですが、民間の事業でいうと、予算つけて活動しているのだから、これぐらいの数字を上げなくてはしようがないと言われる部分もあるわけで、そこのあたりをただ、こういう経過の中で上がったからということだけで評価することではなくて、費用と時間の経過の中で、どうだということの評価も必要じゃないのかという気がします。
 それとあとは、先ほどの設問もそうです、評価のあり方というか、評価の方法というか、このことによっても、大分見方が変わってくるので、特にアンケート調査の中でいうと、そこら辺が誤解ととらえられないような、設問というか、確認の仕方が、もう一工夫あってもいいのではないかなという気がします。
 それと同時に、あと、コミュニケーション力ですが、この不足が今、例えば恐縮ですが、原発の話でもそうなんです。あんな大騒ぎでも、コミュニケーション力が非常に問題になっているわけです。
 そういうことをただの意思として、きちんと行政の中でも確認をしていただきたいわけです。いろいろ考えるけれども、あれぐらい優秀な人が集まっていて、この程度かというコミュニケーション力ですから、特に大きな災害のときに、このことが十分に伝わらないと、せっかくのいろんなバリアフリー対策を含めた対策を打っても、有効に機能しない可能性があるわけです。だから、いろいろハード面や何かもやっていきますけれども、ソフト面の充実というか、バリアになってはいけないわけで、このことを特に考えていただきたいと。
 障害者の方の中でも、自分もそうなのですが、高齢者としての障害というのが出てくるわけです。その意味での標示の方法も、いまひとつ加えていただく必要があるだろう。そのことでは、これも前回もお話ししましたけれども、都庁の中は少なくともそうなっているでしょうねということで、見てもいただきたい。このことをやはり考えないと、東京都ならではの大型の都市の特性もあると思います。
 さらにいうと、そういう都市の中で、流入・流出の人口が非常に多いわけなので、それと同時に、災害が起きたときに、ほかの県の人だから面倒を見ないよというわけにはいかないわけで、このことは外国の方も同じですね。そういうことの中での配慮をやはり加えていくということが重要じゃないかと。
 その中では、病院や診療所の整備がまだ不足の部分で、通路や出入口に問題があるということになると、これは即、災害につながってくる可能性があるわけです。病院がそれでは困ってしまうということもあるので、プライオリティも考えた中での対応というのをやはりしていく必要があるかと。そのあたりがと気づいたところです。以上です。
○高橋部会長  ありがとうございました。西久保委員、短目に。次、もう一つ議題がありまして。
○西久保委員  今、いろいろ話が出ていますが、ソフト面で、道路交通法との関係でいろいろな問題点がありまして、我々高齢者の交通安全教室をしばしば開いているんですが、その中で、特に舗道の中で、自転車の通ってよい舗道あるいは年齢制限によって通ってよい舗道と、いろいろあるわけですね。その標識もあるのですが、それが全然守られていないと。特に高齢者の場合、耳の遠い人もいます。後ろから来る自転車にも気づかないのです。したがって、後ろから背中をぶつけられたとか、いろんな事故があります。
 そういう点、本来は車道を自転車は通るべきではないかと、基本的には。ところが、広い舗道によっては、今言った年齢制限、通れるところもあるわけですが、そうした面と、どこからどこまでが自転車が通れるのか、通れないのか、そういう道路標識も不足している点があると思うのです。
 そういう点、今後も気をつけていただければ幸いと思います。終わります。
○高橋部会長 ありがとうございました。今の野崎委員と、西久保委員のご意見・ご質問等ありましたけれども、これについては、また次回以降の専門会議での報告も待ちたいと思います。ありがとうございました。
 それでは、時間の関係もありますので、まだまだご意見がたくさんあるかと思いますが、二つ目の議題に移りたいと思います。
 都民参加による事業評価ということで、宿泊施設のバリアフリー化支援事業の現場調査等の報告、これについては、これからの専門部会でもさらに煮詰めていくところですが、最初の調査報告ということで、まず事務局のほうからご説明をお願いできればと思います。よろしくお願いします。
○村西福祉のまちづくり担当課長  現在、都民参加による事業評価について、川内先生を委員長として、評価ワーキング・グループで評価作業を進めているところです。
 評価ワーキング・グループによる現場調査等の報告の資料をご覧ください。
 1ページ目、現場調査を評価ワーキング・グループで行いました。新宿プリンスホテルの「車いす使用者用客室」と。別紙で写真をつけています。
 この新宿プリンスホテルは、平成19年度に、東京都の宿泊施設バリアフリー化補助事業の補助金を使い、既存会議室をユニバーサルデザイン用の客室に改修をしたという事例でした。
 ホテル概要等は1ページ目に書いていて、総工費1,000万円程度かかり、補助金として2分の1ということで、500万円を東京都から支出しています。
 続いて、2ページをご覧ください。新宿プリンスホテル、いわゆる事業者の方に、この補助事業についてのヒアリングをしています。
 補助事業の活用のきっかけについては、新宿プリンスホテル、あそこの西武新宿の駅のすぐの部分ですが、築35年が経過して、ホテル全体の老朽化、客室改装にあわせて、このユニバーサルデザイン客室を整備したということです。
 そもそも、この東京都の補助金があるというのは、プリンスグループの他のホテルでも活用した実績があったということで、この補助金を活用したということです。
 このユニバーサルデザイン客室のお客様の反応ですが、おおむね好評だということでした。リピーターの方も多く来られるということです。車いすの方の予約を優先していまして、これは当然そうですが、月に二、三件程度の利用が必ずあると。その方たちだけではなくて、やはりユニバーサルデザイン客室は、バスルーム等の使い勝手もよいので、高齢者等の方の利用も非常に多くなっているということで、事業者としては非常によかったという感想でした。
 この都の補助事業に対して、どのような点で役立ったかという質問ですが、どこのホテルも、今、経営が厳しい状況にあると。今後、高齢化社会を見据えて、新たな設備投資が必要になっているというのはわかるが、なかなかそういった設備投資のお金がないという中で、このような補助制度があることは非常に助かるという話を支配人はされていました。
 先ほど来、ソフト面の部分についての意見が多数寄せられていますが、この部分についてヒアリングをさせていただきました。特に従業員の接遇の取り組み、または技術的な助言をどこから受けましたかという質問ですが、客室整備に当たっては、当該局の産業労働局、そのバックには福祉保健局がおりますので、技術的な相談には十分応じたというところです。
 または、車いすの方の従業員の方もいらっしゃったので、その方の意見も参考にしたというようなお話もされていました。
 続いて3ページですが、特にホテルの接遇については、これは各ホテル、いろいろなやり方があるだろうという話があったときに、特にプリンスグループでは、ハートフルアドバイザーという健康推進財団、国の財団があるのですが、そこが百貨店ですとか、ホテルですとか、そういった従業員に対する研修を実施しています。ハートフルアドバイザーの資格というのがあり、従業員に順次、そのハートフルアドバイザー資格を取得させて、各従業員に還元しているという話がありました。
 ここからが評価ワーキングの議論になるわけですが、この宿泊施設バリアフリー化事業に対して、どのような点を改善したらいいのか。また、どのような点を直せば、いわゆるスパイラルアップで、非常にいい事業になるのかという観点から、幾つか論点だけを提示しています。
 一つは、もともと宿泊施設バリアフリー化、これは補助事業の自身の実績というよりも、東京全体の宿泊施設のバリアフリーの状況の把握とその対策という視点からの、大きな視点からの検討が必要ではないかという点。また、補助の内容につきましては、各ホテルが整備計画、バリアフリーの整備計画をつくる際に、技術的な助言や支援を受けることが可能となっているか。または、接遇計画ですが、せっかくハードが整備されても、その接遇面がきちんとできていないと。また、従業員研修もセットでやはり実施する必要があるのではないか、また、そういった仕組みがつくれないかという意見がありました。
 続いて、4ページをご覧ください。これは準補助金の審査基準になるわけですが、この補助金の審査については、まず、ホテルの出入口、アクセスを確保することを前提に、続いて客室整備とか、建物の中の整備をしていくという審査基準になっています。
 これは当然、建物の中だけ整備しても、そもそも出入口がアクセスできないのでは意味がないということで、こういった補助金の基準になってはいるのですが、その点で合理性はありますが、評価ワーキングのグループの委員の方々からは、出入口については、接遇面、主に介助の面で対応が可能だと。ただ、客室の部分では、そこまでやはりできないので、むしろ建物の中、客室の整備に主眼を置いた、そういったことが重要ではないかと。その意味で、この整備の審査の適用基準について、弾力的な運用も検討できないかという意見が出ていました。
 また、今回、事業者からヒアリングをしましたが、事業者からの意見集約を定期的に、そういった場や機会を設けるべきではないか。

 最後に、これも非常に重要な点だと事務局は思っていますが、せっかく補助事業を受けたホテルですが、ホームページ等でちゃんと都民にわかるように公開しているかと。産業労働局の補助金を活用したホテルについては、同意があったホテルについては、全部公開をしています。ただ、そもそもそのホテルでホームページが公開されている情報自体が、必要な情報が公開されているかと。例えば、出入口の情報だけではなくて、障害者が自力で泊まれるかどうかの判断基準となる客室のバス、トイレ等の写真情報とか、または介助サービス等の情報も含めて、必要な情報を十分提供しているかという点では、問題がありそうだというか、足りない部分がありそうだという意見がありました。
 川内先生からも補足いただければと思います。
○高橋部会長  それでは、ワーキングの委員長の川内さんのほうに、補足説明をお願いしたいと思います。
○川内委員  東洋大学の川内です。ここに書いてあることは大まかにはまとめてあって、ありがとうございます。
 最後のページに写真がありますが、これは新宿プリンスの場合は、ツインルーム、デラックスツインといっていたか、どの部屋も同じ面積で、その中の一部屋を、もとは会議室だったようですが、このようにやっているということで、ほかのホテルにありがちな車いす対応室は、ちょっと高目の料金というようなことではなくて、ほかの部屋の料金と全く同じというようなこと。これは非常に好ましいことだなと思いました。
 それから、右下の写真に、お風呂に乗り移るための補助の移乗台と呼ばれる、茶色い台のようなものがありますが、これは通常時はついていません。お客さんのリクエストによってつけるものです。
 たまたま従業員の方に、車いすを使う方がいらしたということで、その方の意見も活用してということですが、2ページ目の一番下に、都の産業労働局への技術的な相談ということが行われたとおっしゃっていたのですが、見ると、余り細かいことまでの指導ではなかったようなので、たまたま車いす仕様の従業員がいたからできたというところもあって、いなくてもできるレベルの技術指導というか、そういうサポートが必要なのではないかという感じが出てきました。
 それから、4ページの(3)、この補助の仕組みというのが、まず外部から建物まで出入口が整備されているか。それから、建物そのものの入り口がどうかというように、客室に行くまでに、順番を追って整備ができていないと、客室の整備に補助が出ないという形になっています。ということは、問題だったのは、整備したホテルについては、ホームページで公開されているのですが、出入口は整備しましたということは書いてあるのですが、まだ客室は泊まれませんとか、そういう補助したところについては書いてあるのですが、ここまで使えて、ここまでできませんよというようなことが書いていないのです。これは4ページの下の都民への情報提供のところでも、利用者の視点で必要な情報が、というのがありますけれども、利用者が欲しいのは、そこに泊まって、できることとできないことを知りたい。そのようなことがホームページで十分に情報提供されていないという問題がありました。
 そこで、全体的な流れとしては、ここには頭出しされているわけですが、東京都が500万円という大きな補助金を出して補助することで、東京にあるホテルのありようをどういう方向に持っていきたいのかという方向性までコントロールするような形での補助金の組み立てというのが必要なのではないかということが、個人的には思っています。これについては、これからの評価ワーキングの中で、少し議論を深めていきたいと思っています。
 以上です。
○高橋部会長  ありがとうございました。先ほど、野崎さんの例がありましたが、これがオリンピックとか、そういうようなことがもしなるとすれば、全面的に対応しなければいけないと、そういう事態になるかと思いますが、とりあえず第一段階での現場調査の報告ということになります。
 私のほうから質問ですが、駐車場は確認をされているんでしょうか。
○村西福祉のまちづくり担当課長  障害者用駐車場がスペースがあるかということですか。恐らくあるとは思うのですが、確認はまだしていません。ご報告させてもらいます。
○高橋部会長  ある程度の規模ですと、客室に対する駐車、数だけではなくて、宴会とかいろいろなことがあります。そうすると、通常の例以上のものを用意しなければいけないとか、いろいろな要件が重なってくるかと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それから、この場で議論するときに、私も事前にお伝えすればよかったのですが、補助事業の内容について皆さんが知っておく必要があるかと思いますので、そういう資料も後ほどよろしくお願いをしたいと思います。
 では、皆さんのほうのご意見・ご感想等、もしありましたらお願いをしたいと思います。いかがでしょうか。
○野崎委員  公募都民の野崎です。私も、この新宿プリンスの話を聞いて、実はうちの親戚がここへ勤めていて、早く言ってくれれば、多少はあれなんですが、とりあえず、当然問題なのは、きょう、いろいろここで議論することが、新宿のプリンスホテルの評価といっては何ですけれども、そのような内容にも触れるのですが、このことの議論がされることについて、ホテル側から了解はとっているのでしょうか。このあたりをとりあえず、民間の事業ですから、特にシビアな部分があろうかと思うので、ひとつお伺いしたいことです。
 それと、ほかにお話をしたいのですが、私は、この施設をどうして選んだのかというのがあって、ホテル、ホテルは、その特異性があります。あそこは、もう新宿の繁華街の真ん中ですから、そういう中では、比較的車いすの利用者の方も多いとは思うのですが、あそこも費用の面でいうと、それこそ土地代がとても高い部分で、テナントも入っているし、それから駅のターミナル的な要素もすぐそばにありますから、特異性があるのです。
 そのあたりの中で、ここの処遇をどのようにされるのかということがあるので、車いす使用者の客室だけというか、それの対象だと、範囲が狭いというか、利用者の側に立ってみると、ちょっと心配な点があるのかなと。
 ですから、駐車場もそうですけれど、あそこの入り口は非常に狭いです。上に建物があって、解放感もないですから、車も入りにくいといいますか、ちょっと利用しづらいところもあるのですが、これも広げようと思ってもできないということもありますし、そんなことで言うと、費用がすごく高くなって、いろいろ難しい制限もあるかと思うのですが、このあたりについて、ホテル側も対応としてどうなのかということも、お伺いしたかったところです。
○村西福祉のまちづくり担当課長  まず、プリンスホテルの了解ですが、きょうのこの事業者からのヒアリングの記載も含めて、この場で議論することは、当然、資料も全部見ていただいて、了解を得ています。もちろん、この資料については了解を得ているのですが、我々の認識として、プリンスホテルを評価するのではなく、この補助事業の部分を評価すると考えているので、プリンスホテルを評価するということは、相手にも当然そういった意味では伝えていませんので、この補助事業についてはどうかと。したがって、プリンスホテルの客室を見せてくださいと。この補助事業の成果として見せてくださいということですので、そこは補足をさせてもらいます。
 このプリンスホテルを現場調査として選んだ理由ですが、これはできるだけ直近の事例で、できるだけ新宿に近いところという点で選ばせていただいたと。ほかにもいろいろなホテルを直しているのであったのですが、いろいろメンバーが一番集まるのが、やはり新宿だろうということで、新宿を起点にああして考えて、一番直近の事例ということで、プリンスホテルを選ばせてもらいました。
 これは、もう本当にプリンスの部分、評価ということではなくて、構造上の問題という形でも、支配人はかなりおっしゃっていまして、今までいろいろ客室整備とかをしたくても、やはりなかなか古い建物だったので、構造上の制約が本当にたくさんあるみたいです。その部分で、やはり構造の制約とバランスをどうとったらいいのか。客室は直したいのですが、何か整備はできないという、そのジレンマがあったということをよくお話しされていました。
ただ、今の情報は、プリンスホテルの情報になりますので、できればこの限りにしていただければと思います。
○高橋部会長  ありがとうございます。
○笹川委員  先ほど高橋委員長から指摘がありましたが、一番私が関心を持っているのが、この補助事業の内容です。これが、今回のこの調査を見る限り、車いすの方たちのための対応。これについては十分配慮されているということですが、それ以外の障害者に対してのどういう使いみちがあるのか、このあたり、ぜひお示しをいただきたい。
 ただ単にハード面だけではなくて、先ほどもありましたように、接遇の問題で、例えば従業員の研修に対する補助的なものであるとか、このあたりが大変興味があります。
 我々視覚障害者の場合、一人で使うことはよくあります。その場合に問題になるのが、いわゆるブロックの敷設等の問題ですが、先ほど、商業施設におけるブロック誘導の話がありました。もちろん店舗の規模にもよりますが、必ずしもブロックを引いたから、すべてが解決できるというわけでは決してありませんで、むしろ、それよりも接遇に力を入れていただきたい。例えばコンビニに行って、ブロックは引いてあっても、そのブロックがどこの売り場を誘導しているのか全然わかりません。また、その売り場に行ったとしても、商品を選ぶということはなかなか一人でできません。当然、先ほど話があったように、従業員の方が対応してもらうことがベストなので、そういう点では、すべてブロックということでは決してない。それよりも、むしろ音声によっていろいろ対応していただく。例えばホテルあるいはショッピングセンターの入り口をブロックで誘導するとともに、音声で表示をしていただく。ブロックだけでは、その建物が何かわかりませんから、音声で表示をしていただくということも当然必要になってきます。そういう面で、もう少し補助の内容もお示しいただければありがたいと思います。
 以上です。
○高橋部会長  ありがとうございました。
○村西福祉のまちづくり担当課長  事務局から、まことに事務局の資料のつくり方で、おっしゃるとおり、新宿プリンスは、車いす用の客室というだけではなくて、さまざまな音声による設備、装置も導入していました。この部分については、次回の専門部会までに、こういった設備についても整備をしていたと。音声設備については、たくさんの設備をプリンスは整備していましたので、ご報告させてもらいます。誠に申しわけありませんでした。
○川内委員  川内ですが、3ページの一番下に書いてありますが、接遇計画の確保というところで、ハードの整備に重点が置かれた補助事業というのは、おっしゃるとおりです。例えば、視覚障害のある方が入ってこられたときに、客室までご案内する。それから、そのときに避難路をご案内する。それから、客室の中でスイッチ類がどこにあるかとか、部屋の配置がどうだとかということを口頭で説明するとかと、そういう接遇というのはとても重要で、それについては、今までこの枠組の中で行われてこなかったということが明らかになってきましたので、ここの3ページに書いてあるように、そういう接遇の従業員研修なんかもセットで実施するような仕組みがつくれないかということを考える。これは、ワーキングでの議論ですが、先ほど申し上げた補助をてこにして、そういうホテルのありようの方向性を決めるような補助事業であるべきでないかというのが、これからのワーキングでの議論の方向性だろうと思っています。
 以上です。
○高橋部会長  ありがとうございました。斉藤委員、お願いします。
○斉藤委員  都精連の斉藤です。今、川内先生もおっしゃったように、宿泊施設で最も大事なのは接遇ですが、非常時の避難誘導ということですが、実は、私は都庁近くホテルに勤めていたことがありました。そして、そのときに、避難訓練とかを年に1回やることになっていて、選ばれた者が非常階段を高層階から1階まで、よーいどんでおりていって、それで一番最後におりた人が、タイムに間に合わなければ、間に合うまでやり直しということがあったり、あとは消防署のほうから、点検に来たり質問されたりいろいろなことをする、そういうことがあったのですが。
もしも惨事の場合、火災が起きた場合は、暗号があるわけです。暗号があって、従業員にしかわからない暗号があって、私のときは○○様、何階で何々様がお待ちですというところで、何階のどこでというところが火災元ということです。今は違っていると思うのですが。それで、私がそこで働いていたときに、所長さんに、あなたが一生懸命やって、ちゃんと誘導してくださいと言われたので、私はだめです、私は死にますと言ったら、そんなことを言わないで逃げてくださいと言われたのですが、私が勤めているときは、そういう火災に遭わなかったんですけれども、ああいう高層のああいうところで、地震だの、火災だのがあったら、もし自分があそこに勤めている最中は死ぬなという覚悟で勤めていたんですけれども、本当に恐ろしかったんですけれども、本当に接遇じゃないけれども、私はいい従業員じゃなかったと思うんのですが、ホテルの従業員がうまく誘導して、全員が助かるような誘導をしていくべきじゃないかと思っているので、やはり日頃の心構えとか訓練が大事ではないかと思います。そういうところはしっかりやっていかなければ、人の命がかかっている問題なので、非常に重要な問題だと思います。
○高橋部会長  ありがとうございました。
 時間もほぼ定刻どおりですが、これについては、この後、今の全体の事業概要等、それからきょうの報告にはありませんが、音声等の案内もかなりできているということです。詳細な報告、それから事業自体の評価をさらにワーキングのほうで詰めていただき、改めて次回のときに報告をいただきたいと思っています。
 ご質問・ご意見等、あるかと思いますが、そろそろ時間ですので、このあたりで終了したいと思いますけれども、この機会に、ぜひ質問とか、あるいはご意見を言っておきたいという方がいましたら、短目にお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 はい、宮本委員。
○宮本委員  では、短目にお話しさせていただきます。宮本です。
 先ほど、東京駅は今工事中で、もう間もなく完成する予定になっていますが、多分、二、三週間前に行ってきたのですが、そこで気づいたことがありました。
 あちらのほうでは、やはり段差問題。東京駅では、やはり段差のあるところが見えないところにあります。たまたま私はカメラが趣味ですので、カメラを持ちながら、いろんなところを撮影して見て回ってきました。やはりまだ工事中ということですので、人通りがまだ少なかったのですが、私が待っている間でも、やはり五、六人いて、そのうちの4人の方が、転ばなかったのですが、足をつまずかせているような方がいらっしゃいました。
 やはり段差が見えにくい。色が同じ色で、段差があることが気づきにくい。タイルで張ってありましたので、段差の部分が同じように、景観を考えてそういうふうにデザインをされているんだと思いますので、一般の方はフラットの状態に見えてしまう。やはり東京駅での物のつくり方について、ちょっと早くに整備、改修していく必要があるのではないかと思いました。
 以上です。
○高橋部会長  ありがとうございました。その箇所について、もしできましたら、村西課長のほうに後で伝えておいていただけますでしょうか。すぐ対応できるのか、あるいは工事中だけのものなのか、ちょっとわかりませんけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
 ほかにございますか。
 (なし)
○高橋部会長  それでは、第9期第2回専門部会の議論をこれで終了させたいと思います。
 今後のスケジュール等について、改めて事務局のほうからお願いをしたいと思います。よろしくどうぞ。
○村西福祉のまちづくり担当課長  本日はありがとうございました。
 次回の課題につきましては、今回、都民のバリアフリーに対する意識が明らかになりましたので、現在の東京都の112事業ある推進計画事業の進捗状況について、具体的に代表的な指標を取り出しつつ、ご報告をさせていただく予定になっています。
 お手元に配りました日程調整表に記入をいただいて、後日、次回の専門部会の日程を皆様あてに通知したいと思います。よろしくお願いします。
 以上です。
○高橋部会長  どうもありがとうございました。
 それでは、これで第2回の専門部会を終了させていただきたいと思います。どうもご協力ありがとうございました。
 以上です。

 (午後12時00分 閉会)

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