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第３回総会

令和６年１月２５日（木）














東京都福祉局障害者施策推進部企画課

午後３時３０分　開会
○髙橋会長　皆様、ご出席いただきまして、ありがとうございます。
　オンラインの皆様、声が聞こえておりますでしょうか。
　それでは、定刻でございますので、東京都障害者施策推進協議会の第３回の総会になります。開催させていただきます。
　本日、専門部会の大塚部会長から、これまでの専門部会の取りまとめ、その概要についてはもう拡大分科会のときに了解いただきましたけれども、それをさらにブラッシュアップしたものができておりますので、審議状況及び専門部会において取りまとめていただいた提言案の最終的な内容をご報告いただきます。その上で、委員の皆様には本協議会の提言としてご承認をいただきたい、そういう手順で総会を進めさせていただきますので、よろしくお願いを申し上げます。
　それでは、議事に入ります前に、事務局から委員のご出席の状況や資料等についての説明をよろしくお願いをいたします。
○瀬川課長　事務局を務めます企画課長の瀬川でございます。
　委員の皆様にはお忙しい中、本日の協議会にご出席をいただきまして誠にありがとうございます。
　委員の出欠状況でございます。協議会の委員の方々につきましては、ご欠席の委員は石森委員、越智委員、倉田委員、西田委員、樋口委員、本田委員、湯澤委員からご欠席の連絡を事前に頂戴しております。したがいまして、本日は定員20名のところ13名のご出席を得ておりますので、協議会の定足数を満たしていることをご報告申し上げます。続きまして、専門委員につきましては、白石委員からご欠席の連絡をいただいております。
　次に、本協議会の幹事については、ご配布の資料２の名簿のとおりとなっておりますので、時間の都合がございますので個別の紹介は割愛させていただきます。
　また本日は、協議会の提言をご審議いただくに当たり、福祉局長が出席をさせていただいております。
○佐藤局長　福祉局長の佐藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○瀬川課長　続きまして、配布資料の確認をさせていただきます。
　本日、お手元にお配りしておりますのは、会議次第のほか、資料１から３につきましては、委員、専門委員、幹事、書記の名簿となっております。また、資料４につきましては提言案の概要、そして資料５については提言案となっております。
　続いて、会議の公開でございます。
　本協議会は、審議、資料、議事録、いずれも原則公開とさせていただいております。
　事務局からは以上でございます。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　それでは、議事に入らせていただきます。
　まずは、この提言案の取りまとめの労をお取りいただきました大塚部会長から、専門部会におけるこれまでの審議経過と提言案の概略について報告をいただければと思います。よろしくお願いいたします。
○大塚部会長　部会長の大塚です。よろしくお願いいたします。
　皆様のお手元の提言案について、取りまとめに至るまでの経過とその内容をご報告させていただきます。
　審議経過です。
　まず、第10期の東京都障害者施策推進協議会関係資料、この資料の５ページをご覧ください。審議経過をまとめております。
　第10期東京都障害者施策推進協議会は、昨年２月に発足し、７月から専門部会において７回にわたり審議を行ってまいりました。各会において、委員の皆様から書面での提出を含めて、東京都の障害施策の幅広い分野にわたり数多くの貴重なご意見をいただきました。それを反映しながら検討を進めてまいりました。こうした議論の積み重ねや、次の３年間の都の計画策定に向けての提言であるという観点から、私のほうで内容を整理し、最終的な修正等を加えたものが本日の提言案となります。
　それでは、提言案をご説明させていただきます。
　資料４に提言の概要があります。まずそちらをご覧いただきたいと思います。
　提言の位置づけですが、障害者・障害児の地域における自立生活のさらなる推進に向けた東京都の障害者・障害児施策のあり方について、これを審議事項として、新たな東京都障害者計画と第７期の東京都障害福祉計画、そして第３期の東京都障害児福祉計画の基本的方向性と目標の実現に向けた施策展開に当たって留意すべき事項についてまとめています。それぞれ各法律に基づく計画でありまして、いずれの計画も、都が策定する際には本協議会の意見を聞かなければならないということになっております。
　それでは、資料４と併せて資料５の提言案、これをご覧いただきたいと思います。
　提言案の１ページから３ページにかけて、この「はじめ」では、障害者施策の理念に関わる大きな動きについて、計画策定の背景となる条約や法令、あるいは社会的状況について記載しております。
　４ページの１、障害者施策の基本理念、その上段で記載している考え方については、これまで障害者に関する記載のみとなっていましたが、委員から、障害児に関する記載も入れてみてはどうかというご意見があり、児童福祉法の基本理念を組み込んだ表記となっております。
　その下に記載している３つの基本理念も、これまでの表現を継承して、「全ての都民が共に暮らす共生社会の実現」「障害者が地域で安心して暮らせる社会の実現」、そして「障害者がいきいきと働ける社会の実現」を掲げております。
　それぞれの説明文についてもこれまでの表現を用いていますが、基本理念Ⅲにある「障害者本人の希望や状況に応じて」、この文言は今期の提言で変更した箇所となっております。以前は、「障害者が能力や適性に応じて」という表記でありましたが、委員から、障害者の希望や意欲という文言が入る必要があるのではないかと、このご意見をいただいて修正いたしました。
　また、５ページの施策目標については、これまでの計画との継続性を考慮して、基本的に５つの施策目標を継承しています。
　今期の変更箇所としては、近年、デジタル機器等の導入による事業所の業務負担の軽減や支援の質の向上、職場環境の改善等の促進が求められているという観点から、施策目標のⅤに「及びＤＸを活用」という文言を入れた点です。
　続いて第２、目標達成のための施策と取組、それといたしまして５つの施策目標に沿った取組について言及しています。
　まず、施策目標のⅠ「共生社会実現に向けた取組の推進」では、障害者差別解消法の施行を契機とした障害者への差別の解消に向けた取組の推進を記載しております。
　また、６ページの上から４つ目の丸については、委員から、何が合理的配慮か、障害当事者も理解できていることが必要であるというご意見がありましたので、その内容を盛り込んでおります。
　（２）の障害及び障害児への理解促進と心のバリアフリーの推進においては、７ページの２つ目の段落において、東京2025年、デフリンピック大会が２年後に開催されることが決まったことを受け、開催に向けた様々な取組を通じて共生社会の実現を目指すことを記載しております。
　続いて、２の虐待防止等への対応。これについては、今期の提言で新設された項目であります。昨年起こった滝山病院での虐待事案を受けまして、虐待防止に関する記載が増えております。専門部会の中でも委員の意見が活発に出たところでありまして、（１）の上から２つ目、あるいは３つ目の丸に記載している身体拘束や経済的虐待に関する委員の意見も反映しております。また、障害児を含めた児童虐待に関する記述を求めるご意見もあり、下から２つ目の段落に記載しております。
　続く８ページの（２）です。精神科病院における虐待防止と権利擁護。これに関しましては今期から新しく追加された項目となっております。
　３の障害者への情報保障の充実においては、９ページに記載のとおり、視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律、読書バリアフリー法や、手話言語条例についても新たに記載しております。
　４、スポーツ・文化芸術活動や生涯学習・地域活動等への参加の推進では、10ページに記載のある生涯学習・地域活動等について、委員から、訪問支援を含む多様な学習活動の場があることの重要性についてご意見をいただきました。最終の段落に追記しております。
　11ページの５のユニバーサルデザインの視点に立った福祉のまちづくりでは、全ての人が安全で安心して、かつ快適に暮らし、訪れることができるまちづくりの取組について言及しております。基本的には前期の提言を引用していますが、東京2020年の大会終了後の表現になるよう修正しております。
　続いて、12ページです。12ページから始まる施策目標のⅡ、地域における自立生活を支える仕組みづくり、１の地域におけるサービス提供体制の整備の中の記載として、14ページの一番下の段落が新規追加した分です。第４回専門部会において、東京都障害者団体連絡協議会の委員の皆様と意見交換を行った際の障害児が特別支援学校を卒業した後の居場所づくりについて施策の検討が必要であると、ご意見をいただいたことにより追記したものであります。
　２の地域生活を支える相談支援体制の整備では、16ページに記載のある自立支援協議会について、当事者の参加促進が重要であるとのご意見を複数の委員からいただきました。また、自立支援協議会と推進協議会との間で課題の共有等を行っていくことが望ましい、こういうご意見を反映しております。
　17ページです。17ページからは、３の地域移行の促進と地域生活継続のための支援について記載しております。
　重度障害者を受け入れるグループホームの整備が必要であると、こういうご意見は多くの委員からいただいたため、18ページの１段落目に追記しております。
　また、３段落目に「体験の場の充実」という表現がありますが、これは地域移行する前に、もっと自由に地域で宿泊の体験ができるような制度をつくってほしいというご意見を踏まえたものです。加えて、複数の委員から、入所待機者や、あるいは都外施設入所者が多く存在していることから、新規の入所施設を求める声もあったということです。
　これらを踏まえて、（２）入所施設の定員（施設入所者数）に関する考え方の２つ目の丸で、入所待機者や都外施設入所者が一定数で推移している現状に加え、障害者の高齢化や親亡き後を見据える必要があるなど記載しております。
　また、委員から、入所施設を含め、重度障害者が暮らせる住まいの場が地域にあれば、それまで暮らしていた生活圏を離れることがなく生活できることから、地域生活の形態の一つといえるのではないか、こういうご意見をいただいたことから、今回、19ページの丸、「また」の段落を設けて記載しております。
　続いて、（３）精神科病院からの地域移行では、委員から、精神科病院の偏在に対する問題意識、あるいは都独自の課題であるということに触れたほうがよいと、こういうご意見が出されたことから、一番下の段落で追記をしております。
　21ページの４、保健・医療・福祉等の連携による支援体制では、精神障害に始まり、重症心身障害児者、難病患者、強度行動障害を有する障害者、盲ろう者、このような５つの項目を設けてそれぞれ記載しております。
　まず、（１）の精神障害については、国の基本方針を踏まえて、アルコール・薬物及びギャンブル等の依存症対策の推進のほか、今期では摂食障害やてんかんについて新たに盛り込んでいます。
　特に23ページの（４）です。強度行動障害を有する障害者については、環境的な要因が大きいことから、適切な支援を受けることの重要性について、複数の委員からご意見がありました。不適切な支援が障害者虐待につながるおそれがあるという、このような点も重要であり、記載しております。
　また、今期の提言から初めて記載している（５）盲ろう者については、東京都障害者団体連絡協議会との意見交換会において、盲ろう者は、支援内容の特殊性から職員の負担が大きい上、様々な作業量が多く、支援者を探すのが難しい、このようなご意見をいただいたことを踏まえて、その内容を追記しております。
　24ページからは、５の障害者の住まいの確保です。
　既存都営住宅など公営住宅の有効活用やセーフティネット住宅の登録促進、居住支援の充実などに言及しております。
　６の安全・安心の確保については、災害時等における支援とともに、地域における安全・安心の確保として、警察、消防、消費者保護などについて提言をしております。
　（１）では、災害対策基本法の改正により、区市町村における避難行動要支援者について個別避難計画を作成することが努力義務になったことなどに触れております。
　委員からは、避難行動要支援者名簿や個別避難計画の作成・活用、これらについて都から区市町村へ働きかけてほしい、施設の非常用電源設備の確保等の支援をしてほしい、という声が上がっておりました。
　25ページ下段からは、今般の新型コロナウイルス感染症の話も記載しております。
　専門部会の中では、感染拡大等の話として、短期入所の受入先確保がより一層困難になるなど、障害者・障害児とその家族の生活に大きな影響が生じたといった具体的なエピソードが多数寄せられておりました。一方で、コロナによって生じたのはマイナス面のみではなく、オンライン会議の普及・拡大で障害者の方々の参加の機会が広がったなどプラスの面もあったのではないか、こういうご指摘もありました。これを受けまして、提言にはその両面を記載しております。
　続いて、27ページ以降です。施策目標のⅢ、社会で生きる力を高める支援の充実として、障害児支援の充実、特別支援教育の推進、職業教育などについて述べています。
　１の障害児への支援の充実では、国の基本方針や委員からの意見を踏まえて、放課後等デイサービスの質の向上、聴覚障害児を含む難聴児への支援の充実、障害児入所施設に入所している加齢児への支援等の必要性について記載しました。
　令和５年４月にはこども基本法も施行されましたので、今期ではその内容も追記しております。
　31ページからは、教育について述べています。
　委員からは、教職員の不足や教室の不足について指摘がありました。これを受け、特別支援学校の規模と配置の適正化を着実に実施するとともに、障害のある幼児・児童生徒が安心して安全に教育を受けることができるよう、教育環境を一層充実していく必要があると記載しております。
　34ページからは、いきいきと働ける社会の実現として、就労支援について述べています。
　（２）の第７期障害福祉計画の成果目標の考え方では、成果目標について、国の基本方針に即しつつ、これまでの都の就労支援策の中心となってきた区市町村障害者就労支援事業、これを都独自の目標として掲げることとしております。
　35ページの（３）目標達成のための方策、アにおいては、都内に６か所ある障害者就業・生活支援センターを中心に関係機関が連携し、支援の充実を図る必要があることなどに触れております。
　また、イについて、連絡協議会の意見交換において、区市町村障害者就労支援事業の重要性に関するご意見をいただいたことを踏まえ、就労支援に関わる大切な役割を担っている旨を追記いたしました。
　また、令和４年度の障害者雇用促進法改正による制度変更に中小企業が対応できなくなり、企業間の格差が広がってしまうおそれがある、これは重要なトピックスである、このようなご意見があり、36ページのエにおいて追記しております。
　37ページの２、福祉施設における就労支援の充実・強化、これについては就労継続支援Ｂ型事業所の工賃の状況を踏まえ、さらなる工賃向上についての取組の必要性について記載したほか、障害者の就労の場を広げるため、多様な生産活動に係る営業開拓の必要性も盛り込みました。
　38ページです。38ページからは、施策目標のⅤ、サービスを担う人材の養成・確保及びＤＸの活用について述べています。
　ＤＸの活用については、今期から新規に追加した文言となっております。委員からは、サービスを担う人材の確保は喫緊の課題であること、普及啓発や処遇改善等への支援が必要であること、グループホームへの具体的な支援が必要である、このようなご意見がありました。
　上から３つ目の丸については、福祉施設の抜本的な処遇改善を図るよう国に働きかけてほしい、このようなご意見をいただいたことを踏まえ記載するとともに、都自らも人材の確保・定着に向けて支援を一層充実する必要がある旨を記載しております。
　39ページです。２の障害福祉サービス事業所におけるＤＸの活用では、事業所へのデジタル技術、デジタル機器等への導入支援の必要性を記載したほか、委員からは、精神通院医療の受給者証の手続を在宅や窓口でもできるようになるとよいとのご意見がありました。
　また、３の障害特性に応じた支援のための人材の確保と養成では、委員から、障害福祉関連の研修について教育分野から参加できる機会が少ない、福祉と教育の連携のために対応を検討してほしい、保育士や幼稚園教諭、学童保育スタッフのスキルアップの場を増やすなど、障害理解を広げる手だてが今以上に必要であるとのご意見をいただいたため、一番下の段落を追記しております。
　40ページです。40ページの「おわりに」では、今後の課題として、福祉職員の処遇改善、協議会に先立ち、必要な情報の実態調査の必要性、国への提案要求等を盛り込んでおります。
　また、今回議論された内容については、計画期間中においても、引き続き本協議会において評価・審議を行うとともに、今回の提言に盛り込まれた意見について耳を傾けていくべきであるということも述べております。
　最後ですけれども、今期の提言の構成についてです。本文の後ろに付属資料として、用語解説・索引、委員名簿を掲載しております。用語解説の作成は、第７回専門部会で髙橋会長からご意見をいただいたものであります。
　また、別冊として、第十期東京都障害者施策推進協議会関連資料を作成しており、条例・規則のほか、審議事項、審議過程、委員意見をまとめて掲載しております。意見まとめは、委員からの要望があり、今期初めて作成したものとなっております。
　以上、提言案本文のとおり、専門部会から総会へ報告いたします。
　私からですけれども、本日の総会へこの提言案を報告させていただくまでの間、委員の皆様方には、お忙しい中、毎回熱心にご審議をいただくとともに、資料の提供などご協力をいただいてまいりました。この場をお借りして、改めてお礼を申し上げたいと思います。どうもありがとうございました。
　私からは以上でございます。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　長時間にわたって懇切なご説明をいただいたかと思います。部会長をはじめ専門部会の委員の皆様は、７月からほぼ毎月１回ずつ、恐らくその前後にいろいろな意見をお寄せいただいたりということで相当な作業量をこなしていただいたように思いますし、今、部会長のご説明の中に、様々な提言がこの報告の中に反映されているということを非常に丁寧にご説明をいただきましたので、皆様のこの提言案をつくるに当たって様々なご貢献をいただいたことは、如実に私どもも理解できるかと思っております。
　本当にご苦労な作業、しかしながら、このことは障害福祉及び、広い意味で都民福祉という言葉があるかどうか分かりません。そして、市区町村の自治体にこの提言を共有していただく、あるいは事業者の皆さん、関わりのある、本当に障害は広い範囲で関わっておられますし、従事者の皆さんもいらっしゃいますし、事業を運営する責任のあるお立場の方もいらっしゃいますが、そういう皆さん方にこの提言の内容を理解し、そしてさらにそれを進めていただくという必要がございますので、そういう意味でこの提言が生かされることを願いながら伺っておりましたけれども、改めてそのご苦労に御礼を申し上げたいと思います。
　
　先ほども経過報告いただきましたように、拡大専門部会を前回開催しまして、委員の皆様からも多様なご意見をいただき、取りまとめていただきました。
　この報告の一つの新しい工夫は、たまたま私が言い出して大変な作業量をお願いしましたが、最後に索引を兼ねた項目の説明をつけてございます。これは、例えば自治体の職員だと、どうしても一定の短い任期でこの仕事をせざるを得ないという状況があり、「さて、あれは何だったっけ」ということを理解していただくという必要があるとかねがね思っておりました。ましてや障害に関わる諸計画は、先ほどもご説明がありましたように、多様な法律、それから行政の官庁でいえば多様な部局、そして事業者なりいろいろな機関の総合的な努力で障害の様々な支援を実現していかなければいけないということで、やはりその支援の実現のためにはまず理解ありき、事情を知ることが必要だという、そんな願いでそんなご提案をしていただきましたが、それを受けていただいたこと、大変ありがたく思っております。
　というわけで、部会長において、皆さんからいただきましたご意見を踏まえた修正をした提言案について、まだまだ審議を十分尽くす必要のあるそういう課題というのも多々ございます。次期計画３年間ということになりますが、方向性が出せなかった課題や意見、昔から解決するのが困難であるというのと、新しく様々な社会環境、例えば、ＤＸというのは昔はデジタル化と呼んでおりましたし、その前は情報化と呼んでおりましたが、ＤＸとは何だというと、デジタルトランスフォーメーションの略だというのですがそういうことを含めて理解を深めながら、機動的かつ効果的な政策にしていただくためのよりどころになる計画ということになろうかと思います。計画策定以降も、これを評価し審議するという役割はこの協議会の大事な役割でございますので、引き続き、今のご報告を会長としても受け止めさせていただきました。
　なお、これまでを振り返ってのご感想や今後に向けてのご意見などは、議事を全て終えてから、皆様から時間の許す限りでご発言をいただくというようなことを事務局とご相談して時間を設けております。そんなことで、まずは今日の一番大事なこの協議会の使命は、ここにあります（案）を取るという、案ではなくて、東京都に報告すべき成案としてご報告を申し上げるという、そういうものに決定をしていただくということが大事な今回の協議会の趣旨でもあり、役割でもあり、使命でもございますので、まずは、先ほども部会長がこもごもおっしゃっていたとおり、先回の拡大専門部会でも意見をいただいたとおりでございますので、案を提言とするということにご異議はないかと思います。ご承認をいただけるのではないかと思いますが、なお、何かご発言があればお受けいたしますが、よろしゅうございましょうか。
　それでは、そういうことでご承認をいただいたということで報告をさせていただくということにさせていただきます。ありがとうございました。
　
　それでは、今日は佐藤局長がお見えでございますので、局長から、委員の皆様に一言いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
○佐藤局長　改めまして、東京都福祉局長の佐藤でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
　協議会の委員並びに専門委員の皆様には、日頃から都の障害者施策にご理解とご協力を賜りまして、誠にありがとうございます。厚く御礼申し上げます。
　本年は新年早々、能登半島地震という大きな災害がございました。亡くなられた方のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被害に遭われた方々に心からお見舞い申し上げます。
　都では現在、総力を挙げて被災された方の生活を支える取組を進めております。よくテレビに出てきますＤＭＡＴ、保健医療局、都立病院が派遣しております。また、私ども福祉局は災害当初、避難物資を担当しているものですから、都内には幾つかの数多くの倉庫を持っておりまして、そこから物資を搬出をするという仕事を新年早々から実施をしておりました。また、ＤＰＡＴ隊、あるいは水道局、下水道局は今インフラの整備、その他環境局が災害廃棄物の部門で総力を挙げて行っております。
　引き続き都としてもしっかり対策を行っておりますが、このたびは都内障害福祉サービス事業所の方々にもご協力を賜っておりまして、現時点で11名の方の派遣が決まっておりまして、現時点７名の方が現実に派遣を、今行っていただいております。ご尽力に心から感謝申し上げるとともに、今後、災害派遣福祉チームＤＷＡＴの要請等がございましたら、施設の皆様にはご協力賜りますようお願い申し上げます。
　先ほど髙橋会長から、本協議会の提言、「東京都障害者計画・第７期東京都障害福祉計画・第３期東京都障害児福祉計画の策定に向けて」のご報告をいただきました。
　本協議会は、昨年２月に発足をして、７月から専門部会を設置しまして、大塚部会長をはじめ部会委員の皆様には、先ほど会長の方からもお話ございましたけれども、厳しい日程の中、オンライン方式を併用しながら、大変精力的にご審議をいただきました。
　東京都としても、本協議会の議論と並行いたしまして、役所には予算という編成作業がございます。明日の14時が予算案の発表になりますけれども、この協議会での議論を、当然来年の予算要求にしては遅いので、今年度の予算要求に反映させるべく、こちらに障害のセクションがございますけれども、そちらの議論をいただいたものを並行して予算要求に都度反映させるという作業を今年１月10日ぐらいまで行っておりました。
　そうした関係で、明日の14時に発表になるのでちょっとフライングなんですけれども、既に報道等もされておりますので申し上げます。今、福祉介護職員を対象とした居住支援特別の手当を、１年目から５年目までの方が２万円と、それ以降の方が１万円の方がおります。これは高齢ののほうに比較的、報道上日が当たっているんですけれども、これは障害福祉サービスの事業所についても対象となります。
　また、職員の宿舎借上げも４年という時限で来ておりましたけれども、これにつきましても長く延ばすように、制限を切ろうかと思っております。
　それから、とりわけこの中の議論でも先ほどございましたけれども、重度障害者の支援の強化ということについては、予算単価の増ですとか、加算についての拡充を財政当局と交渉して認めていただくことになります。
　また、発達障害のことも、先にＮＨＫに報道されてしまったんですけれども、発達障害の検査を受けるのに、区市町村によっては非常に長くかかっているという実態もございまして、緊急対策として行います。ただ、私どもも実態が分からない部分もありますので、併せて調査などもしたいと思っております。
　それと、社会福祉施設等への非常用電源の確保ですとか、あと先ほどございましたけれども、精神科病院の虐待通報窓口の設置ですとか、様々な対策を打っていきたいと思っております。今回の議論について反映をさせていただいたところでございます。また、来年度の予算要求でもしっかりとやっていきますし、また執行の中でもいろいろご指導賜れればと思っております。
　今後、都では、いただいた提言をしっかりと受け止めまして、実効性のある計画を策定するとともに、もとより計画は策定して終わりということではございませんので、多様な人が互いを尊重して、誰もが輝ける真の共生社会へ続く道しるべ、羅針盤として、しっかりと実現に向けて、私ども福祉局、そして保健医療局だけではなくて、教育委員会ですとか産業労働局、住宅政策本部、幹事に加わっている局含めて全庁を挙げまして施策を推進してまいりたいと思います。
　委員の皆様におかれましては、引き続き都の障害者施策の立案あるいは実施につきまして、ご指導賜りますようお願い申し上げまして、御礼の言葉とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
○髙橋会長　どうもありがとうございました。懇切なご挨拶をいただきました。
　それでは、６月の第２回総会で審議事項として決定いたしました東京都障害者計画・第７期東京都障害福祉計画及び第３期東京都障害児福祉計画の基本方向についての審議は、以上で一区切りということで終えさせていただくことにいたします。
　なお、佐藤局長は公務がおありと伺っておりますので、これで退席をされるということでございます。ありがとうございました。
　それでは、まだ予定の時間大分ございますので、これから事務局として、行政計画としての計画策定に作業が移るわけでございまして、このことも含めましてご意見がおありかと思いますし、もちろん今までの審議についてのコメント、感想等々を含めて自由にご発言をいただく、そういう時間として残りの時間を活用させていただければと思います。総会はなかなか開く機会がございませんので、この機会を活用させていただくということで、なお少し時間をいただきたいと思います。
　ご発言の際は、会場にいらっしゃる委員の皆様は挙手ということで、オンラインで参加されている皆さんは、画面上のほうに手を挙げるという挙手ボタンがついております。挙手ボタンを押してご発言の意思をお示しいただきますと、スクリーン上、事務局が気がつけば入ったということになります。ぜひできるだけご意見等をお聞かせいただければと思いますので、ひとつよろしくお願いをいたします。
　冒頭の発言、なかなか大変かと思いますので、小澤副会長あたりから、ちょっとコメントなりご意見をいただけたら大変ありがたく思います。
○小澤副会長　筑波大学の小澤です。
　ただいま、一応私は副会長という役割を担わせていただき、特に大塚部会長におかれましては、私は本当にこの取りまとめは実に大変な作業だったろうなと想像に難くなく思っているところです。その上で、本日このような形でまとめていただきまして、本当にその労を、委員の皆様方含めて、改めて私のほうからもお礼申し上げたいと思っております。
　最後は比較的自由な発言でも構わないということだったので、この提言に関しまして、私は本当に中身の濃い非常に深いものと受け止めております。
　その上で、ちょうど今年度は私も報酬改定とか、そういった別のほうに大分関わらせていただきまして、そういう観点から２点ほど、ほかの観点も含めてお話ししますと、まず一つは、この中にも書かれているんですが、ページでいいますと13ページの、障害福祉サービスの質の問題、これが非常に大きな課題になりつつあります。昨今いろいろと、先ほども重度の方もグループホームの中で、あるいは地域で生活すると、そういったところに付随して、安心して、かつ質も高い、そういうサービスのありようというのが求められているかと思いますので、その意味では、これは提案を受けて、いよいよ本格的にこの検討と、どういうものをもってして質を考えるかとか、あるいは具体的に優れた実践をどういうふうに考えるかと、こんなところがいよいよ本格的に問われるときが来ているというのが非常に思っていることの１点目です。
　それから、２点目は非常に興味深い提案で、私の個人的な興味の深さも含めていいますと、施設の在り方が、これは18ページというところに書かれているんですが、地域支援をする施設、地域生活支援型の入所施設という提案が書かれていて、これはかねがね施設の在り方を、単に施設の地域移行とか削減という問題だけじゃなくて、望ましい施設というのがあり得るのではないかとか、どういうような施設が新しい機能として求められているのかとか、そういったことを考える上で非常に大事な指摘事項が入っていたのかなと思ったのが２つ目です。
　３点目は、この提言とは別途、ちょうど昨年の３月でしょうか、これは髙橋会長も入っていらっしゃった東京都社会福祉審議会の意見具申というのがございまして、2040年代を視野に入れた東京都の中期的な福祉施策の在り方ということで、私も専門委員として関わらせていただき、そこでは障害の方々の高齢化問題とか、それからあと8050とよく言われているような問題だとか、かなり詳細に提案、提言が書かれています。それを考えたときに、こちらのほうの提案とどういうふうにうまくつなげながら進めていくかということも、３点目、これからいよいよそういったことも含めて検討しなければいけないと、そういう時期かなと思っております。
　私からは、全体的な感想ですけれども、以上です。ありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。大事な視点からのご発言をいただきました。これは事務局としてテイクノートして計画策定に生かしていただければと思います。
　私から発言を許させていただければ、生活の場ということでいうと、障害者向け施設ではない障害者向け住宅とその中間のグループホームというのがあるんですが、実はグループホームが空き家活用としてある種の営利的な事業者が目をつけているという事実もございます。これは、そういう意味では、住宅施策推進本部でしたっけ、そこに安心居住推進課が昨年からできております。そことの調整も結構必要ということは、障害という概念は、私はもう年寄りでございますので、措置の時代の３障害時代というのを知っているんですが、その時代からするとはるかに拡大し流動化しているんですね。そうすると、そこら辺のことも含めた議論、これはまさに障害者計画・障害福祉計画・障害児福祉計画という制度の上でも３つ、そしてさらに説明がありました多様な法律と関係しているのと同じように、さらにそれよりももっと広く障害の問題が関係しているということを、やっぱり改めて理解しながら共通了解として広げていくという、そういうことをサジェストしていただいたご発言かと思います。
　どうぞ、今の小澤副会長の発言を皮切りに、委員の皆様からご発言をいただければというふうに思います。どうぞ。
　それでは、坂上委員、菊地委員の順でよろしくお願いいたします。
○坂上委員　委員の坂上でございます。
　今回、就業支援につきまして、18歳以上の居場所づくり、今回の本計画に入れていただきまして、本当にうれしく思っております。
　またもう一つ、職員の処遇改善につきましても、先ほど佐藤局長からもお話がありましたけれども、ＤＸ化も入れまして一歩踏み込んでいただきまして、感謝申し上げたいと思います。
　それから、地域における自立生活の中で特別支援学校のことなんですが、私ども立場上、島嶼なものですからなかなか特別支援学校というのがなくて、都立高校の分校化している島が１つだけあるんですが、なかなか足りないということもございまして、こういった点にも、障害者の方が自立生活ができるように、また就業支援、その後のことも含めまして、もしそういったようなこともあればいいなと思っています。これはお願いでございます。
　以上でございます。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　伊豆大島の大島町長さんでいらっしゃいましたね、坂上さん。大変厳しい自然の中で都庁までお越しいただいて、本当にありがとうございます。
　そんなことで、菊地委員からもお手が挙がっておりますので、よろしくお願いをいたします。
○菊地委員　東京都精神障害者団体連合会の事務局長の菊地と申します。
　今回の提言案のまとめに関しては、大塚部会長、大変に物すごい作業だったと思います。どうもありがとうございました。しっかりまとまった案になったと私も思います。
　その上で、私が日頃相談している精神と知的の相談者の話題で、また現実的な当事者の感想というものをやっぱり出しておくべきかなと思いますので、そのことについて述べたいと思います。
　私の知的と精神の両方ある相談者の方は、入所と通所の両方をやっている施設を定期的に利用しているんですけれども、話を聞くと、利用するたびに、もう行きたくない行きたくないと言うんですよ。もうあんなところは行きたくないと言うんですよね。何でなのという理由を聞くと、お風呂にうんちが浮いているというんですよね。あんな汚いところは嫌だとかいうことも言う。
　それから、ご飯のときに、少ないというんですよね。だからおなかががいっぱいにならないというんですよ。本当は、ああいうところだからご飯が楽しみなはずなのに、全然おなかいっぱいにならないんだと言うんですね。
　それが主な２つの理由だということで、結局、ほかの知的の利用者の人の、自分も知的の障害者でありながら、同じ障害者同士での嫌悪感というのかな、そういうセクハラがあってみたりだとかね。特にその人は女性なんで、男性の人からのセクハラがあるんだということをよく聞きます。
　こういう議論の中には出てこない当事者の感想というものも考慮していかなければいけないというのは、私はその相談者の話を聞いて思っているわけですよ。
　なかなか個別の施設の状況についての話というのは議論に出てこないものですから、当事者はそういう施設を利用していく中でどういう気持ちで行きたくないとなっているのかという、このこともとても大切なことだと思いますので、今回こういう機会をいただきましたので発言させていただきました。どうもありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　今のお話はとても大事なお話で、身近なところでどう支援できるかと同時に、身近だけでは済まないというか、そういう意味で東京都としての様々な相談を受け止めるルートも必要だろうなと思いながら承っておりました。
　原田委員からお手が挙がっております。よろしくお願いいたします。
○原田委員　東京難病連の原田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
今回、議題の取り上げ方を見てまして、難病患者の要件もさることながら、災害のところと子供のところを非常に大きく取り上げていただいたということに大変感謝申し上げます。
　私ども難病患者について、2014年だったと思いますが、障害者総合支援法に難病を含むとなって、その障害区分認定が各地域で行われたのですが、基準が揃わず不公平感が出ました。その後、その認定を東京で実施するということになりました。そうすると、これがまた時間がかかるというようなことがあったりして、一転、二転しながら、やっとおととし12月の臨時国会で、難病法と改正児童福祉法の5年の見直しと障害者総合支援法と一体改正が行われました。今回 、東京都でやっと障害者の定義に難病患者も入れていただいたということで、非常にうれしく思います。10年の歳月がかかったという状況です。
　今年4月からは、難病患者が障害者手帳を持っていなくても障害福祉サービスを享受できるということになりました。難病患者にとって療養生活の向上につながると思っております。
　先回、最後にちょっと申し上げましたんですけれども、会長のご提案にもあったようですが、宿泊所の問題です。東京には専門医や医療機関が集中しております。地方におってもなかなかうまくいかないので東京に来るということになります。東京の専門医にかかるとなると、一日、二日で終わる話ではなく、１週間、２週間、いや1か月単位ということもあり得ます。滞在する費用も結構かかります。民間の企業による施設が対応していますが間に合いません。こういうことが現実行われていて、徐々に増えてきております。
東京都だけではなくて、国との共同事業を立ち上げて救済できないかなということを、以前、お話しさせていただきました。ご検討の程よろしくお願いします。
　最後にお聞きしたかったことは、この４月から差別解消法が進んできます。特に中小企業の対応、この委員会でも議論されたと思うんですけれども、混乱する可能性があります。こういった問題は、事例を積み重ねないと解決の道はないと思います。東京都では問題が起きないような計画を立てることはしないのか、これから予算取りとかいろんな形で進めていくと思うんですが。具体的なそういう問題が起こった場合、どのような対応していけばよいのか、こういう会議体はなかなか設けられないと思いますので、どう考えていけばいいのか、今分かれば教えていただきたいと思います。　以上です。
○髙橋会長　ありがとうございました。これも大変大事な、ちょっと触れられた東京に医療機関が集中しているがゆえの課題というのは見落としがちですね。だけど、私、東京都の障害福祉政策は地方に大変お世話になっているという側面もございますし、そうすると共助的な仕掛けをどうつくるかというのは、大事な課題提供をいただいて、これもぜひテイクノートしていただいて、次の計画も含めたテーマになるかもしれない。
　それからもう一つは、やっぱりどうしても難病もそうですし医療的ケア児もそうなんだけれども、それから精神はもちろんなんですが、やっぱり医療と生活支援の関わりの話というのはアルファでありオメガであるということ。日本は残念ながら、病院という医療機関を生活施設として使ってきたという。しかし、医療はそれではもうもたなくなってきていて、退院促進の議論が出てきたからこそ、障害者施策の中に様々な医療関係の領域が入り始めているとすれば、それをどういうふうに市民的理解というんでしょうかね、それがないと進みませんので、そんなことも大事なご提言をいただいたような気がいたします。ありがとうございました。
　引き続きどうぞ。宮川委員、森山委員の順番でご発言をお願いいたします。
○宮川委員　ありがとうございます。東京都盲人福祉協会の宮川でございます。
　まずは、大塚部会長をはじめ委員の皆様、そして事務局の皆様、本当に数か月、お世話になりました。ありがとうございます。
　私は、八王子でＮＰＯ法人の当事者団体の代表と事業所の現場責任者をやっているんですけれども、その点から２点ほどお伝えしたいことがあります。
　１つは、もう既に「障害高齢者」という言葉が確立されつつあるのかなということで、次期作成部会の計画に「障害児」があるので、「障害高齢者」のそういった計画をぜひ盛り込んでいただきたい。というのが、現場で本当に今障害を持った高齢者が多くて、介護保険との兼ね合いの部分で、かなりどっちどっちなんていうのが結構あるんですね、正直言って。ちょっとたらい回しという言葉はよくないのかもしれないですけれども、あっち行ったらこっち帰ってきて、こっち行ったらあっち行ってくれとかというのが非常に多くて、現場としてはやっぱり困っているところがあるので、そういった計画というのが今後必要になってくるのかなというのが１つあります。
　もう一つは、先ほど髙橋会長からも、福祉サービスに民間の営利目的の業者等が入り込んでいるよというお話があったと思うんですけれども、基本的に福祉サービスって罰則みたいなものがないと思うんですね。実は、現場にいると、本当に申し訳ない話なんですけれども、障害当事者が平気で、悪さしている。この言葉を今出していいのか分からないですけれども、キックバック的なことをやっている当事者って正直いるんですね。
　これをやはり市とかに持ちかけても、基本的には障害福祉サービスって罰則がないので、例えば視覚障害者であると、同行援護時間というのがあるんですけれども、受給者証が発行されて、その時間を停止するとか削減するとかというのは基本的にできないということで、やりたい放題やっている人はやっていて、事業所として管理して、じゃ、もうやめてくださいと言うと、正直、ほかの事業所に移るだけで、どんどん延々とそれを繰り返しているような、情けない話なんですけれども、そういった当事者もいるんですね。
　これから福祉従業者の待遇改善とか、お金がどんどんかさんでいく中で、やっぱりそういったところに目を向けて、そういった方に対しての何らかの対応というのをしていかないと、ザルで、そういうふうに使われるのはどうなのかなというのが正直、現場では思うところがあるので、そういったところにもぜひ目を向けていっていただきたいなと思います。
　ありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　高齢障害者の話は、実は大変な、まだまだ基礎自治体のレベルで担当者によって理解が随分不足しているところがあって、そこら辺のことも含めて注意喚起はぜひしていただきたいと思いますが、原則は介護保険優先適用なんですね。社会保険、しかしながら、だからといって障害福祉サービスから排除するということは国は一言も言っていないんです。ところが、東京都でどうかは知りません。ほかではそういうことが起こっているという。そうすると、ある意味ではもう一つは、保険料を払っていただいているわけですね、障害をお持ちの皆さんにも介護保険。そうすると、そこら辺を自治体の保険者としてどう受け止めるかという議論は一度やっぱり本格的な議論をすべき時期だなと。
　介護保険もいろんな議論があって、今要するに正式の単価決定がやっと最近出たばかりで、いろいろ反対もございますが、そういうことを含めたこれから議論はますます必要になってくるということで、これも意識していただきたいと思います。ありがとうございました。
　引き続き、森山委員、お願いいたします。
○森山委員　提言の取りまとめ、大塚部会長、どうもありがとうございました。
　障害者の住まいの確保というところで、小澤副会長もグループホームの質とか、また髙橋会長からも空室活用というふうに、グループホームということで住まいの場の確保というお話がありました。
　ところが、就労支援Ｂ型に通っている人の工賃は本当に１万円前後でございます。そして、障害者２級をもらうと６万6,000円程度で、そして東京都の家賃は５万円台、もっと高いところもございます。そうなると、なかなかＢ型へ通っている人はグループホームに入りにくい、入れない。親が80歳になっても、２人の年金で共に暮らしているという人も多いですし、その世代でグループホームに入る人はなかなか難しいのですが、若いうちからこういうグループホームに入りたいと思っても、やはり家賃の問題でなかなか親の持ち出しになってしまうという実態がございます。本当にこれ所得補償という問題でもあるし、家賃の東京都ならではの問題でもあると思うんです。年金は全国一律ですから、そういった中で家賃が１万円台とかというグループホームもあるんですね。東京都は特に高くて、もうＢの人はなかなか入ることができない状況です。
　なので、住まいの確保もありがたいことなんですが、所得補償についても考えていただけたらなというふうに思います。
○髙橋会長　よろしいですか。
　本当にそう、おっしゃるとおりでございまして、障害年金の水準の問題があるし、それからやはり捕捉する手当的なものは絶対必要なんですが、残念ながら財務省の壁が極めて厚い。これは生活保護改革がうまくいっていない。要するに、切下げというのは、あれは違憲判決が大分出ましたけれども、生活保護の、生活扶助でさえそういうことが起こっている。
　それから、住宅手当が、なかなか日本では住宅確保給付金という高齢者自立支援法の中での一時的な、逆にいうとあれがあったのでコロナ対策は何とかできたという側面もあるとか、そういうことを含めて、東京都としては国に要望という、望むというよう、要求に近いことをやる時期がそろそろ来ているなという感じはいたしますが、これは私の感想でございます。
　ありがとうございます。大事なご指摘をいただきました。
　そのほか、市橋委員。
○市橋委員　障害者の都民連絡会の市橋です。
　僕も今回の推進協議会には何回か参加させていただいていますけれども、今回の協議会ほど活発な意見が出たことはないんじゃないかなと思っています。これは僕だけじゃなくて、何人かの委員に聞いたら、今回はいいねということを言われたので、すごくよかったと思います。
　また、事務局、ご家族で障害者団体連絡協議会と意見交換ができたということ、僕も結構発言はやったんですけれども、非常によかったなと思います。
　ただ、いただいた提言を申し上げるると、こういう意見が脈々と流れているかというと、ちょっとクエスチョンマークを持たなきゃならないところも幾つかあるなと思います。僕は一つのこととして、やはりここ、提言を出すときに、前は起草委員会を設けていたときがあるんですけれども、今回それが設けられなかった。まずその部分が事務局が努力していただいたということは認めますけれども、起草委員会をつくったほうがよかったのかなというのは、僕自身も自問自答しているところがあるので、つくるということでの結論は言いませんけれども、どうやったら都民に、もう一回障害者や家族そして現場で働いている職員にとって分かりやすいのか、あるいは響くような提言ができるかというと、僕にはちょっと課題はここじゃないか。もちろんご努力は認めます。
　また、僕は、髙橋会長が一番初めのときに、やっぱり今回の課題は、１つは福祉の質の問題があると、もう一つは、コロナ後を迎えたということ、これは半年以上たっても僕が覚えています。非常にいい提言をいただいたなと思いますけれども、そこはやっぱり課題が残ったところも多くあるんじゃないかなということを言い、ただよくまとめていただいたと、これは感謝します。
　そういう意味では、福祉の質の問題でいえば、もう１個、やっぱり連絡協議会との意見交換のとき、それからこの委員会でも出た、協議会でも出たのは、やっぱり人材確保が非常に難しくなっているときであるということ。もうそれは、どこに行っても、100万円くらいかけて、人を雇わなければならないというようなことが今あるということは非常に問題だし、僕はここの委員会で誰かから聞いたけれども、今、今晩泊まるグループホームのアルバイトをスマホで探して、そこへアルバイトの人が行くという話を聞いて、マクドナルドでハンバーガーを販売するならいいけれども、それと同じことが東京のグループホームであるということでは、ちょっとショックでした。そういう実態がある中でも、今日がということでは課題がいっぱいあるということを、もう一回僕らは認識し、人材確保の問題が必要かと思います。
　話は変わりますけれども、僕は、2024年は、1974年に始まった障害児全員入学の年です。僕らの団体では、ここ50年、50周年万歳とはいかないけれども、東京都の変化、そのとき50年前、本当に学校に行かれなかった子供が教育を受けられる、僕は時々思うのは、これは本当に歴史教育が人権保障を中心に描く教科書に変わったから、高校の教科書に書いていいような、そんな事項だねとよく言います。それほど僕は東京都はすごいことを国に先駆けてやった。しかも、その74年は、障害者の医療の無料化、先ほど森山委員が言われたか、所得補償の核となる東京都の福祉手当、あるいは児童手当をスタートした。また、僅か2人でスタートしたのですけれども、東京都手話派遣協会の芽ができた。
　そういう意味では、半世紀の歩みということをどう見、今日に生かす、そのときにこういう提言が出されたことは、私は意義があるんじゃないか。そこら辺を踏まえて、この提言本当にもとにしながら私たちの運動にも生かしていく機会だと思っています。
　最後に、防災の問題です。
　僕は阪神のときも、あるいは東日本のときも、何回か現地に行かせていただいたんですが、もちろん始まってすぐお邪魔をしてもしようがないので、半年あるいは１年かけていろいろな課題を見せていだたきました。この能登の震災に関しても、できる限りの支援をやっていく、あるいは僕自身みたいな障害を持った人に対しても。しかし、ニュースを見ても学んでいないところが幾つかあるんです。
　時間がかかるから１つだけ言わせてもらえば、障害児にとって二次障害と言われる、災害で何日かたってというところから３週間目で、高齢者や障害者が非常に困難な状態を迎えているということを聞きますけれども、障害児、特に重度障害児は２か月、３か月出てから災害関連死が起こってくるというのは、既に阪神・淡路で学んでいます。３か月め、４か月めで亡くなった、阪神・淡路の仲間が僕は数名います。
　そんな問題も含めて、東京都はやはり過去の問題を本当に謙虚に学びながら、この防災対策、支援していく方法を学び、東京で生かしていくことをやっていただきたいと思います。
　終わります。
○髙橋会長　ありがとうございました。多岐にわたるご指摘をいただきました。これもきちんと記録に取って生かさせていただければと思います。
　会場の委員の皆様ももちろんですが、オンラインで参加の委員の皆様から何かご発言がございますでしょうか。
　それでは、会場から、安部井委員から手が挙がっておりますので、よろしくお願いいたします。
○安部井委員　東京都重症心身障害児（者）を守る会の安部井です。
　このたびこのようにすばらしい提言ができましたこと、大塚部会長に深く感謝申し上げます。
　これまで第７回の専門部会の中で、委員の皆様がいろいろな新しい視点での発言がたくさんあったと思います。それを聞きつつ、私もたくさんの学びをさせていただきました。本当にここに委員として出席させていただいていることにも感謝しております。
　そして、この膨大な事務量を処理、対応していく事務局のある意味超人的な対応に心から深く感謝しております。このように丁寧に一つ一つ、委員の皆様の意見を拾い上げてこの提言にまとめたということ、今回の提言、深く重みがあるのではないかなと思っております。本当にありがとうございました。
　１点なんですが、「おわりに」のところで、実態調査について触れられておりますけれども、40ページです。これからどのような調査が行われていくのか、非常に関心を持っておりますので、ＰＤＣＡのサイクルの観点からも、ここの委員の皆様にも、どのようなことが行われていくのかということを機を見てお知らせいただければありがたいと思いました。
　以上です。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　今回の報告の中で大変大事なのは、関連資料の６ページ以降に主な委員意見ということで、これもそれこそ大変な作業量でまとめていただきました。これもとても後で活用していただける整理をしていただいたと思いますので、ありがとうございました。
　なお、委員の皆様から、オンライン参加の委員の皆様も含めましてご発言ございますでしょうか。
　それでは、石川委員からお手が挙がりました。どうぞ。
○石川委員　友愛学園児童部の石川です。
　今年度、初めてこの協議会に参加をさせていただきました。大変お世話になりました。また、提言の取りまとめにつきましては、大塚部会長、ありがとうございます。
　日常では、私は障害児施設で子供の支援に当たっているわけですが、くしくも今年度はこども家庭庁の発足というところでは、子供施策に大きな改変の年だったなと思います。そして、私なりに「こどもまんなか」をキーワードに、障害児を中心に、この協議会を通して考える場というふうにもなりました。
　障害児施設を、時折「通過施設」という言葉で表現をすることがあるのですが、まさに私たちの役目は、児童期の発達に携わって、自立的な関わりから子供たちを次の大人へのステージへ、本人が夢や希望を持って移行することを支援することかなというふうに自覚しながら、日々、業務についているわけです。
　この１年、この場でいろいろな意見などを述べてきたわけですが、最後の最後に１つだけ、現場で働く人として、現状をひとつ知っていただければなというふうに思いましてお話をさせていただきたいというふうに思います。
　今年度、私の施設の児童の約３分の１弱に当たる児童が18歳を迎えます。施設自体は、学齢児が中心なので小学生から高校生までいるわけですが、通常ですとばらつきがあるので、高校生の送り出しも年に３名から４名ぐらいがいいところなんですが、今年に限ってはその年代の子たちがたまたま集まりまして、かなり多くの子供たちを進路移行させるような状況がタイミング的にあります。
　ちょうど３月の卒業を迎えるに当たって、もう既に１月も終わろうとしていますが、実はこの時期、このタイミングで生活の場、そして働く日中の場、これを確定している子供は実はまだ２名しかおりません。子供たちも今必死に体験の入所や入寮をしたりだとか、働く場所での実習だとか、自分の将来を決めようと頑張っております。しかしながら、もしかすると、この部会でもずっとお話が出ていましたが、数人は恐らく東京都外の施設を選ばざるを得ないような状況があるのかなというところが少し様相として見えてきているところです。
　ぜひとも、子供が夢や希望が持てる、今回のまさに基本理念にも盛り込んでいただいた、本人の望む未来のある東京都の施策を東京都は目指してやっていただきたいというふうに切に願っております。
　最後、感想になりますが、様々な関係団体の皆様のご意見だとか地域生活の考え方、それぞれの課題などを共有させていただけたことは、子供を支援する立場としても、とてもよい機会となりました。とてもこの協議会が重要なものだということも、最後に認識をさせていただき、感想とさせていただきたいと思います。
　どうも１年、ありがとうございました。
○髙橋会長　児者というか、移行問題は、本当に国もいろいろな方針を出しておりますが、東京都としても大変な課題をご提起いただいて、ありがとうございました。ぜひ問題を共有していただきたいと思います。
　それでは、東委員からお手が挙がっております。
○東委員　東と申します。東京都相談支援専門員ネットワークで役員をしており、これからの発言は相談支援専門員の立場からお話を致します。
　相談支援専門員として、私が特に気にかけているところは、（1）単身で生活されて、かつ（2）容易に社会的に無支援な状態になるような方たちを、優先あるいはポイントを置いて支援をしています。その経験から、先に話題になっていた、「福祉人材の確保や育成」と関連することについてお話しさせていただきます。
 社会的な無支援に状態になる方は、そもそもは仕事をしていてアパートで独り暮らしをしていたが、流れ流れてその結果、生活保護を受給するというような一定のパターンが見受けられます。私が働いている地域は狛江市というところで、駅から近いところで生活保護水準のアパートが借りられるということもあり、目につくのかもしれません。ですが、東京のほぼ全域で、こういう方がいらっしゃるのではないかと思っています。
 そういう方の支援をしていく中で、自ら就労支援を求めたり、自ら日中活動に行くというような方とは違ったタイプのよりサービス利用に対して消極的な方をお見受けします。在宅で生活されているものの、何かの都合でなかなか外に出られず、かつ社会との接点がない、あるいは少ない方という方たちが一定数いらっしゃるのです。
 そうした方達と最前線で関わっている支援者というのが、実はヘルパーさんなのですよね。ご自宅をお掃除したり、整えてくださるヘルパーさんが、週に１回なり２回なり訪問することで、その方の様子を相談支援専門員にお知らせしていただくことを私は期待していました。ヘルパーさんの中には、「ちょっと気になったので連絡しました」と気を利かせて連絡をくださる方がいらっしゃいます。支援者チームのレーダーというかねこのひげのような、ご本人の様子を察知して教えてくださる役割を担っていただいています。そういうヘルパーさんがいらっしゃることで相談支援専門員としても大変助かっていました。
　ただ、そうしたヘルパーさんが、このコロナの関係で仕事を辞めていく方が多くいらっしゃり、大変困りました。実際のところ、ヘルパーさんが見つからないなという時期がありましたし、ヘルパー不足は現在も続いているところです。
　ヘルパー不足は、狛江という地域は特に有料老人ホームが多く、ヘルパーさんが少ない地域だという分析もあるのですが、どの程度影響しているのかは分かりません。
 とはいえ、私は精神障害のある方に対してヘルパーのお願いをすることが多いのですけれども、介護領域のヘルパーをしてきた方にとっては、「障害」しかも「精神障害」そのものに理解がなかったり偏見があったりすることもあることも多い印象を持っています。
 ヘルパーさんに対する障害についての教育というか、障害福祉に関する知識が少ない中で、個人こじんのいわば良心に従ってやっていただいている事情もあると認識しています。加えて、非常に低い賃金で働いていらっしゃることも事実です。そのため、お仕事を続けることが難しかったり、訪問することでコロナに罹患するリスクも高くなるということで、高齢のヘルパーさんが辞めていかれるということがありました。
　何を申し上げたいのかというと、人材の確保が必要だという点に関して、ヘルパーさんのことはここではあまり話されていなかった気がしたので、一言申し上げました。
 また、ヘルパーさんだけではないんですが、障害福祉に関する基本的な知識も含めて知っていただいて、障害福祉の担い手を広げていくような働きかけは必要なんだと考えています。私の経験は狛江市という狭いところに限られますが、私が感じたこと課題と感じたことを話させていただきました。
　以上です。ありがとうございます。
○髙橋会長　ありがとうございました。大変大事なご発言。
　それでは、西川委員から手が挙がっております。よろしくお願いいたします。
○西川委員　公募委員の西川です。
　事務局の皆様、こちらにいらっしゃる皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。
　私は、電気メーカーのほうでウェブメディアの運営と広報活動、並びにその中で働く体の不自由な方、私も障害当事者ではあるんですが、その方と共に、公私ともに福祉サービスへのアクセスというのをお手伝いすることが多くございます。
　ウェブメディアの運営をしているという経験もあることから、東京都のホームページが、実際に、以前もたしかそういったご意見をおっしゃった方がいらっしゃるかと思うんですが、長い文章ですとか複雑な文章、これがちょっと読むことが難しい方にとって情報アクセシビリティの観点から。私、地元が名古屋なんですが、名古屋のほうですと、広報において、例えば外国人ですとか小学生とか、あとは長い文章を読むことが難しい方の簡易版の、やさしい絵本のような言葉遣いでサービスに関しての説明をするページというのがあります。
　実際に福祉サービスが必要な方とお話をする中で、ここにいらっしゃる皆様も常識でご存じのような都営住宅ですとか、あとは障害者年金とか、そういったサービスのことを全然知らない方も多くいらっしゃいます。そういった方にも情報が届くように、ぜひ情報アクセシビリティの観点からも、東京都のほうでもそういった簡易版というか、分かりやすい文章を読むことができるようなページをご用意いただければすごくいいなと思いました。
　ありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　オンラインでご参加の山下委員からご発言の挙手が挙がっております。ミュートを外してご発言をいただきますように、よろしくお願いいたします。
○山下委員　南風会の山下でございます。聞こえていますでしょうか。
　今、皆さんのお話を聞き、そして大塚部会長を中心に東京都の職員の皆さん、提言案をまとめていただきましてありがとうございました。
　私は、社会福祉法人南風会ということで、事業をつくる、そして事業を実践する立場におります。実は今日、グループホームの、大家さんとの契約をし、２月１日に物件を渡していただいて、３月１日から新しいグループホームを立ち上げるということで動いております。
　そこには、50年以上、５歳から児童施設からずっと入居施設にいた利用者さんにも地域移行をしてもらおうということで、今朝まで体験実施をしていただいて入っていただきます。先ほど、友愛学園の石川さんが、移行が決まっている２人のうちの１人もうちで受けるということで、新しいグループホームと地域の作業所に通ってもらうということにいたしました。
　まずは、グループホームに、いろいろあるでしょうけれども、青梅の地域の方々にご利用いただいて、地域で長く暮らせる、今、今回の提案書じゃないんですけれども、そのことを実践していこうと考え実践をしています。
　そして、次年度以降、青梅学園、建て替えをしたんですけれども、これ以降、入所施設、障害者支援施設に暮らしながら、一人一人の地域で暮らすということに重きを置いて実践を積み上げていこうというふうに考えています。入所施設は決して閉じ込められた世界ではなく、そして一人一人の思いを、実際に地域の中で暮らしていくという実践を積み上げていこうというふうに考えております。決して、入所施設が国連で言われるような閉じられた空間ではなく、そして一人一人の思いが生かせるような、そういうサービスをやっていこうと考えています。
　ぜひ、多くの方々が生まれ育った近くで、そして見慣れた方々と一緒に生活できるように実践を進めていきたいと思いますので、それが皆さんにも公表したり事例となっていけたらいいなと考えています。
　僕も、どちらかというと地域で生きていますので、先ほどの東さんの話じゃないですけれども、就労をしていて、お母様がお亡くなりになって、周りには高齢の方しか支える方がいない、何とかグループホームを探してくれないかというふうに会社の社長さんからご連絡があったりとか、そういうふうなこともあります。そうやって、一人一人の障害を持った方々が安心して地域の中で暮らしていけるということをこれからも進められるように、ぜひ東京都もお力を貸していただければと思っていります。
　以上です。ありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　ほかに、岩本委員、どうぞ。
○岩本委員　武蔵野大学の岩本と申します。
　いつも大塚部会長には私たちが話しやすいように進行をしていただき、ありがとうございました。事務局の皆さんも、本当にお取りまとめ、ありがとうございます。
　先ほど安部井委員がおっしゃったように、ここで本当にいろんな立場の方のご意見を伺うことができて私も大変勉強になりました。ありがとうございました。
　私は専門が精神保健福祉ですので、この計画では、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築の推進ということもあって、各回ごとに精神障害に関する記載が増えている、充実してきているという感じがしています。
　一方、精神障害も、福祉と医療のバランスの取れた支援体制というのが非常に重要ですので、障害の計画と同時に、いわゆる保健医療計画において精神障害がどのような視点で計画が立てられているかも併せて関心を持って見ておく必要があると思っているところです。
　精神障害もそうですけれども、皆様からご意見が出ているように、例えば高齢の計画、介護の計画がどうなっているかとか、子供の計画がどうなっているかとか、なかなか一つの計画だけで全体像は見えにくいこともあると思っています。一つの計画でも非常に厚みがあるので難しいとは思いますが、それぞれの計画や施策がどのように関連づいているか、そういった横串の形が見えるような何かがあるといいと常々思っているところです。
　この会議には、幹事として福祉局以外の職員の方もいらしているところは大変心強いと思っていますので、何かそういった全体像が分かるようなものがあるといいと思っているところです。
　あと、精神障害に関する記載では、特に地域移行の促進と、虐待の対応について法改正も含めて取り上げられているところです。一方、私自身の反省でもあるのですが、いわゆるメンタルヘルス課題のところで、依存症やひきこもりの問題に関しては、今後どのように障害福祉が関わっていくのかが、私もあまりはっきりしないまま進んでしまったように思っています。
　こういったメンタルヘルス課題について、いわゆる精神障害者福祉という枠組みで対応していくものなのかどうかという点については疑問ではあるんですが、やはり複合的なサポートが必要な課題だと思うので、医療のアプローチや保健のアプローチ、そして福祉のアプローチがどのように連動していくのかということを、メンタルヘルスの課題という視点から改めて考えていきたいと思ったところです。
　また、先ほど西川委員もおっしゃっていたんですけれども、本当に課題が複雑化・複合化していくので、それに対応するように、この計画もそうですし、制度体系等もすごく複雑になっていると感じています。私たち専門職でもなかなか追いついていくのに必死というところで、それらを利用される当事者の方が理解していくのもかなり難しいだろうと感じているところです。そのあたりの工夫も、考えていかなければならないと思ったところです。
　以上、感想です。ありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　それでは、オンラインでご出席いただいている滝乃川学園の本多委員から挙手をしていただいておりますので、ご発言をよろしくお願いをいたします。
○本多委員　滝乃川学園の本多です。聞こえていますでしょうか。ありがとうございます。
　私のほうからも２点お話をさせていただきます。
　この膨大な提言を取りまとめていただきました大塚部会長、事務局の皆さん、どうもありがとうございました。
　私がお伝えしたいことの１点目です。差別解消法の改正に伴い、４月から民間事業者も合理的配慮等が義務化になっています。東京都においては条例で既にそういうふうになっているのですが、まだまだ合理的配慮が多くの方にされるという実態には程遠いかなというふうに考えています。
　特に知的障害とか精神障害、発達障害の方たち、自らの困難さを自分で訴えるのが難しかったり、困難であることを自覚できていない方もいらっしゃるので、そういった方もいて、自分たちの隣で困っていることがあるかもしれないよということに心を留めていただければなと考えています。都民の皆さんにそのように啓発をしていけたらいいなと考えています。
　２点目が人件費についてです。
　やはり人材の確保というところでは、人件費の問題が大きく課題になっていると思います。国も処遇改善などをやっていただいているのですが、私たちとしては、どうしても事業者として職員の給与のうち、手当という形でそれを支給させていただいている事業所さんが多いのではないかと思うのですが、本来であればやっぱり基本給を上げたいなというふうに思っています。ただ、年限が定められてしまうであろうことが想定される処遇改善費では、なかなか基本給を上げるということになっていないので、そのようなことも含めて抜本的な対策を求めているところです。
　東さんのお話にもありましたように、やっぱり地域の暮らしを支えているのは本当にヘルパーさんたちのお力だなというふうに思いますが、ヘルパーさんたちもすごく低い給料で、そして地位も確定できないところでお仕事をしていただいています。
　施設から地域に出たときに、ヘルパーさんがいることによって、それぞれの本人さんの自己実現ができるなというふうに日頃から感じておりますので、通所とグループホームだけの行き来になってしまわないように、彼らの地域生活が輝けるように、何とかそのあたりの人の確保をお願いしたいなと思います。
　あわせて、輝く人生の伴走者となる相談支援の支援専門員の質の向上も一緒にできればなというふうに思っています。
　私からは以上です。ありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。様々な人的な支えがあってサービスが成り立っているわけで、そこに対する大変重要なコメントでございました。ありがとうございました。
　それでは、引き続き、オンライン参加をされている室委員が挙手をされておりますので、よろしくお願いをいたします。
○室委員　皆さん、こんにちは。東京精神科病院協会から参加させていただいています室と申します。本日はこの貴重な提言を作成していただきまして、皆さん、現場で頑張っていらっしゃる、地域や施設で頑張っていらっしゃるご苦労も聞かせていただいて、大変貴重な経験となりました。ありがとうございました。
　精神科病院については、やはり虐待問題が今回また大きな問題になっておりまして、精神科病院協会としましても虐待防止委員会を結成いたしまして、各精神科病院もおのおの研修や自病院の改善に今努めているところでございます。
　あとは、長期入院や行動制限のこと、拘束のこととか、いろんな問題がありますが、精神科病院もこれからはいろんな面で、医療の内容、対応について新しく変わっていかなければいけないかなという大事な局面を迎えていると思っております。
　治療に当たっているところの病院といたしましては、やはり病院の治療が早期に対応できるような相談窓口的なところを門戸を広げていけることを考えております。
　それと、やはり長期入院は、故意にやっている入院ではない部分も多くて、地域に、退院していただいたり、地域で支えていただく、そういう受皿がまだ少し不足しているかなというところもありまして、やっぱり症状や病状によりましてはかなり限定されて、故意に延ばしているわけじゃないんですけれども、なかなか退院できない背景もありますので、その辺は精神科病院としても、そういうところもよく考慮しながら早期退院を目指しているというところは、みんな今努力しているところではないかと思います。
　あとは、行動制限の拘束などにつきましては、やはり一般の方から見ると、どうしても、体を固定するとかいう、そういう行為自体がなかなか受け入れられないことでもありますし、必要な場合というのも、昔に比べればやはり本当に必要なものだけを選択して、なるべく短期間で終わらせて、できればそういうことがなく治療できるようにということは目指していきたいと思っております。
　精神科病院は、今、特にいろいろ話題になっておりまして、虐待もちょっと誇張されて、精神科病院というと、ああいうことが繰り返されているというイメージも病院としては払拭できるように努力を重ねていきたいと思っておりますので、今後とも、皆さんと協力しての病院だと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
　今日は本当にありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。精神科病院の問題も長らくジャーナリズムでも課題になっておりますが、やはりきちんとした対話に基づく様々な努力を双方でしていただきたいなと思いつつ、大変大事なご発言をいただきましてありがとうございました。
　それでは、ほかに。それでは、市川委員、どうぞ。
○市川委員　ありがとうございます。公募委員の市川です。
　私も、今回初めてこういった会に参加させていただきながら、日頃の活動とか業務を振り返りながら、様々な現場の意見も上げさせていただきました。ふだんは障害福祉のほうの計画相談とか後見とか、その他いろいろ相談業務も行っております。
　ついこの間も難病の方からお電話いただいて、あなたの相談窓口はないと言われて、二、三日もう何も食べずに転がっていますというような感じで、本当にそうなんですかみたいな感じのお電話も来ています。指定難病じゃないので手帳も取れないとか、精神のあれが外れてしまったとか、いろんなお話をいただいています。本当にはざまの方ってやっぱりいるんだなというのが、実を言うと、実際にいろんな相談を受けているとあります。
　そのような中で、本当にさっき、何回もお話出ているのであまり細かくは言いませんが、グループホームもそうなんですけれども、待機者と、実際にグループホーム空きがありますと、毎日のようにファクスが来るんですよ、事業所のほうに。どこどこのグループ。空きがありますといいながら、待機者がすごくいるんですよね。これ何だろうというと、やっぱり実態が伴っていないものが補助金を出されてつくられて、困っている人たちがいるのに待機をしていると、何か不思議だなと思いながら、ここの矛盾というのは本当にどうにかならないのかなと常に思っております。
　もう泣きながらお電話をかけてくるご親族の方たちとか保護者の方もいます。もう行き場所がないので死ぬしかないとか、本当にそんな感じのお電話もかかってきます。
　そういった中で、この矛盾の中の制度、これというのは多分障害福祉とかそういったところだけでは解決できない問題だと常々思っております。前回は更生保護の関係のお話もさせていただきましたが、学校教育も全部絡んでくると思いますので、私なんかも生涯学習とか社会教育のほうも絶対大事な視点だと思っておりますので、網羅したものを総合的に、医療機関もそうですが、そういった仕組みづくりをいま一度見直していただけるような感じにしていただけると、総合相談窓口といたしましては皆さんのほうにつなげやすいのかなと思っています。
　そういったところの仕組みづくりをいま一度見直していただけるような都の体制を、また新たな委員会をぜひつくっていただきながら、そういったものをやっていけたらいいと実は思っております。ここだけではちょっと解決できなくて、すみません。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　実は昨年ですか、全世代社会保障構築会議という内閣府の中で初めて「ソーシャルワーク」という言葉が入ったんですが、内閣レベルの社会保障。ソーシャルワークというのは、総合相談できる能力のあるそういう役割、それから重層的な相談支援体制という議論もあります。
　一方で、組織は相変わらず縦、先ほどもご発言いただきましたが、それぞれの分野ごと縦割りと、実は我々も縦割りですが、私は横に動く割と珍しがられる人間なんですが、そういうことを含めて、横に動くという、総合相談というのはまさに、8050問題もそうだし、障害は親亡き後問題というのはまさにその問題を直撃するわけですし、そういうことを含めて示唆的なご発言をいただけたかと思います。
　ほかに、もしよろしければ、いらっしゃいますか。それでは、どうぞ。
○宮川委員　すみません、東京都盲人福祉協会の宮川ですけれども、もしよろしければ、この提言を共につくり上げていただいた事務局の課長さんとかの感想とかも、お一人、お二人でいいので聞けたらななんて思うんですけれども、いかがでしょうか。志村課長とか、いかがですか。
○髙橋会長　ご要望でございますので、最後に事務局から発言ありますかと言おうかと思っていたんですが、この機会でございますので。
○志村課長　ありがとうございます。共生社会推進担当課長の志村です。
　皆さん、本当に１年間ありがとうございました。
　いろいろありますけれども、今日ご意見でありました合理的配慮について、今年４月から民間事業者でも義務化になるということで、辺心配しているというご意見、何人か頂戴いたしました。東京都としては、条例で、既に民間事業者に向けても合理的配慮を義務化というのはしており、周知をしているところですが、新たにこの４月から法により義務化というところも踏まえて、これもまたいい機会になりますので、しっかりと周知していきたいと。いろいろなリーフレット等も作り替える作業も、専門部会を通じて行っておりますので、皆さんのご意見を踏まえてしっかりと周知していきたいと思っています。
　また、今回、１年の感想ですけれども、共生社会の推進というのが一番目の施策目標にあるということで、職員も含めて一緒に取り組んできて、何か追加できることはないか、いろいろと改めるいい機会になったと思います。これからも、皆様、団体の方々も含めて取り組んでいきたいと思っています。
　あと、特に宮川委員から言われた当事者への啓発というか研修ですかね。そこら辺も考えていきたいと思っています。
　どうも皆様、ありがとうございました。
　以上です。
○髙橋会長　ありがとうございました。事務局のほうから最後に何かあればと言おうと思っていたところでございますので。
　オンライン参加の平川委員からお手が挙がっておりますので、ご発言をお願いいたします。
○平川委員　すみません。細かい表現レベルのことなんですけれども、なかなかもう機会もないかと思って簡単にご検討お願いしたいです。提言の２ページの上から３行目のところに、今も話が出た合理的配慮の障害者差別解消法の改正のことが書かれているんですけれども、どこまで改正と施行日書くかという問題はあるかと思いますが、やはり今回、今年４月から施行されるということなので、その施行日をここにも書いたほうがいいのではないかというふうに思いました。
　それが１つで、２つ目が、６ページになりまして、それも今の障害者差別解消法の話なんですけれども、上から５行目に、令和３年５月ということで、その次に合理的配慮の内容が少し簡単に概要的に書かれています。「障害者の移動や」から「支援する」までなんですけれども、ちょっとこの表現があまり見たことのない表現で、法律的な表現とも違うので、無理のない範囲とかという言葉なんですけれども、できれば表現を変えるとか、あるいはカットしてしまってもいいのかなと。ちょっと不正確なことを書くよりは、合理的配慮ということで、ほかの場所でもそれだけで通じているので、そこをご検討いただければと思いました。
　以上です。
○髙橋会長　ちょっとこれは、部会長と事務局に今のご発言を踏まえて調整していただくという扱いでよろしゅうございましょうか。
　それでは、そうさせていただきます。
　もしよろしければ、委員からのご発言はもうそろそろ時間かなと思いますので、専門分科会の副部会長を務められた小川副部会長からよろしくお願いいたします。
○小川副部会長　ありがとうございます。大妻女子大学の小川です。
　大塚部会長、お疲れさまでした。また、皆さんの本当に様々な立場からのご意見を聞かせていただきまして、いろいろ気づきがありました。
　私は、分野としては就労とか発達障害とかそういった分野を専門にしていますけれども、今回、やはり一番重要なのが人材の問題だと考えておりました。
　私の仕事の視点から見えているところだけお話しさせていただきますと、福祉を志す若者がもう激減しております。もともと人気のある分野ではなかったですけれども、近年の減り方というのは急激で、恐らく高等教育機関が福祉学科とか、あるいは福祉専修とか、そういった領域を維持するのがもう難しい時代になっていくであろうというふうに思っております。
　若い人たちがどうしてこの分野を目指さないのか、様々な理由があろうかと思いますけれども、１つはやはり処遇の問題。これについては、国の報酬という根幹があるので、そこのところが重要かとは思うんですけれども、今日は局長のお話の中で、従事者の住居の問題とかそういったところでの対応を打ち出していただいたというのは非常にありがたいことだなと思っております。報酬改定以外のところで都としてできることを、とにかく今後も続けていただきたいと考えているところです。
　あと、この後、やはり施策がどういうふうになっていくのかというのは、様々な委員会とかいろんなチームの中で検討されていくのではないかなと思いますけれども、そのときにやはり進捗状況が分かるようなデータを頂ければと思います。
　皆さんの生のご意見というのは非常に重要で、よくよく理解できます。それをやはり裏づけるデータというのを、この福祉計画ですと福祉計画に沿ったデータというのが非常に分かりやすいわけですけれども、やはり個々の事業の費用対効果に関するデータというのも、これから私たちがどこが強くてどこがどうなんだということを議論していく上で重要かと思いますので、そういったところをぜひお願いしたいと思います。
　以上です。ありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。今後のこの協議会の役割についてもご提言をいただいたかというふうに思っております。
　それでは、髙橋儀平副会長、福祉のまちづくりのエキスパートでもあるわけですが、ご発言をお願いできないでしょうか。
○髙橋副会長　東洋大学の髙橋です。
　今期のこの提言の作成についても、ほとんどお役に立っていないんではないかと、まず部会長をはじめ皆様方に本当におわびを申し上げたいと思います。今日も提言のときなんですけれども、遅れて同席をさせていただきました。
　実は私、今、会長からお話がありましたけれども、福祉のまちづくりの推進計画の見直しにかかっておりまして、直前までその見直しの最後のワーキングを行っておりました。文言の訂正ですとかということがいろいろあったんですけれども、時間も経過していると思いますので、一言だけ。そこの場でも議論がし尽くせないところと、それから今回障害者計画ということもありますので、やはりこれまでこの会議の中でも度々議論されてきていると思いますけれども、地域移行という観点での住まいの在り方の問題ですね。この提言の中でも、９ページと、二十何ページかな、書かれてあったかというふうに思いますけれども、内容から見ると前期とほとんど変わっていないんですね。これは批判ではなくて、それだけ今非常に複雑になっているということかと思います、地域移行の在り方の問題が。
　だけれども、そこは何としても避けては通れないので、もちろん都営住宅、あるいは区市町村の住宅の問題も含めてそうですけれども、それをいかに維持管理をして、あるいは建て替えるとかといったようなこともありますけれども、一部グループホーム化の問題とか記述があるんですけれども、もう一度、生活のある面では、地域での拠点が、グループホームと、それと保護者だけに依存しないような部分、そしてもちろん今日ご意見がありましたような施設で様々なお仕事をされている皆さんの負担にならない範囲で展開をしていかなければいけないのではないか。そういう点では、公的住宅の役割といったところは改めて問い直す必要があるのではないか。
　ここが例えば80年代、90年代の障害を持っている人たちの住まいの問題を掲げられた時点から、やや止まっちゃっているんではないかというような、私たち自身の責任もあるんですけれども、そんな印象を持ちます。やはり、このような当事者が集まる場からの提言がないとなかなか動き切れないのではないか。
　福祉のまちづくりという私が所管している推進計画の中でも、非常にそこの部分も議論ができていないんですね。このあたりの問題について、もう一度改めて、例えば講義をしながら議論するという必要があるかもしれませんけれども、すごく重要な部分だと思っています。
　ようやくここ２年ほど前から、国が、住宅局が動き始めてはいるんですけれども、やはり各地のところで、地域の先端の自治体のところで動かないとなかなか解決し切れないという感じがします。
　ここも含めて、私どもやはり大事な社会モデルを一点にして、社会の環境を変えていくという、これはソフト面もハード面もそうですけれども、そこにシフトしておりますので、ぜひ住まいの問題についても、移動交通と同じようにお忘れにならないように、ぜひブキョウのほうでも気に留めておいていただけると幸いです。
　簡単ですけれども、以上です。ありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございます。
　実を言いますと、1970年代あたりから施設がたくさん造られたんですが、そろそろそれが建て替えの時期に入っているんですよね。精神科病院もそうだと思いますが、そうなりますと、その当時は市街化調整地域という、ある意味ではへんぴなところにできていた。それが建て替えたときにどうなるのかというのと住まいの話って実は密接に関係があると思っておりまして、これはまさに、そこら辺は福祉局としても、住宅、それもかなりの長い間、都営住宅、それの優先入居の話としてやってきたのを、民間の賃貸住宅を活用するというふうに国はもうシフトしてきましたし、施設も私の知っているところでは、建て替えして住まいに移行したところが少なからずあります。今までの施設よりもっと大きいものを造っているところもあるんです。
　そういうことも含めてまちづくり、住まい、それからもう一つは、やっぱり今急速に進んでいるタワーマンションに高齢者、障害者がお住みになったときにどういう課題があるのかというのは意外と議論されていないんです。大手ディベロッパーの担当者とあるとき議論したとき、全く考慮していません。自分が高齢になるのが分かっているのに考えないという。自分が障害になる可能性があるにもかかわらず考えないという、そういう、これは想定外ですといって逃げてきたわけですが、そんなことも含めて、障害者の計画と福祉サービス計画、障害者福祉計画がまさにそういう問題と、今、髙橋先生がおっしゃったようなことと直接関係があるという課題提起をぜひ、当事者としての行政担当者ももちろんですが、様々な行政担当、様々な事業者、そしてもちろん市民、もちろん当事者に広げる努力を惜しまないでいただきたいと思いまして、一応、私の、委員のご発言をそういうふうに総括させていただいたということで、なお、追ってぜひという方がいらっしゃればお受けしますが、もうそろそろ予定の時間ということもありますので、最後に鈴木部長、さらにその前にもし課長さんたち、ご発言あればなんですが、よろしいですか。
　それでは、部長。
○鈴木部長　
　障害者施策推進部長、鈴木でございます。座ったままで失礼します。
　本日は、提言のほう、ご承認いただきまして、誠にありがとうございます。
　私も、昨年４月にこの職を引き継ぎまして、この大役を担いまして、本当にできるのかなというところ、全く私、予備の知識がない中であったんですけれども、大塚部会長、小川副部会長をはじめ、専門部会の皆さん、何度も何度も都庁にお越しいただき、熱心なご議論をいただきまして、こうした形にしていただきました。どうもありがとうございました。本当に濃密な時間を過ごさせていただいたと思っています。
　本当は形式的なご挨拶を用意していたんですけれども、私の感想を含めて発言をさせていただきます。
　今回、皆様方から事務局の労もねぎらっていただきまして、本当にありがとうございます。私どもも、今までと変えてみたいと思ったのが、提言は協議会からいただくもので、協議会から私が最終的にはいただくもので、私たちがつくるものではないということなので、できるだけ委員の皆様の意見を書くんだと、反映するんだというコンセプトでここまでまとめてまいりました。
　それから、今回初めての試みだったのですけれども、連絡協議会の皆様との意見交換会というのを設けて、できるだけ幅広く意見を取り入れていこうというコンセプトで事務局にはお願いし、皆様からも意見をお願いして取りまとめさせていただきました。
　そうこうしてこの提言まとまってきたんですけれども、だんだん出来上がってくるにつれ、やっぱりハードルを自分で上げてしまったかなと思ったようなところもあり、先ほど、安部井委員だったかと思うんですが、一番最後のほうにさりげなく、調査も次回からは考えなければならないというところがもう既にばれていて、これは絶対に、もともと本当は、先ほどの課題提起という最後のご発言もあったんですけれども、まず今どうなっているのというのが見えないと計画って本来つくれないもの思っています。ですので、事前に調査ですとか状況把握というのは欠かせないものだと思ったので、それをあえて自分たちにも課そうということで、その意見も入れさせていただきました。そこは、次回に向けて、我々取り組んでまいりたいと思います。ここでお約束させていただきます。
　提言、いただきまして、もらいっ放しというわけにはまいりませんので、これから我々、計画のほうにできる限り反映させていくとともに、その計画もつくればいいというものではございません。先ほど局長からもございましたが、並行していろいろ我々も行っているんですけれども、まだまだ足りない面、いろいろあると思います。どなたにとっても、東京に住んでいてよかったなというまちにできるように、私ども職員一同もこれから取り組んでまいりますので、どうぞ委員の皆様にも、これからこうした場でご意見を賜れば、また優しく叱咤激励していただければと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　それでは、最後に瀬川さんに、事務連絡等があろうかと思いますので、よろしくお願いいたします。
○瀬川課長　長時間にわたり、貴重なご意見、どうもありがとうございます。
　先ほど平川先生からいただいたご指摘についても、大塚部会長とも相談して、文言について確定させていただきたいと思っております。そういった意味で、本日ご承認いただきましたこの協議会の提言につきましては、（案）を取ったものを委員の皆様にお送りするとともに、今後ホームページ等でも公表してまいります。
　いただきました提言を踏まえまして、これから、先ほど部長からも話がありましたように、私ども計画策定作業に入ってまいります。今後、計画の素案を作成し、委員の皆様にもお送りさせていただきます。また、その後パブリックコメントを実施いたしまして、広く都民の方からお声をいただく予定にしております。
　今年度の協議会の開催につきましては、本日で最後となります。本協議会の任期自体は来年２月までございますので、来年度も協議会を開催させていただき、現行計画の実施状況等について改めてご審議いただく予定でございます。具体的な日程等につきましては、今後、会長ともご相談の上、決めてまいりたいと思っております。
　本当に今年度はいろいろな委員からもいろんなお声をいただき、我々も非常にいろいろ考えて反映した、非常に事務局としても実り多き１年になったと思っております。会長をはじめ、委員の皆様方のご協力、ご意見に本当に感謝申し上げます。
　事務局からは以上でございます。
○髙橋会長　ありがとうございました。
　来年２月というのは、この２月ではなかったと思って、相変わらず去年のつもりでいて間違えました。来年は、もう１年１か月ですか、正確に言うと、任期がございますので、条例でいうと計画的な推進に必要な事項を調査審議し、施策の実施状況を監視という言葉は結構きつい言葉ではありますが、モニターするという英語が適切かなと思いつつ、そういう職務がございますので、引き続き、またそのための会が設定されるかと思っておりますので、ひとつよろしく、ご協力を引き続きよろしくお願いいたします。
　最後に、本当に努力された分科会長、副分科会長、専門部会の皆様にお礼を申し上げると同時に、若干精査も必要かもしれないということもありますので、今日で全部開放というわけには部会ではいかないのかもしれませんので、事務局とご相談の上、最終的な課長の申し上げたようなお取扱いにして、都民の皆様にもパブリックコメントをいただくということだそうですので、よろしくお願いをいたします。
　というわけで、今日は予定の審議全て終了いたしました。本当にありがとうございました。これにて閉会ということになります。ご協力、ありがとうございました。引き続き、熱心なご発言をいただいたことに感謝するとともに、引き続きよろしくご協力のほどお願い申し上げる次第でございます。
　以上でございます。
午後５時４５分　閉会



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